思い出 30歳の頃

私の30歳の頃に大きな転機があった。

毎年受けている健康診断で、心臓が止まるような指摘を2つ受けた。

何も心当たりはなく、ただ驚いた。詳細はわからず、再検査とだけ。

再検査は2か月後に決まった。この2か月間。私はあらゆる覚悟をした。

悪い結果が出た時にどうしようか、可能性としてあり得るのでそのパターンの場合もことも考えた。そして、その2か月間はなに一つ将来に向けて行動できなかった。すべてを終わらせる準備をしていた。自分は宇宙人になった気がして、他の人と同じ幸せは得られないんだと言い聞かせた。

手元にある大切なモノは行くべきところに渡せるように覚悟をした。

他人に話したくても気の毒に思ってほしいのか、と自問自答し、2人くらいだけに打ち明けた。

親とは致命的に関係が悪く、だからと言って大騒ぎされてもそれをなだめる元気はどこにもないので、打ち明けなかった。

その後薬をしばらく飲んだが、毎日とにかく辛かった。どうして私だけこんなことになっているのか、泣けてきた。

できればパートナーが欲しいと思っていたが、明るい人生予定がない私と一緒にいるのは詐欺だと思い、誰とも近づかなった。

色々苦しんだが、結局大きな治療にはならず様子をみることになった。

あの時、私は人生を一回終わらせる準備をしていたんだと今思う。

そして、その感覚は忘れてはいけないと思った。

あの時と今、一体どちらが辛いんだろうか。。。

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