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羽田空港新飛行ルートの撤回を求める!渋谷区議会・全会派一致の意見書が5回提出されている件

こんにちは、神薗まちこです。

区民の方々がご不安を感じていらっしゃる羽田空港新飛行ルートの問題に関して、

渋谷区議会では全会派一致でルートに関して撤回を求める意見書などを5回出しており、国に対しても強く改善を要求

しています。

また、私の所属するシブヤを笑顔にする会も、羽田空港の新ルートに関しては一貫して見直しや撤回の立場を取ってきました。特に大ベテランの伊藤毅志議員や委員会所属の田中匠身議員を中心に、意見書の提出や請願の紹介議員になる等、取り組んでいます一部Twitterやブログなどで「羽田空港新ルート推進」のように記載されていますが、事実と全く違うということをこちらにも記載いたします。

本テーマでご質問なども頂いておりましたので、改めて以下まとめました。

1:そもそもなぜ、飛行ルートの変更が必要だったのか?

一言でいうと、2020年実施予定のオリンピック・パラリンピック実施のために羽田空港で国際線を増便する必要があったから、ということになります。コロナ禍以前で、外国からの観光客も年々増加していたことも要因として大きかったのだろうと考えられます。

しかしながら、既にフル稼働状態の羽田空港で便数を増やすためには、ルートを変更するという方法を取るしかなかったということで、国土交通省の説明には記載されています。(成田や他空港を増やす、国内線の便数を減らす、新しい空港を作るなど様々検討したが、この案が一番良いだろうということで結論が出たようです)

▼詳細はこちら▼

▼概要がまとまっているPDF▼
https://www.mlit.go.jp/koku/haneda/plan/i/haneda_faq_6_0_1.pdf

2:渋谷区議会で計5回出された意見書の内容

新ルートの影響を大きく受ける渋谷区において、住民の方々のご不安の声があがり、5回にわたる意見書を出しています。その経緯をまとめてみました。(1-2回目は私が議員になる前なので、議事録等を参考にしながらまとめたものになります。)

1回目/羽田空港新飛行経路案の安全上の課題等に関する意見書

こちらの意見書に関しては、当時自民党に所属されており、現在はシブヤを笑顔にする会所属の佐藤まり議員が、交通・公有地問題特別委員会で委員長だったときに、委員会で意見をまとめて出した意見書でした。

内容としては、安全上の課題等について区民から出された意見を真摯に受け止め、対応するよう要望する意見書となっています。

2回目/羽田空港増便による都心低空飛行計画の見直し等を国に求める意見書


こちらの意見書は平成31年第1回定例会に出されたものになります。
2回目は交通・公有地問題特別委員会ではなく、幹事長会の中でまとまった意見書です。内容を見てみると、強く国に計画の見直しを求めるとなっています。まだ議員でなかった私が推察するに、選挙の前というタイミングの議会であり、各会派とも住民のご不安を取り除けるような意見書にしていければという思いは共通しつつも、どういった方向性で帰着させるか?という、話し合いやかけ引きが議会の中でなされたのだろうと推察されます。

この意見書を取りまとめたのが、シブヤを笑顔にする会であったということを聞いています。(取りまとめるといっても、様々な意見のある議会内をまとめるのは容易ではなく、ハードな交渉の結果であろうと思われます)

▼東京新聞の取材 2019.0808▼
2019年8月8日の東京新聞からも取材受けており、当時幹事長だった田中匠身議員が「「見直しは譲れない、区議会で対応を協議したい。」と答えており、これをみてもシブヤを笑顔にする会は当初から羽田空港新ルートはNO!の立場、見直しすべきという意見である。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/19859

▼幹事長会での議論の内容の議事録▼

▼伊藤議員の公式Facebookページ▼

請願が「渋谷の空を守る会」さんから出されていました。紹介議員は共産党の五十嵐千代子議員で、継続審査となっています。


3回目/羽田空港新飛行ルートの再考を国に求める意見書


こちらは、令和2年第2回定例会で提出された意見書です。交通・公有地問題特別委員会で出された「羽田空港増便による都心低空飛行計画の抜本的な見直しを国に求める請願」が可決され、委員会より意見書として出されたものになります。

こちらの請願は(「渋谷の空を守る会」ではない住民の方々からの請願)、令和2年第1回(令和2年2月29日受理)定例会中に出されましたが、継続審査となっています。シブヤを笑顔にする会も「継続審査」ということで、結論を出した大きな理由は「国に対して実行性のあるタイミングで議会の総意をまとめ、意見書を提出するため」でした。

