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蟷螂生(かまきりしょうず)|七十二候

かまきりが卵からかえる頃。ピンポン球ほどの卵から数百匹の子が誕生します。カマキリは、肉食性が強い虫です。ただ食べるのは生きている虫に限られ、死んで動かないものは食べないそうです。

駒の湯本館の2階を掃除していた時、
交尾するカマキリを見ました。
大きな雌に小さな雄がのっかっている。

そして交尾が終わった途端
雄はもうささささっと
必死で逃げようとしたのですが
雌がさっとカマで捕まえ
むしゃむしゃ食べてしまったのです。

衝撃!

でもそんな不敵にみえる雌カマキリも
見えない寄生虫にコントロールされて
入水自殺? 
に追い込まれることがあるってご存知ですか?

私もネットの記事で知ったことですが、
ハリガネムシの赤ちゃんがお腹の中にいる
カゲロウやユスリカをカマキリが食べると、
カマキリのお腹でハリガネムシの幼虫が
孵化し、寄生し、
そのお腹の中のハリガネムシの幼虫によって、
なぜかふらふらと水辺に引き寄せられ、
泳げないのに水に飛び込んでしまって
死んでしまうそうです。

そしてその浮かんだカマキリのお尻から
ハリガネムシの幼虫が、ゆっくりと
にゅるっと出てくるそうです。

恐るべしコントロール力。
ハリガネムシ。

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でもカマキリに限らず
人間でも
腹の虫の居所が悪い
とかいいますよね。

お腹ってとても大切です。

私たちもカマキリのように
ふらふらと他人にコントロールされないように
しっかりと下丹田を鍛えることは大切だなっと思ったので今日は下丹田を鍛える気功法をお話ししたいと思います。

下丹田を鍛える気功法はいろいろありますが
基本はやはり三円式站桩功です。

両足を肩幅に広げ、
両手でお腹の前に
大きな丸い気のボールを抱えるように立ちます。

上半身は力を抜いて
下半身をしっかりとします。
この時、仙骨を立てることがポイントです。
そのためには、軽く膝を緩ませる(曲げる)
ことがコツです。
そうすると股関節が緩み
仙骨を立てることができます。

ただ曲げすぎて膝頭が足の親指より前に
出てしまってはいけません。
足の親指と膝頭がちょうど揃うぐらいに
緩めることが大切です。

しかし、これが難しい。
私も正しい姿勢で三円式の站桩功ができるまで
1年はかかりました。

でもちゃんと仙骨を立て、
正しい姿勢で三円式站桩功の練習をしてきた
気功教室の80歳の生徒さんが、
すたすたと、まるで20代のように
歩かれる姿を見ると
本当に気功って素晴らしいなっと思います。

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この三円式の気功法は
下丹田に気を溜め、内なる気を充実させます。

内なる気が充実してくると
外のものに惑わされなくなります。

また外からの刺激が
自分にとって良いものか、悪いものかを
直観的に見極められるようになります。

ある人にとっては良いものでも
ある人にとっては悪いものということは
よくあることですよね。

ひとそれぞれ、
良いもの、悪いものは違うのです。
だから自分にあっているものを
外からの刺激に惑わされず
しっかりと見極めることが大切。

そしてそこが気功のとても好きなところです。

自分に合ったものをすればいい。
自分の気持ちに素直に従えばいい。

そんな鷹揚さ。
ひとりひとりの人間に寄り添う
優しさ。温かさ。

好きですね。

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そして、そんな自分に合ったもの
自分に必要なものを見極めるためにも
下丹田を鍛えることが大切です。

でないと、
カマキリのように
知らないうちに他のものに
ふらふらと操られて
ぽちゃんと水に飛び込まされ
死んでしまいますから。

でもハリガネムシぐらいの
導引力を持てたら・・・。
それは、すごいな。

秘湯と気功に感謝を込めて。