抗体とは 要約

抗体とは

•免疫の中心
•病原体を攻撃•排除するタンパク質
•獲得免疫のB細胞(リンパ球)や、形質細胞で作られる•IgG, IgM, IgA, IgD, IgEの5種類
•感染症の診療に必要なのはIgMとIgG
•IgG 陽性で感染克服の可能性高い
•別称 ヒト血清免疫グロブリン(immunoglobulin)

4つの抗体の役割

(1)中和作用
•病原体を取り囲み無毒化する
•病原体を細胞と結合できなくさせる

(2)オプソニン効果
•病原体に結合し、マクロファージなどが病原体を食べやすくする

(3)ウイルスに感染した細胞の排除
•ウイルスに感染した細胞と結合し、NK細胞に活性酸素や酵素を出させ感染細胞を破壊する

(4)補体を活性化する
●補体(complement)とは
•C1〜C9の抗体の働きを補完する タンパク質
•オプソニン化
•病原体の膜を破壊
•免疫反応を制御する物質(サイトカイン)を放出

それぞれの抗体の役割

●IgG

•血液中で最も多い抗体
•抗体全体の70-75%を占める
•オプソニン化や中和の作用が最も強い
•発症から3−4週間後増加
•病原体の無毒化、白血球等にウイルスを認識
•抗体の中で唯一胎盤を通過できるため、母親から胎児に移行して新生児を守る

●IgM

•抗体全体の約10%
•病原体の侵入後 最初に作られる
(感染の初期に働く)
•血液中に存在する
•病原体に対する効果はIgGに比べて弱い
•発症から約1週間前後で増加

●IgA

•抗体全体の 10-15%
•血清、鼻汁、唾液、腸液等に存在する
•目や鼻などの粘膜から病原体が侵入するのを防ぐ
•母乳中にも存在し新生児の消化管を守る

●IgE

•抗体全体の 0.001%以下
•寄生虫に対応
•寄生虫感染が無い地域では、肥満細胞と結合し花粉症などのアレルギー反応を起こす

●IgD

•抗体全体の 1%以下
•役割がよく分かっていない
•抗体を作る指令を出したり、呼吸器感染防御に関与するとも言われる

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