交通・公有地問題特別委員会での国交省ヒアリングの際に、このタイミングで意見書を出しても3月29日から飛行機は飛んでしまうということが分かっていました。また、このタイミングで意見書を出しても、前回出した意見書と変わらない内容となります。

そのため、実際に運行がスタートした結果を踏まえて、住民の皆様からの具体的な不安の声「騒音がひどすぎて、窓も開けられない。」「落下物が心配だ。」や「羽田空港新飛行ルートの固定化を避ける取り組みを早急かつ具体的に再考するよう国に強く求める」といった前回よりもより強い要求内容を入れた文章で、令和2年度第2回定例会で意見書を出したという経緯があります。

この件については、請願者の代表の方と何度もやり取りをし、経緯をご説明させていただきました。

この請願に関しての、紹介議員は(当時)無所属・須田賢議員でした。

令和2年第1回定例会の本会議中に、須田議員から動議が出され、本請願に対して委員会の中間報告の提案がありました。「委員会の中間報告をする・しない」という採決がはかられ、シブヤを笑顔にする会は反対の立場を取りました。

本会議の中間報告に関しては、議会の会議規則第44条に「特に必要があると認めるとき」とあります。委員会が定例会毎に継続審査を繰り返して延々と結論を出さない場合などが、「特に必要があると認めるとき」にあたり、そういった案件に対して、委員会に説明を求めるものが中間報告となります。
本件の中間報告を求める動議は、請願への継続審査が会期中の委員会で決まってすぐのタイミングに出されたものになり、会議ルールに逸脱するため、我が会派は同意しなかったということになります。

3回目の意見書については、委員会に所属している田中匠身議員が区政レポートにまとめていますので、掲載します。

4回目/羽田新ルートの運用停止を国に求める意見書


こちらは、令和3年度第3回定例会で出た意見書になります。「渋谷の空を守る会」から交通・公有地問題特別委員会に出された「羽田新ルートの運用停止を求める請願」が可決され、委員会より意見書として出されたものになります。

この請願に関しては、紹介議員はシブヤを笑顔にする会の伊藤毅志議員です。紹介議員は、請願者の方に代わって議会内の意見をまとめていく重要な役割を担います。該当委員会での説明はもちろん、議会外のタイミングでの各会派への相談や交渉を丁寧に行い、文言の整理や修正、どういった方向性ならば決着するのか?などを議論し、結果につなげていく役割があります。

▼紹介議員の伊藤毅志議員のFacebookページより▼

▼紹介議員の伊藤毅志議員のホームページより▼

https://www.ito-takeshi.jp/mimi/mimi_2021122.htm

意見書の内容をご覧いただくと分かりますが、これまで2回は「見直し・再考」とありましたが、今回は「都心低空飛行を伴う羽田新ルートは早急に運用の停止を検討」という、かなり強い内容で意見書の文章をまとめ、渋谷区議会としても全会派一致の強い姿勢で、国へ運用停止を求めています

メディアでも、運用停止の文言が入った意見書が出るのは初めてとして、注目を集めていました。

5回目/羽田空港新飛行ルート運用に対する地域住民の不安を解消する策を講じることを求める意見書

こちらは令和4年度第2回定例会で出た意見書になります。「渋谷の空を守る会」から交通・公有地問題特別委員会に出された「羽田新ルート下における氷塊落下の原因究明を求める請願」が可決され、委員会より意見書として出されたものになります。

この請願に関しても、紹介議員はシブヤを笑顔にする会の伊藤毅志議員が担当しています。

本町一丁目にあるテニスコートに氷塊が落ち、複数の議員の元にこの状況がよせられ、議会でも問題になっており、落下物のリスクに対する住民の不安を解消する策を講じるよう、要請しています。


3:シブヤを笑顔にする会は、羽田空港新ルートへNO!の立場で一貫して活動

最後に、改めてになりますが、

渋谷区議会では全会派一致でルートに関して撤回を求める意見書などを5回出しており、国に対しても強く改善を要求

し続けています。

また、私の所属するシブヤを笑顔にする会も、羽田空港の新ルートに関しては一貫して見直しや撤回の立場を取ってきました。

引き続き、国に対して働きかけていけるよう、会派で動いていきたいと思います。


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