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The professor who spent 7 months as a homeless in Johannesburg

Corporate finance matters

コーポレートファイナンスは、試験をパスできず再試験・再受講(別途追加料金が発生・・・)するクラスメートも多いと学内でも有名で、ファイナンスが専門ではない私にはかなり憂鬱な科目で、初日に担当ファカルティの話しを聞くまでは、あまり期待値は高くなかった。

Self-confidencyがとても大切で、AnxietyがあるとそのAnxietyの分だけマイナスからのスタートになってしまう、とのこと。確かに。人生で大切なことはHEROという頭文字で集約することができ、H (Hope), E (Efficiency), R (Resilience), O (Optimism)の4点。ファカルティも学生の不安はよく理解していて、ハイレベルなイントロダクションからスタート。

His story

ファカルティは南アフリカ出身で黒人で、彼が若いときに親がネグレクトで、誰も彼の面倒を見る人がいなかったため、やむを得ず、7か月間ヨハネスブルグの路上でホームレスとして暮らし、家もなく日々安全なところを探して過ごして、やがて路上で果物を売るようになり、そこから何をどうしたのか詳しい説明は省いていたけど、アメリカの大学で学位を取り、南アフリカの民間企業でいくつもの重要なポジションを経験し、最終的にいまビジネススクールで教授をしているという自己紹介だった。

ファカルティはとにかく陽気で正直でパワフルで全く気取ったところがなく、クラスメイトの質問にもひとつひとつ丁寧に答えて、ファイナンスの授業がこんなに和やかな空気感になるのかと驚くと共に、終わる頃にはクラス中が彼のファンで、最後に集合写真を撮って授業は終了。

Diversity and Inclusion

南アに来てよかったと思うことのひとつは、日本と比べて多様性の幅が非常に広く、大学院で教えている授業のコンテンツ以上に、その多様性の中で学ぶことや感じることが非常に多い。どんな状況でもあきらめず頑張るというのは簡単だけど、実際に困難に直面すると私の場合はまずは回避する策を検討し、なんとか現状を維持できないかと消極的な策を検討し、できることなら何もせずそっと放置したいと思う。

悩みや困難は他人と比較するものでもなく、私が困難だと思えばそれはどんなに小さな出来事でも私にとっては困難なのだけど、ファカルティが力強く人生を前向きに切り拓いていくストーリーに触れたことで、Self-confidencyを忘れず、割と不安になりがちな自分の思考を矯正し、自分の人生を意識的に前向きに考えていこうとそんなことを学んだ日だった。

・・・とはいえ、ファイナンスは辛い。頑張る。

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