こどもキャンプのボランティアで得た、僕の一番の学びとは。

夏になると、こどもキャンプのボランティアに熱中していたあの頃をふと思い出す。こどもキャンプのボランティアには、大学4年の夏からガーナ赴任までの5年間本当にお世話になった。あと、1年関わるのが早かったら、きっと今とは違う道を歩んでいたはずだ。そう思うくらいどっぷりハマっていた。

※そのキャンプについてはこちらの記事をご覧ください↓

学びはいつだって時間差。そんな気がしていて、あれだけハマっていたこどもキャンプのボランティアでの学びも言語化できるようになるまではずいぶん時間がかかったなと思う。

改めてボランティアでの経験を振り返ってみて、僕にとって一番の学びだったのは、「脱自前主義」であり、「頼る力・任せる力」だ。

ボランティアを始めた頃は、子どもたちにとって"いいお兄さん"にどうやったら近づけるかばかりを考えていた。でも、周りを見回すと、保育士や幼稚園教諭、学校の先生を志している学生のボランティアがたくさん。方やこちらは教育分野の素人なわけで、こどもの接し方で、彼ら彼女らに適うはずもなかった。

「こりゃ、いくら自分が頑張ったって敵わんわ」

無理して彼ら彼女らと張り合うよりも、得意な人にどんどん任せた方が、こどもたちにとってもいいはずだ。素直に白旗を上げることができた時から、この考えがストンと腑に落ちた。

もう一度周りを見回してみると、みんなをグイグイ引っ張って、場を盛り上げるのが得意なひともいれば、ホームシックになったこどもの隣に黙って寄り添ってあげることができるひともいる。ひとりひとりがキラリと光る素敵なものを持っていた。

全ての対応を完璧にできるひとなんてなかなかいない。お互いの長所を生かし合いながら、チームとしていいキャンプをつくったら、それでいいのだ。

よくドラクエの例えをしていたのだが、全員戦士でも、全員魔法使いでも、強敵には勝てない。それと同じように、みんな同じだったらキャンプはオモシロくならないんじゃないかと思っていた。戦士、魔法使い、僧侶etc.いろんなメンバーがいるからこそ、オモシロいキャンプがつくれるのだ。それが自分のモットー?だった。

そんな経験を重ねながら、自分の中で少しずつ形になっていったことが、「脱自前主義」であり、「頼る力・任せる力」だ。

他に得意な人がいるのであれば、無理に自分でやろうとしない(脱自前主義)。得意な人がいれば、どんどん任せていく(頼る力・任せる力)。

別に自分ができなくたって、チームとしていいパフォーマンスを出せればいい。だから、状況次第では、ひとりひとりの長所を最大限発揮できる舞台をつくる側に回ればいいのだ。

この価値観は、いまの仕事でもとても生きている。むしろ、自分の仕事のスタイルの一つの軸と言っても過言ではないと思う。

こうやって振り返ってみると、貴重な学びの機会を頂いたことに改めて感謝だ。そして、そろそろこの学びを生かしながら、自分自身も社会にいい影響を与える側のひとになりたいと思う。

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