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乃木坂3期生の時代――あの日見た未来

 2019年11月26日・27日、国立代々木競技場第一体育館。あの日見た乃木坂46の未来が、今、現実のものになろうとしている。
 そこにあったのは、3・4期生ライブを中心となって作り上げる3期生の姿。ライブ終盤の『空扉』の間奏で、彼女たちはこう高らかに宣言していた [1]。

梅澤美波 私たちは乃木坂46という歴史のまだほんの一片に過ぎません。でも、私たちにはとても大きな使命があります。未来の扉を探して、私たちは歩き続けます!
久保史緒里 私たちがここにいられるのは、先輩たちのおかげです。でも、そこに甘んじてはいけません。自分たちの力で次の扉への鍵を手に入れて見せます!
山下美月 何をするべきか、何ができるのか、その答はまだ見つかっていません。でも、私たちの想いは1つ。乃木坂46として大空に羽ばたくこと。いつか飛び立てるその日まで、私たちを、よろしくお願いします!
3・4期生一同 よろしくお願いします!

 時が経って、2023年。3・4期生ライブが行われた当時は20人いた1・2期生も、1月現在で秋元真夏と鈴木絢音を残すのみとなっている。(そして本記事を執筆途中の1月7日に、秋元が2月26日をもって卒業することを発表した。)
 そのような状況を踏まえてか、2022年は、全国ツアーの演出に象徴されるように、3期生以降の世代へのバトンタッチが強く意識された年だった。1年を振り返って、キャプテンの秋元は以下のように述べている [2]。

 1、2期生の先輩たちは一歩後ろに引いて、後輩たちが前に立ってほしいという思いがずっと強かったんですが、22年は実際に後輩たちが引っ張る形に移行できた年でした。最近は、「後輩たちに前に立っていってほしい」といろいろな場面で言葉にして、それに対して3期生も「頑張ります」と答えて前進していってくれた。先輩たちと後輩たちの思いが交わった1年だったのかもしれません。
 特に3期生は大きく変わりました。自分たちが1番上の先輩という現場もかなり増えていることを、自分たちでも理解していて。先輩たちがやってきたことを、今度は自分たちが前に立ってみんなのお手本になる、という覚悟ができたと思うんです。

 そこで本記事では、現在の3期生各メンバーが担い、そして担おうとしている役割について、直近1年間のインタビュー記事を中心にまとめてみたい。

梅澤美波

 時計の針を再び巻き戻すと、あの3・4期生ライブにおいてメンバーをけん引していたのが梅澤美波だった。ライブ初日のアンコールにおいて、同期の久保史緒里は以下のように話した [3]。これは、ライブに参加した私にとって最も印象的だったシーンだ。

(今回のライブで)ホントに感謝したい人がいて……梅澤美波さん! 初期から3期生のことを引っ張ってくれてるんですけど、後輩が新しくできて、プレッシャーも大きかったと思うんだけど、誰よりもステージ上でしっかりしてくれて。(中略)美波って言ったら、みんなでありがとうって一緒に言いましょう。美波~、(観客と)ありがとう!

 そんな梅澤は、2021年11月に副キャプテンに就任し、現在はグループ全体をけん引する存在となっている。実際、後輩メンバーのインタビューでその名前を聞く機会も多い。

 例えば、柴田柚菜は『10th YEAR BIRTHDAY LIVE』が選抜メンバーとして初めて参加する大きなライブとなったため、覚えることが多く気持ち的に追い込まれていたが、ライブ後に梅澤から「覚えることがたくさんあって、大変だったでしょ? がんばったね!」と声を掛けられたと言う。そして、「見てくれている人はいるんだなって改めて思えたし、『私は何かを乗り越えたんだな』って実感もできて、ありがたかったです。その場では我慢したんですけど、なんか泣きそうになりました。梅澤さんは、本当にかっこいい先輩です」と語る [4]。
 あるいは同ライブ2日目で、新人ながら開演の挨拶を任された井上和は、「実は開演前、舞台裏で『緊張してるけど、気づかれないようにしよう』って、笑顔でいたら、梅澤(美波)さんがわざわざ『和ちゃんなら大丈夫』って言いに来てくださって。」と明かし、「すごくうれしくて、ライブ中も『やった、やった!』って。頭真っ白でした(笑)」と述べる [5]。
 しかし当の梅澤も、日産スタジアムでの10周年ライブという重大な場を前にして、大きな緊張を抱いていたようだ。同期の久保史緒里は、「初日のオープニングは期別にステージに上がったんですけど、登場前に梅澤(美波)が泣き出して。『これはただごとじゃない』と思いました」と証言している [6]。そのような状況下でも、彼女は広くメンバーのことを気遣っていたのだ。

