見出し画像

おうちに医者がくる

こんにちは、まる福ホームクリニックの菅野です。
今日はクリニックの主な業務についてお話ししようと思います。

ホームという名前を付けたのは、もちろん私たちが「家」に行って診察を行いますよという意味です。主に通院ができない方が対象になります。

普段、私たちは、近くの病院やクリニックに自分から行くことで病気を治そうとします。日本では「主治医」「かかりつけ医」ということが多く、他の国では主に「家庭医」「ホームドクター」と呼ばれています。

おうちに行ける条件とは

当院が担当するのは、自分で通っていた医療機関に行くことができなくなった方で、毎月定期的な訪問が必要な場合です。急な病気のため具合が悪くなったのちにリハビリを行いだんだんよくなる方や、がんなどの悪化していく病気で人生の最期を自宅で過ごす方もいます。

もともとかかっていた先生がそのままおうちにも来てくださることが一番よいのですが、忙しくてクリニックを離れられない場合も多く、大都市では、在宅専門のクリニックがかなり増えています。ただし、昔からの顔なじみの先生でないため、患者さんのことを十分知らないまま治療が始まる場合が多くなるかもしれません。そのため、病気ごとの専門の先生が交代で訪問することもあります。

① かかりつけ医→往診→定期訪問
② かかりつけ医→入院→退院後別の医療機関から往診→定期訪問

そうはいっても、まる福だって新しくできたクリニックですので、患者さんが退院するときなどに主治医の先生から引き継いで行うことがほとんどです。できるだけ患者さんの意思を尊重した医療を行うように心がけており、私たちの中では「患者中心の医療」と呼んでいるものです。医療側がこうしなさいというように押し付けることはありません。

おうちでもリハビリできる

また、まる福には理学療法士がおりますので、退院後のリハビリテーションも積極的に行うようにしています。訪問している患者さんであれば、連携がとりやすいのでスムースだと思います。

在宅で医療を受けるには、このほかに、訪問看護、訪問薬剤、訪問入浴サービス、ケアマネージャーなどが利用されることが多く、それぞれが役割を果たしながら、全体としてチームを組んで、患者さんのためになることを行っていきます。

ただし、まる福は週1日だけ外来(クリニックを開いて診療する)も行っています。定期的な通院を行うこともできますので、普段からかかっていて、途中からおうちに行くということも今後していく予定です。

本当におうちが一番なの?

ここからは余談になりますが、必ずしも、おうちで治療をうけることが一番よいということではありません。病院や施設に入っているほうが安心できるという方もいると思いますし、家族がいないのでひとりでは心配だという方もおられるでしょう。

日本では大多数の方が病院に入院したまま人生の最期を迎えています。自分でおうちに帰りたいと思った時に、その手段を得られないということはどうだろうかと思うのです。たとえ、ひとりであってもおうちに帰れる選択肢を持てるほうがよいですし、家族に迷惑をかけたくないという理由で退院しないという方が減った方がいいと思っています。



2回目の緊急事態宣言も1ヶ月が過ぎようとしています。まだ正式には延長の決定はされていませんが、まだ伸びそうな気配ですね。患者数は減ってきていますが、重症者は依然として多く、検査数も減ってきているので、まだまだ余談を許さない状態です。3月ごろからワクチンも始まるらしいので、今年の前半はずっとこの状態かもしれません。

今回は少し真面目な話でした。

では、また。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?