Internship #1 - Job hunting in South Africa
転職活動を開始して9ヵ月、もう本当に本当にこれ以上やりようがないのではないかと途方に暮れかけたある日、新年のご挨拶に併せて転職活動の相談をしていた知り合いの方から、インターンシップのポジションのご案内をいただいた。
私が新卒で就職活動をした時代はインターンシップという仕組みがなくて経験がないのだが、南アフリカでは(他の国の事情がよくわからないが)インターンシップでも少しサラリーが支払われるし、現場を経験することもできるし、いきなり外国人を雇用する組織はないにせよ、インターンで実績がある程度できればその先の雇用につながる可能性がある。もっと早い段階で、インターンシップのポジションを中心に探せばよかったのではないかと後悔した。
その知り合いの方がご親切にインターンを募集しているNGOのマネジメントの方を紹介してくださって、直接ポジションについてお話しを伺ったところ、そのNGOは、南アフリカの農村でマイクロファイナンスのサービスを提供しており、インターンは2年間、農村で実際にお金が必要な方へのコンサルタントやサポートをするという業務内容だった。
南アフリカのコミュニティーに住み、実際に現地の皆さんと共に働く、これこそ最高に興味深いポジションではないかと、かなりテンションが上がって、マイクロファイナンスは全く専門外だが、これもまた自分の経験とポジションの接点を頭をひねって絞り出し、早速エントリーした。
その南アフリカのマイクロファイナンスのNGOの統計によると、平均ローンサイズは約3万円、クライアント(借り手)は道端で野菜を売ったり、畑を始めたり、雑貨店を始めたりして、生計を立てていくことができたという事例がいくつも紹介されていた。
ふと、約3万円のローンを借りて、野菜を売って得た収入で生計を立てて、とはいえ複数の子供達を大学に行かせる費用となるとおそらく別の話しだろうし、ということはその子供達の生活水準もそれほど変わらないのだろうかと、そんなことを思った。マイクロファイナンスは仕事のない農村で現金収入がなく困っている方の力になる素晴らしいソリューションで、そしてその一方で、貧困のサイクルの根深さを改めて感じる機会となった。
渾身のエントリーにも関わらず、インターンシップは箸にも棒にもかからなかった。
南アフリカで私の転職活動は続く。
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