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嫁Pさんの対局から教えられたこと

 イトシン先生の「イトシンTV」をいつも楽しく見ています。もちろんイトシン先生の対局も楽しいのですが、見どころはそれだけではありません。

 ひとつは、イトシン先生のトーク。リスナーさんの絶妙なコメントに対し、それを拾って返すイトシン先生、さらに嫁Pさんも加わってのトークは、毎回笑いながら見ています。

 もうひとつは、嫁Pさんの将棋ウォーズ対局。棋士の妻でありながら将棋のことをほとんど知らなかった嫁Pさんが、イトシンTVの配信をきっかけに駒の持ち方から学び始め、将棋ウォーズでの初勝利を目指しています。そんな嫁Pさんの対局は観戦者も多く、前回は2000人に迫っていました(イトシン先生の対局より多かったという噂も… 笑)

 その嫁Pさんの将棋ウォーズ対局を見て、「なるほどー」と思ったことが2つありました。(1局目 0:39~、2局目 1:05~) 

 ひとつめは、「序盤は4級くらいの人との対局の方が指しやすい」という嫁Pさんのコメントです。
 この日の対局は、1局目は4級の方と定跡形っぽい序盤、2局目は30級の方と力戦系の序盤になりました。嫁Pさんは、「見たことない形になると、何を指してよいかわからない」と言っていました。
 ここで私が「なるほどー」と思ったのは、「初心者さんが初心者さんとの対局で勝つ方法を教えることは難しい」ということです。それは、「初心者さんとの対局の場合、相手が定跡っぽく指してくれないから」です。
 相手が定跡形っぽく指してくれれば、ある程度「パターン化」して教えることができます。しかし、力戦系の場合は序盤がパターン化しにくく、教えることが難しくなります。

 もうひとつは、対局後の振り返りの時に、「イトシン先生、厳しいよ。」というコメントに、「厳しいかなぁ。ゆっくり話したつもりだけど。」と言っていたイトシン先生とリスナーさんとのやり取りです。
 正直、私も「ちょっと厳しいかな。」と感じましたが、身内に将棋を教えると大抵こうなるものだと思っていました。加えて、この日はAbemaTVの解説の仕事を昼間やって疲れていたことも影響していただろうと思っていました(その後の嫁Pさんの「私は全然気にしてませんよー」のコメントは、「できた嫁だっ!」と思いました 笑)。
 上に書いたことを抜きにしても、言い方が厳しく感じたとすると、理由が2つあると思います。ひとつは、「なんでこの手を指したの?」という質問、もうひとつは、「論理的にゆっくり説明すれば伝わると思っている」ことです。
 初心者さんは対局後に強い人から指摘された時、「自分が間違っていたのだろう」と思っているでしょう。この時、初心者さんにとって正解を知るのも大事ですが、もっと大事なのは、「その時何を考えてその手を指したのかを知ること」だと思います。強い人から最善手の説明をされればされるほど、初心者さんはその時自分が考えたことを言いにくくなると思います。なので、強い人は正解を説明する前に、「なぜその手を指したのか」ということを初心者さんと一緒になって考えてあげてほしいと思っています。

 私は「今の将棋の人気をブームで終わらせないためには、将棋の強い方(特にアマチュアの方)が初心者さんに楽しんでもらえるように指導することが必要」だと思っています。こんな思いから、偉そうなことを長々と書いてしまいました。すみません。。。

 これからもイトシンTVを楽しみにしています。そして、嫁Pさんの初勝利を祈っています! 

#将棋 #イトシンTV #嫁P


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