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Conference - Job hunting in South Africa

転職活動を開始して8ヵ月、南アフリカのケープタウンで学会に参加するのだけど、もし予定があうようなら一緒に参加しませんか、というメールがアメリカの大学の教授から届いた。教授は以前にタンザニアのプロボノプロジェクトでご一緒してからかれこれ数年来お世話になっている方で、折角の教授のお誘いだし、大学院の授業も全て終了して、世界中どこにいてもパソコンで修論を書いては消し書いては消しを繰り返す毎日だったので予定は問題ない。しかも久しぶりに教授を含めてアメリカからプロボノプロジェクトのときのメンバーが参加することになり、南アフリカのツアーガイドとして役に立つかもしれないし、というわけで喜んで参加させていただくことにした。ケープタウンは美しく穏やかで大好きな場所で、断る選択肢は最初からなかった。

が、正直なところ、仕事が決まっていないのに、転職活動の拠点であるヨハネスブルグを離れて学会とか行っている場合なのだろうか・・・と、一抹の不安はあった。

学会は一週間。コロナパンデミック以降、久しぶりのオンサイトでの学会で、アフリカ各国からスピーカーが集まり、最先端の内容がとても充実していて、パネルディスカッション、グループワーク、サイトビジット等、構成もかなり凝っており、初日のカリキュラムがあっという間に終了した。

「ところで大学院はどんな感じ?」

夕食を囲みながらそんな話しになり、仕事が決まらずかなり苦戦していると話した。

教授曰く「とにかく、セッションとセッションの間の休み時間のたびに、会う人会う人に自己紹介して、仕事を探すのを手伝ってくれる人を探してみては?一日5枚名刺をもらってくるのが目標ね。」と。

他のメンバーも、短めのエレベーターピッチを作ること、ネットワーキングが得意じゃないのであれば、上手に会場を渡り歩いている人を探してその人についていく、学会のファカルティには組織で採用の権限のある役職者がいるはずなのでパネリストやスピーカーに積極的に話しかける等、本当にありがたいアドバイスばかりで、翌日から早速アドバイス通りに暇さえあれば会場をウロウロしては誰か話せそうな人に声を掛け、講演終了後に舞台袖でスピーカーを待ち構え、名刺をもらい、CVをメールで送り・・・をこつこつと繰り返した。

そもそも初対面の方と話すのも得意ではないし、英語も得意ではないし、かなり自信のないタイプのアプローチではあったが、背に腹は代えられず、手法を選んでいる場合ではない。教授も他のメンバーも、「さっき話した人がとてもいい方だから(私のことを)紹介しといたよ!」と助け船を出してくれたり、おかげさまで、知り合いの方を紹介しましょう、と言ってくださる方に巡り合うことができた。

アフリカの皆さんがフレンドリーで親切だからといえ、どこの誰だかわからない私に親切に知り合いを紹介してくださる方がいたのは、おそらくアメリカから来た教授のチームのメンバーとして学会に参加していたからではと思う。教授をはじめ参加のメンバーの皆さんに感謝している。そういえば、私が学会で役に立つ場面は皆無に等しかったが、ひとつだけ私が選んだ赤ワインが最高に美味しいと大変喜んでもらってうれしかった。結局、皆で毎晩同じワインを飲んだ。南アフリカのワインは最高なのだ。

学会最終日、教授のレクチャーも無事終了し、翌日はフライトの時間までの貴重な午前中を活用して、皆でテーブルマウンテンに登ってケープタウンを満喫し、ヨハネスブルグに戻った。

結果的に、学会参加はその後の転職活動において重要な位置を占め、ここで出会った皆さんとのご縁がなければ、かなり早い段階で打ち手が尽きたと思う。何かを探し求めるときは、閉じこもらず、できるだけ外側に展開し、動いて流れを作ることが大切なのだと学んだ。あとは、困っているときは助けを求める。そして、助けを求めている人に出会ったら何かできることを提供する。

南アフリカで私の転職活動は続く。

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