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いま、読書会とは④

こんにちは。

今回は、「語る/話す」(以下、「語り」としてまとめます)を促すために必要な、「ていねいに聴く」ための技法の一端を書いていく予定です。あくまで「一端」ですので、これから書くこと以外にも、語りを促す方法はあると思います。むしろ、そういう実体験があるという方にはご教示を乞いたいと思っています。

さて、今回の話には、ある「前提」あるいは「仮定」があります。それは、語りが促進されるためには、「自分の語りは、しっかりと受け止められている」とか「興味を持たれている」という実感が必要だろうということです。それを、有効なメッセージとして伝えるのが、方法としての相槌です。

その相槌には、少なくとも3通りのパターンがあると前回書きました。つまり、
①単純な相槌(うん、ええ、はい、そうですね等)
②オウム返し
③適切なまとめと質問

この3種です。今回は、②と③について説明を進めていきたいと思います(①については、特に説明は必要ないものと考えました)。

オウム返し

語りのある部分を取り出して、そのまま反復して返すことです。例えばこんな感じです。

A:改札口を出たら、雨が降っていたんですよ。
B:雨が降っていたんですね。
A:家を出る時には、晴れていたので、傘は持って出なかったんです。
B:傘を持って出なかったんですね。
A:それで仕方なくコンビニに行ったんですよね。
B:コンビニに行ったんですね。

Bさんがここでは「聞き手」として振る舞っているものとします。太字で強調しているとおり、Aさんの語りをそのまま繰り返しています。Aさんの行動や状況について、Bさんは理解し受け止めた、ということがAさんには伝わっているはずです。しかもそこでは、BさんはAさんの語りに関心を持っているというメッセージも含意されています。

適切なまとめと質問

これは、言ってみれば「オウム返し」の応用編です。ややまとまった分量の話を要約したり、言いあぐねていることを質問して語りを促すということです。ただ、これをやり過ぎるとよくない場合もあります。特に、話を先走ってまとめにかかるとよくないです(私はそれを指摘されてしまったことがありました)。「適度」(が難しいかも)にしておくことが重要でしょう。

しばしば人は、「うまく言えないけど」と前置きして話すことがあるように、実はある程度まとまった話をするというのは、難度の高いことなんです。ですので、その時点までの話をまとめるとか、次の語りを促すという意味での質問をするというのは、有効なのです。ここでも共通しているのは、「私はあなたの話に関心があり、このように理解しました。もっと聴かせてください 」というマインドです。

タネ明かし

以上述べ来たったことは、私がコールセンター業務や、カウンセリングの学習を通して身につけてきたことです。それらの経験の中から、人の話を「聴く」という点にフォーカスして考えた場合、ちょっと意識して実行するといいだろうと思われるものを紹介してみた次第です。読書会だけでなく、人の話を「聴く」場面であれば、広く応用が利くことだろうと考えます。もし、読んだ方のお役に立てたのであれば幸いです。お読みいただき、ありがとうございました。それではまた!





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