クソ客への対応事実記録

これは、このようにして対処しろなどという押し付けではない。単なる事実記録だ。
劇場では、トラブルを拡大させないために、迷惑客についてはスタッフに通報が奨励されている。ただ、それでは間に合わない時、とても通報に立って行けない時はある。
それなら事後でいいからスタッフへと言われるが、目の前で迷惑行為をされて、一言いえば解決することも多い。
とはいえトラブルになりかけることがある。そんなとき、過去に僕がどう振舞ったかを記録した。
決してマネしないでいただきたい。トラブル拡大になるから。ただ、事実と思ったことを記録した。

ある劇場での少し昔の出来事。
僕がかぶりにいて、向かいのかぶりに座った客(Bと名付ける)が、ステージ真ん前で舞台、盆に手を付いた。(彼には、ふらついたとか、他の人も触ったとか、少しくらい!とか、色々言い訳はあるだろうが、)
ともかく「盆に手をついてはいけない」事を身振り手振りで示した。するとあろうことか、Bのタオルで盆を拭き始めた。それもいけないことを手振りで示した。コロナ云々もだし、盆は神聖な場所だ。スタッフ通報が原則だが、何しろ演目の始まる直前、いやもう始まりかけていた。。
通報するには演目の途中で席を立たねばならない。邪魔したくない。(それでも立って行くべきとか、事後にスタッフ通報のが安全だとか、現場にいないのに言う人は言うのだろう。目の前でそれをされて、みて見ぬふりするのは大変な精神的負担だ。)
Bは不満そうな表情でこちらに何か言っていた。Bを無視して演目を楽しんでいたら、Bの席が演目始まったばかりなのに空いた。文句言いに来るなと直感したら、やはり少しして場内を一周して僕の席にやってきて、僕の肩を後ろから突いて「ちょっと位、いいやないか!」と文句を言ってきた。演目が始まっているのに!僕は踊り子さんを指差した。「演目中だ」と無言で示して、僕はBを無視して拍手して観劇していた。
Bはしばらくうろうろしていたが、あきらめて僕の正面の席に戻ったが不満そうな顔だった。時々僕をにらんでいた。演目中、すごく嫌な気分だったが無視して踊りを楽しんだ。Bも同じなのだろうがな。
これは、演目が終わったら一悶着やりに来るなと予知して、僕は演目終わると同時に投光さんの所へすぐに向かい、今の出来事を話した。
Bが手をついた云々は置いといて、「演目中に話しかけてくる」とすごく不満な調子で訴えた。そしてその後で、Bが盆に手を付くこと、そしてそれを手振りで注意したらタオルで盆を拭くことを訴えた。投光さんは承諾した。
その話が終わらないうちに、観客の一人が僕の近くに来て、「Bが自分の汗の付いた汚いタオルで盆を拭いている」と僕に訴えてきた。投光さんにもそれを話した。皆がBを見ていた。
これで、投光さんとそのときの観客とを味方に付けられた。
後でも書くが、こんな時は味方を何人でも作ることが身を守る。絶対に一人で黙って我慢したり、対処しようとしてはならない。僕が正しい事、理に叶ったことを言っているかどうかは、この手合いには関係ない。「文句を言い返せるか、黙るか」でしかない。こちらが理に叶ったことを言っているから納得する相手なら、とうの昔に納得している。相手は自分の立場を守るためには白を黒とでも言う状態だ。それをおかしいと主張しても相手は変わらない。
僕はロビーに行き、他のスタッフ二人に事の顛末を話した。「盆に手を付き、自分のタオルで拭き、身振りで注意したら演目中に一周回って僕の肩を小突いて文句言いに来た。そして今、盆をBの汗の付いたタオルで拭いている。きっとあの男は僕の所に文句言いに来る。だからよろしく頼む。」そう話したら、もう一人のスタッフが来てBに注意し始めた。
Bは、「スタッフに注意されるならわかる。なぜ同じ客に注意されなならんか。」とスタッフに文句垂れ始めた。理に叶った事でも、客同士なら理不尽だという主張だ。それを目の前で聞いて僕は、相手の言い分を認める体で
「わかったわかった、俺が悪かったょ。あんたの言うとおりだ。始めからスタッフに言うべきやったな。あんたが正しいよ。ごめんな。」と相手の言い分を周りに聞こえる声で繰り返して肯定した。
その場を波風立てず取り繕う体で、実は相手の言い分を大きな声で復唱した。それは周り中の客に聞こえて、周りは「スタッフに言う暇なんかあるもんか。演目始まってたんだぞ」と僕に共感してくれた。
Bの言い分を大きな声で肯定して謝るほどに、Bの理不尽は劇場中に聞こえて、それに謝って僕がその場を取りなす状況に、明らかに周り中が僕の味方に付いていた。
この状況では、Bはどうあがいても周り中が白い目で彼を見ていることを悟ったのだろう。しばらくほってポラ行列を見ていると、
「仲直りしよう」と言ってきた。何が仲直りだ。バカ臭い。まあ、口先では「ああ、すまんかったね。今度からスタッフに言うよ。」と言っといた。
しかし、スタッフに言うのを待っていたら、彼はますます盆を汚い汗の付いたタオルで、踊り子さんの踊る前で拭き続けただろう。
それでもその場にいない外野は言うだろう。「それでもトラブル回避のためにほっとくべきだ。踊り子さんやスタッフに任せるべきだ。」
しかし大好きな踊り子さんが冒涜されるのを見て見ぬふりをして、一番肝心な踊りを楽しむ気持ちになれるかどうかなのだが。僕はそれが目的で来た。それでもほっとけと言うのだろうかな。

