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『選んだ理由』石井ゆかり・著(ミシマ社)

石井ゆかりさんの文章、好きだな~やっぱり。


もともと、占星術を勉強するにあたって書籍を手あたり次第読む中で、石井ゆかりさんの本も読むようになりました。勉強し始めて、専門用語もだいぶ覚えてきて、そうすると関連書籍のナニを読んでも楽しくて仕方ない、そんなころにちょうど新刊が出たので、あわてて本屋さんに行ったほどでした。

ちなみに、新刊って言ってるのはコレです ↓

で、占星術師はたくさんいて、おなじ西洋占星術を扱っていても、表現は人によって全然違うんですよね。いろんな雑誌の巻末についている星占いを見たとき、順位は同じでも占い結果が全然違う、みたいなことはよくある。

そんな中で、文章として一番惹かれるのが、石井ゆかりさんの占いの文章だったんです。なんだろう、優しくおっとりとした、穏やかな口調なんだけど、ヒャッキリ言い切る、みたいな心地よさもある。そんな感じ。

人によっては、石井ゆかりさんの占い結果をみて「なんかボンヤリと、フワッとした感じの言い回しだね」って言うひともいる。でもそんな言い回しが、私はきっと好きなのでしょう。


あと、独特の世界観も好きかなぁ。真骨頂はこれでしょう。↓↓

牡羊座から魚座まで、12の星座のことだけで、なんと.360ページもあります。普通の占星術の本って、初心者向けだと星座、星、アスペクトくらいまで全部盛り込んで100~200ページくらい。なのにこの本は星座だけで360ページ。もう石井ゆかりワールド炸裂です。かなり独断と偏見で書かれている、そのドップリ具合がとても好きです。


で、古本屋さんで本を見ていて、たまたまエッセイのコーナーでこの本(『選んだ理由』のこと)を見つけたんです。占いコーナーじゃなくエッセイコーナーだったので、思わず手に取って即購入。

占星術の話じゃなくても、石井ゆかりさんだな、とわかる文章がここにもありました。この本は、いろんな人に初対面でインタビューをしていく、そんな様子を著者の言葉も交えて書き下ろされたもの。人生の転機とか、機微とか、そういったことをしっかり聞き出し、その言葉をとても丁寧に受け取られている様子が伝わってきます。いろんな成功者の人生が、石井ゆかりフィルターを通して描かれていて、「あぁこの表現好きだな~」みたいのがたくさんそこにありました。


タイトルの『選んだ理由』は、「どうしてその時その選択をしたのか?」というところを著者がいつも真ん中に据えてインタビューをしているから。その内容を、自分の好きな方の文章で読めたことで、普段の自分とはまた違った捉え方、景色が見えたようでとてもうれしかったです。


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