[オデッセイ] "The Martian"(2016)

面白かったけど、思うほどの衝撃はなかったかな。
70年代ディスコサウンド世代なら、選曲の妙に大興奮という話だ。Hot Stuff, Starman(David Bowie!), I Will Surviveあたりは私でも知ってるし、歌詞そのままの演出は面白かった。歌詞を全部聞き取れたらもっと楽しいんだろうと思う。

「明るいスペースサスペンス」というのが新鮮。主人公の絶望感のなさ、ブラックジョーク…緊張感やリアリティがないと言えばそうだけど、爽快感はある。楽観的にしていないと押しつぶされてしまうような孤独を味わうことなどそうそうないので、リアリティなど感じられないのが普通かもしれない。

原題が"The Martian"で邦題が「オデッセイ」。原題のカタカナ化でなく、原作小説の邦題(「火星の人」)でもなく。なぜこの邦題になったのだろう?と思うことは良くあるけれど、これは意図に思いを馳せる。訳すなら、長期の放浪、長い冒険(の旅)…けれどほとんどの日本人にとって、オデッセイって車種のイメージが強い気がします。日本では得体のしれない作品よりも「なんだか内容が予想できる」ものがヒットすると言うけれど、タイトルに意味を含ませることが効果的に働いたのだろうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?