最後に、Bのような輩の面白い共通項を見つけたので記しておく。
今までに僕は、注意されたら「わざとのようにこちらの嫌がることをする」輩をたくさん見てきた。Bの場合は、演目が終わったら汗の付いたタオルで盆を拭いていた。
これを、「済まなかったの気持ちなのだ」と取る人もいるだろう。ただ、今まで僕の見てきた数件の似た状況で、こうした人は判で押したように、わざとのように嫌がられる行動に出ていたことを記録しておく。嫌がらせの意図があったかどうかではなく、数件が似た状況で似たことをしていた。
・一見客が脚を組んで、組んだ足の靴底を盆の角に乗せていた。それを注意したら、ハンカチか何かで盆を拭き始めた。
・ある小さな劇場で、盆に缶ジュースを乗せる老人がいた。周り中の客が止めるが、老人は言われれば言われるほど何度もビールを繰り返し盆に乗せ、スタッフに注意されたやっとやめた。
・六人掛けのかぶり席を五人掛けにしていたので、スタッフに注意を促すと、「普通に座ってやればいいんでは」と言われたので、僕がここは六人掛けだと五人掛けしている客に話して、僕が六人目に座ったら、自分の領分に入られたと感じた隣の男は、理屈はわかっていても、境界線ギリギリまで足を持って来て、反対側が隙間があるのにわざと僕の方にギリギリににじり寄って、少しでも僕が近づくと足を押し付けて、自分の領分を自己主張していた。簡単に言うと、理屈はわかっていても腹いせに、後から来たよそ者に嫌がらせをしてきたわけだ。
・劇場ではないが別の会場で、人の通行の邪魔になるからこの場所では決して立ち止まらないで下さいと係が注意すればするほど、頑なにその場に立ち続け、絶対どかない老人に出くわしたことがある。その老人は言われれば言われるほど強情にその立ち止まりをやめない。その場の規律ではなく、単に注意されたことに対する反感を、わざと相手の嫌がることでして示していたわけだ。
・少し違うが、ペチャペチャ小声で喋くる二人に、何度も優しく注意したが、決してやめないで繰り返す。最後に物凄い目で、十秒ほどに睨みつけて目を離さないでいたら出て行った。

このように、「Bは済まないからタオルで拭いて申し訳なさをアピールしたのだ。」とBを庇う人に対しては、こうした人は似た状況で大抵こちらに反発することが分かっていてわざとしているとして例を挙げた。彼らは半分かまってちゃんなのかもしれない。

注意
劇場では、このBのような大人しいワカランチンばかりではない。
特に酔っ払い相手だと極めつけに面倒だ。スタッフ対応が原則。大変だがスタッフさんに頑張ってほしい。
しかしそればかりでは踊り子さんを悲しませる結果がはっきり分かっている時、どうしても心情的に動いてしまう未熟な自分がいる。
もし僕みたいな境遇についつい陥った人がいて逃げられないのなら、せめて絶対一人で対処しないことだ。
ともかく周りに一人でも味方を見つける。見つけられなければ探す、作る、それが大事。
もしスタッフがいなくても、同じ場所で同じ迷惑を被っている人は近くに必ずいる。その人と目配せ一つでも連帯できたら、それで既に数で勝利している。
(喋り客に数で対処した例も参照)
喋くり客、多くは不安だから喋くる|ともし火 @tomosibitomose #note https://note.com/macchataishoku/n/na676059b5428

狼藉者には数で対処するのが一番だ。そして、狼藉者に辟易している人は近くにたくさんいることを覚えていてほしい。スタッフがいない場合はある。その時、黙って我慢する以外に、やっちまったことを記録をしてみた。
決してこれを積極的にはマネしないでほしい。スタッフや踊り子の対応が原則だ。安心して観劇するために金払っているのだから。
そして何より、客同士の諍いには、劇場は喧嘩両成敗をする他ない。客同士の争いは劇場や踊り子に迷惑千万だ。
しかし、僕と同じ羽目に陥っても、必ず近くに味方がいることを知って欲しい。数で勝てば大抵勝てる。
そして、何より狼藉者とはいえ、同じストリップが好きな者同士。そして彼も入場料を支払った大事な客。彼は不安なだけ。
ただ、暴れさせたら負けだ。一人で我慢や対処は絶対トラブルになる。暴れないように無言の数で押さえる。できる限りスタッフ。そして警察だ。酔っ払いを劇場が呼んだ警察が対応した例はある。


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