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秘湯と気功でつづる七十二候|東風解凍 (はるかぜこおりをとく) 2/4~2/8頃

暖かい春風が川や湖の氷を解かし始める頃。
東風は、春本番ののんびりと穏やかな風とは違い、まだ冷たさの残る早春の風。東風は春の季語で、菅原道真の
「東風吹かば匂ひおこせよ梅の花、主なしとて春を忘るな」
をはじめ、多くの和歌や俳句に詠まれています。

いよいよ、立春ですね!
まだまだ寒い日が続きますが

”東風解凍
 (はるかぜこおりをとく)”

と聞くと、
心がほぉーっと緩みますね。

この秘湯と気功でつづる七十二候は
昨年の三月三日から
スタートしました。

約五日ごとに
季節の動植物や天候などの
変化をあらわす
七十二候の言葉が
ただ、ただ、面白くて
それに触発されて
ぱーっと浮かんでくる
秘湯と気功の思い出を
思いつくまま書いてきました。

なにせ
山の中の一軒家で
自然だけに囲まれて
ずーっと生きてきましたから
わぁーっと
溢れんばかりに
出てきて、出てきて(笑)。

そうして、
ただ、ただ、楽しいだけで
ここまで書き綴ってきたのですが、
新たな年を迎えるにあたって、
この

東風解凍
 (はるかぜこおりをとく)”

を見た時、
ふっと
七十二候は、
自然の声を信じて生きなさい
という教えじゃないかって
思ったのです。

まだまだ寒くて、
特に新潟は雪に埋もれて
過ごしています。

東風(はるかぜ)が吹くなんて、
想像できません。

でも、
この七十二候の言葉に出会うと

そうかぁ。
東風(はるかぜ)が吹くんだ。
って思えるというか
春の訪れを信じられるというか。

そしてそう思えると
ほわっと
身体がほぐれるというか
温かな気持ちになるというか。

これって
気功と同じだと思うのです。
気功も
まず見えないものを
信じることから始まります。

見えないもの
を信じることで
見えるもの、
今、見えている世界が変わってくるのです。

気功の先生がおっしゃっていました。
「すべては因果応報。
 皆さんは、果(結果)を見て
 ああだ、こうだと言います。
 でも、気功は違います。
 因を見ます。
 まだ現れていない、
 見えない因を見ます。
 
 だから
 因を見たら、
 結果は決まっているのですね」

結果など、
見えている世界のことは、
見えているだけに
わかりやすく、信じられます。

でも、
未だ見えていない世界、
見えていないものを信じる
ということは
とても難しいことです。

見えていないものを
見ている
自分の感覚を
信じるしかないからです。

そうはいっても
それでなくても
今の世の中には
様々な情報が氾濫し、
何を信じたらよいのか
わからなくなってしまっていますから
難しいですよね。

でもその教えが
この七十二候に込められているんだなぁ
って気づいたのです。

自然に教えてもらいなさい。

人間は、
自然の中で生かされています。
その自然の中で、
自然の声に耳を澄まし
色々教えてもらいなさい。

雪で閉ざされているけど
東風(はるかぜ)が吹くことを
信じなさい。
東風(はるかぜ)の気配に
五感を研ぎ澄ませなさい。

そうして
自分の目、
自分の五感を磨き、
自分の感覚を信じられるように
なっていきなさい。

迷ったり、苦しい時は
自分の感覚を、
信じるしかありません。
周りの声に惑わされてはダメです。

そのためにも
自分の感覚を信じられるように
自然に教えてもらうことだと思います。

昔の人って
本当にすごいですね。
そして
とっても優しいですね。

いよいよ立春です。
新しい一年が始まりますね。
どうぞ素敵な一年となりますように。

秘湯と気功に感謝を込めて。