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秘湯と気功でつづる七十二候|土脉潤起 (つちのしょううるおいおこる) 2/19~2/23頃

冷たい雪が暖かい春の雨に変わって、大地にうるおいを与える頃。
降っていた雪がしっとりとした春の雨に変わり、凍てついた大地もゆっくりと潤い始めます。冬の間、眠っていた生き物たちもそろそろ目を覚ましはじめます。

七十二候。
ぐんぐん春に向かっていますね。

こうして七十二候をつづっていると
春の訪れを強く感じます。

気功に出会った頃、
気功の先生に、
「マイナス120%だね」
と言われました。

生死のはざまが
プラスマイナス0%、
元気いっぱいの時
プラス100%。
ならば
マイナス120%って
その時点で死んでいますよね。

”お前はもう、死んでいる”
あれですよ。

確かに当時は、
自分でも
生きているのか、
死んでいるのか、
それすらもわからないほど、
真っ暗闇の中にぽつんと
ただ沈んでいるという感じでした。

深い深い海の底って
光も届かい真っ暗な世界じゃないですか。

あんな感じです。
深く深く沈んでいた私には
誰の声も、太陽の光も届きませんでした。
ただ、ただ、
真っ暗の中に沈んでいるだけ。

でも、
気功の先生が
ポンと1つの光を
投げ込んでくださったのです。

なかなか光が届かない
深い深い海の底にいる
私の所まで届く光を
ポンと。

気はつながっているよ。
ひとりぼっちじゃないよ。

それは今から思うと
そういう光だった気がします。

そして
気功をすることで
何かわからない、
目には見えない力に導かれるように、
自分自身の力で
少しずつ浮かんでいくことが
できるようになったのです。

気功って
何かを信じるところ、
例えば、自然の力を信じるところなどは
宗教と似ていると思います。

でも、最後は
自分の力で自分を癒していく。
そしてその力を身に付けるための方法が
気功なのです。

自然の中で生かされている。
その大切な命を自分自身で大事にしていく。

あくまでも
気功は手段であり目的ではない。
気功の先生が
口を酸っぱくして
おっしゃる意味はここにあります。

そして気功の先生は
天とあなたの道が、
ちゃんとつながるように導いてくれる人です。

宗教にもよりますが、
その方自体を教祖様として崇拝するものとは
まったく違うのです。

この七十二候をつづりながら
気功を学んできた時と
同じような感覚を覚えます。

今、まだ雪に閉ざされ、
春の訪れはまだまだ感じないけど、
でも目に見えないところで、
自然界は確実に春に向かって動いている。

そのわずかな気配を
こうして言葉で示してくれることで、
その言葉に導かれるように
自然と共に生きている喜びを感じています。

自然の力を信じて
共に生きていこうよ。
そう励まされている気がします。

春、
生命力に満ち溢れるこの季節にすると
とても気持ちがいい気功法があります。

名前は忘れてしまったのですが
両手を上にあげて
ただ、ぼーっとして立って
天の気を取り込む気功法です。

とっても簡単ですが、
効果は抜群です。

マッサージなどの施術をなさる方にも
おすすめです。

施術の際、
患者さんから邪気をもらったりすることがありますよね。
そんな時、
まず邪気をばーっと出して、
その後、
この天の気を取り込む気功法をするんです。

身体の中の悪い気を溶かし流し出し、
天の良い気が身体に入ってくる気がします。

また、ちょっと気分が沈んだ時など
騙されたと思って
ぼーっと、天に向かって、
両手を上にあげてみてください。

この春のエネルギーを
たくさん、たくさん
天からいただいてください。

気持ち良いですよ。
きっと。

いよいよ春ですね。

秘湯と気功に感謝を込めて。