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工芸や造形活動の関心はまず、親世代から?堤焼の工房と一緒に伝統工芸のこれからを考える【2022年Kizuki 冬号】

まちづくりスポット仙台の昆野です。

まちづくりスポット仙台で発行中のニュースレターKizukiは冬号(vol.3)から学生サポーターの皆様の記事も発信しております。今後お手にとっていただいた際お楽しみいただけるよう、特集内容の一部をピックアップしてご紹介させていただきます。加えて、本誌に掲載しきれなかったお話もご紹介します!

伝統工芸とその魅力を地域に伝えていくには?

2023年1月発行のKizuki Vol.3では「造形教育×地域の伝統工芸」特集で、仙台市泉区上谷刈に位置する堤焼の工房・堤焼乾馬窯(
http://tsutsumiyaki.net/))へインタビューしています。

堤焼は宮城県指定伝統工芸品で、300年以上の歴史を持つ焼き物です。

こちらの特集を企画していた宮城学院女子大学のけやきさんは「元々、私自身伝統工芸に興味があって。ただ、後継者不足などの課題もちらほら聞くので、子どもたちへ興味を持ってもらえるようにするには?という切り口で、まちスポ仙台周辺にある工房への取材を考えました」とのこと。

そこで、地域の工房が子どもたちへ伝統工芸の魅力を伝えていくにはどんな工夫ができるか、堤焼乾馬窯(
http://tsutsumiyaki.net/))の針生乾馬さんと一緒にお話してきました。古い窯を見学させてもらうタイミングもあり、充実した取材デーとなりました。

工芸体験に関する親子連れやティーン世代の声


実は、堤焼乾馬窯へ取材に伺う前に「造形教育×地域の伝統工芸」を担当した宮城学院女子大学のけやき&のえるで、子育て中のまちスポ仙台スタッフや、ブランチオーガニックマーケットに来場していた親子連れや高校生へ普段、造形活動や伝統工芸に触れる体験の頻度などをヒアリングしていたんです!

それでは、Kizukiでは掲載しきれなかった、「親子連れやティーン世代の声」についてご紹介していきます。

修学旅行など、学校の体験プログラムでなら……

ブランチオーガニックマーケットへボランティア参加していた高校生5名に話を聞くと、「修学旅行では選択式の体験プログラムがあり、しめ縄づくりや勾玉磨きなどに触れたことがある。ただ、普段はほとんどない」という旨の回答がほとんど。

機会さえあれば進んで参加するものの、普段の生活の中で「自分から行きたい!やりたい!」となることは少ないようです。

親世代の関心が、子どもに響く

同マーケットにいた親子連れ(or子育て中の親御さん)からは以下のようなコメントが多くみられました。

「親が関心を持たないと子どもも関心を持たない」
「関心はあるものの、そういったおでかけには基本的に親が連れて行くので、参加費用などコスト面でハラハラしてしまう」

「親自身が美術などに関心があるため、休日に家族で美術館やReborn - Art festival(石巻市内の芸術祭)などへ足を運んでいる。そのため、子どもに工芸や芸術に触れてもらう機会はある」
「親自身が造形活動をやっているので、中学生の子どもがたまに手伝ってくれる」

ネガティブ・ポジティブ両方のコメントをいただきましたが、「親世代の関心度」「親目線での足を運びやすさ、参加しやすさ」は重要だといえそうですよね。

Kizukiに掲載する記事ではこの事前リサーチ結果をふまえ、堤焼乾馬窯の魅力と親世代へのアプローチについて触れています。さて、どんな話題が飛び出したでしょう。『Kizuki』は2023年現在、まちづくりスポット仙台 交流スペースおよびブランチ仙台館内で配架中です!

執筆:まちづくりスポット仙台 昆野


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