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#03 僕たちはデジモンと一緒に大人になった

1999年の毎週日曜日9:00。
当時小学校4年生だった私が夢中になったのがデジモンアドベンチャーでした。

今回最終章となる映画「デジモンアドベンチャーLAST EVOLUTION絆」が公開されたので、初代と呼ばれるデジモンアドベンチャーのどんなところが好きなのか、全部語ってしまおうと思います。

ちなみに映画の核心的なネタバレはしません。1999年当時のアニメには触れています。

後述もしますがデジモンアドベンチャーは限られた年代の限られた人しか見ていないと思います。
なので、デジモンとは?とかデジモンアドベンチャーってどんな話なの?という詳細を書くつもりはありません。
デジモンアドベンチャーを愛する当時の”子供たち”にこの気持ち伝われ・・・!

1.私たちを虜にしたデジモンの世界観

デジモンアドベンチャーはお台場の小学校に通う主人公たちがサマーキャンプに出かけたところから冒険が始まります。
異世界であるデジタルワールドでデジタルモンスター(通称デジモン)と出会い、そのデジタルワールドとお台場を中心とした東京で闘いを繰り広げていくのです。
異世界で主人公たちが冒険を繰り広げるのは他のアニメにもある設定ですが、デジモンは舞台が1999年当時の東京とデジタルワールドなんですよね。時代設定が明確で主人公たちも1999年に小学生だったということが私の心を鷲掴みにしました。
同じ年齢で同じ東京に住んでいる主人公たちがこんなハラハラドキドキの冒険をしている。
どこかにデジモンは存在してるんじゃないか。そう思いながらおもちゃのデジヴァイスを手に握りしめて街を歩いていました。
今でもアニメや映画の舞台となったお台場、新宿、渋谷や東京タワーに行くとデジモンアドベンチャーのアニメの世界と重なってワクワクしています。
ただ、新宿のファーストキッチンに行けなかったことが今でも心残りです。

2.戦闘シーンより長い?!けど最高な進化シーン


デジモンアドベンチャーといえばやっぱり進化シーンですよね。
主人公たちのデジモンが8体もいると、戦闘シーンより進化シーンの方が長いのではと思う回もありましたが、brave heartの音楽とあの映像が好きで何度見てもたまりませんでした。
今でもイントロを聞くと頭の中のデジヴァイスが光出してます(笑)
特に進化する時のエピソードがすごく好きで、パートナーの心に反応するんですよね。
ガブモンがガルルモンに進化する時とか、テイルモンがエンジェウーマンに進化する時とか・・・挙げだしたらキリがない・・・!
パートナーとパートナーデジモンの絆が進化に結実していく過程が好きでした。

3. 1999年当時の子供たちと一緒に大人になったデジモンアドベンチャー


デジモンアドベンチャーのすごいところはなんと言っても主人公たちが年齢を重ねながら描かれていくことなんです。
主人公の八神太一を例に挙げてみましょう。
彼は1999年のデジモンアドベンチャーでは小学校5年生でした。翌年、2002年を舞台に描かれたデジモンアドベンチャー02では中学2年生、そして2015年から2005年を舞台に描かれた映画デジモンアドベンチャーtri.では高校2年生でした。
今回の映画デジモンアドベンチャーLAST EVOLUTION絆では2010年が舞台で彼は大学4年生になっています。
同じ主人公が小学生から大学4年生になるまで描かれて続けるアニメってすごくないですか。劇中に居酒屋でビール飲んでるんですよ(笑)
ドラえもんにしてもクレヨンしんちゃんにしても名探偵コナンにしてもポケットモンスターにしても、主人公たちの年齢って変わらないじゃないですか。ずっと子供たちに寄り添い続ける。だからこそ親子の共通言語になっていくと思うのですが、デジモンアドベンチャーはその道を選ばなかった。私たちの前後の世代しか知らない特別な作品になりました。
デジモンアドベンチャーtri.で太一たちが高校生の時は大人になるってどういうことなのか悩んだり、デジモンアドベンチャーLAST EVOLUTION絆で大学生の時は将来やりたいことを探してもがいていたり。当時の自分とすごく重なるし共感する。
太一たちが一緒に成長してきたことで、私たちデジモン世代かつデジモンが大好きだった人たちの心を20年間掴んで離さなかったのかなと思います。
結果として私は大人になったことを良いことに、デジモンにたくさんお金を使いましたからね(笑)

4.勝者と敗者、正義と悪で留まらない心の葛藤を描くストーリー


当時からデジモンのストーリーは主人公たちが悪いデジモンを倒したに留まりませんでした。
勝ったからめでたしめでたしではなく、仲間のデジモンの死が描かれたり、何が正しいのかと悩んだり。
私も子供心ながらに一緒になって答えを探していた気がします。
そもそも子供たちの生い立ちが深いんですよね。ヤマトとタケルの両親は離婚してるし、光子郎は両親と血の繋がっていなかったり、空は華道の家元のお母さんと反発していたり。主人公たちの心の葛藤が多く描かれてるんです。アニメ版は特に葛藤の時間が長かったような。
デジモンアドベンチャーは物語を見た後に心に必ず切なさを残すんです。
でも苦境にも前を向いて立ち上がる主人公たちに憧れましたし、私もそんな風になりたいと思っていました。
ただ、デジモンアドベンチャーのストーリーって深いので、子供の頃は全てを理解できてなかったかもと大人になってから全話Amazon prime(全話見れる時期があったんですよ)で見返して思ったりもしました。
デジモンアドベンチャーtri.だと期間が空くし、理解が追いつかなくて、購入したBlu-rayで予習して観に行ってました。

5.1999年の太一たちの冒険が終わり、2020年の太一たちの冒険が始まる


1999年の太一たちの物語の最後は2000年に放送されたデジモンアドベンチャー02に描かれていました。なので本当のラストはずっと前に決まっているんです。
大学生の太一たちのその後から大人の太一たちが自分たちの子供をデジタルワールドに送り出すまでの約20年間は想像してくださいってことなのかなと思ってます。

そして、ここからが1999年をリアルで見ていた世代には衝撃的な展開なのですが、なんと2020年の4月から「デジモンアドベンチャー:」(リバイバル版)として小学生の太一たちがデジタルワールドを大冒険するようです。

似てるだけかと思いましたけど、どう見ても同じ主人公たちですよね?!
このタイミングでもう一度同じ主人公で時代に合った形で描き直すってすごくないですか?!
公式サイトに太一のプロフィールがあるのですが、”東京近郊のタワーマンションに住む”と書いてあって、「あ・・・これが令和の八神太一か」って思いました。

まだまだ太一たちのアドベンチャーは終わりませんね。

1999年の放送を見ていた私はいい年の大人になりましたが、また毎週日曜日を楽しみに頑張って働きたいと思います。


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