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「怪物くん」の最終回で泣いた少年の話

(ブログ「松ちゃんの教室」2010年4月22日より)

「怪物くん」の最終回で泣いた。

これは、我が家で長年語り継がれてきた伝説。何を隠そう、その張本人は幼いころの私自身である。

人間界でごく普通に暮らす少年・ヒロシの元にやってきた怪物ランドのプリンス・怪物くんと、その仲間たちが繰り広げるコメディー。藤子不二雄の代表作の一つ。今回、この記事のために調べたところによると、『少年画報』(少年画報社)で連載がスタートしたのは、なんと今から四半世紀前の1965年。

私が泣いたのは、おそらく2度目のアニメ化としてテレビ朝日系で放送されたTVアニメシリーズ。放送終了が1982年9月28日とあるので、当時、私は5歳10ヶ月ということになる。そんなに小さいころのことだったとは、今の今まで知らなかったが、いずれにしても最終回の映像は鮮明に覚えている。

正体を知りたがるヒロシに、怪物くんがこれまで脱いだことのない帽子を脱いで見せるという話の展開で、結局「怪物」であることは明かさずに怪物ランドに帰っていくのだが、何より残されたヒロシがかわいそうで、かわいそうで…😢

観終わってから、翌日まで泣き続け、「いい加減にしなさい」と親に怒られた(そりゃそうだ…)。以来、家族の間で「怪物くん」の最終回は語り継がれる伝説となったのである。

ともあれ、この4月から新たに日本テレビ系で大野智(嵐)主演のドラマ版がスタート。漫画の実写化には散々ガッカリさせられてきた(夢を壊されてきた…)ので、まったく期待はしていないが、最終回だけはやっぱり気になる(実は漫画には2パターンの最終回があるらしい)。

藤子不二雄『怪物くん』13巻(てんとう虫コミックス・1982/12)


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