 また、副キャプテンとして後輩を導く姿は確かな信頼を得ており、憧れの的となっている。
 早川聖来は、これから5期生が加入し先輩になることについて問われたインタビューで、「副キャプテンの梅澤(美波)さんも、めっちゃやさしいんです。 『今日の髪型、かわいいね』って、さりげなく甘やかしてくれたり。でも、全体で話す時は、『4期生はもっとこうしたらいいんじゃないか』とか、そういうことをさらっとかっこよく言えちゃう。2人のような先輩になりたいけど、なれるかなー」(筆者注:引用部の前では秋元真夏のエピソードを話しており、「2人」は秋元と梅澤を指す)と話す [7]。
 矢久保美緒は、自身のインスタグラムで梅澤との2ショット写真を掲載し、「周りをよく見ている方で、沢山褒めてくださってすごくすごく尊敬しています。頼りになる方からの言葉はすんなりと受け入れられて自信に繋がります」と言葉を添えた [8]。
 遠藤さくらは、「見とれてしまうメンバー」を聞かれた際に、「特に見とれてしまうのは先輩の梅澤さんです。かっこいいなと思って見ちゃいます。考え方が大人ですし、性格はお姉さんのように優しいし、スタイルにも憧れています。パッと見て惹(ひ)かれる部分がたくさんあるので、つい見とれてしまいます」と答えている [9]。
 池田瑛紗は、「グループ加入前と後で印象が変わった先輩メンバー」を聞かれた際に梅澤の名前を挙げ、「クールでかっこいいイメージはそのままだけど、楽しくも優しい先輩として5期生を導いてくださる姿に憧れるようになりました!」と述べた [10]。

 そんな梅澤について、キャプテンの秋元真夏も大きな信頼を寄せている。「梅は副キャプテンになって1年しかたっていませんが、自分で役割を考えながら動くスピード感には驚かされます。最初は『どう役割を割り振ればいいのかな』という迷いがあったのですが、一切なくなりました。ライブ前はお互いグループを客観的に見た上で話をしています。梅には全幅の信頼を寄せています」 [11]と話すほか、「私も副キャプテンの梅(梅澤美波)がしっかりした発言をしてくれるたびに、初心に戻ってしっかりしないといけないと思っています」 [2]と語るなど、刺激を与えてくれる存在にもなっているようだ。

 さらに、同期にもその姿は眩しく映っている。
 山下美月は、「乃木坂に10年間くらい、副キャプテンって制度がなかったじゃないですか。そこで急に梅がなって、本人も何をしたらいいんだろうって絶対に悩むこともあっただろうし、難しかったと思うけど、ちゃんと立場を作って、めちゃめちゃすごい。今後の乃木坂が10年とか20年と続いていく中で、多分この副キャプテンの制度はずっと続いていくと思います。それは梅が作ったことだし、歴史を変えた人。すごいなって、いつもそばから見て思っています」と述べる [12]。
 与田祐希は、「3期だけで活動してた時も結構、梅ちゃんがまとめ役で、お姉さんっていう感じだったんですけど、今はグループ全体の人になったっていうか。より背負うものも大きくなっただろうし、肩書があるからこそ気を張ることとか、考えることとか、言わなきゃいけないことも多いと思うし。同期だからこそ余計にカッコいいと思う」と話す [12]。

 梅澤自身、副キャプテンに就任した当初抱えていた悩みについては明かしている。
 従来より3期生のまとめ役であったし、スタッフからも「責任感を持ってグループを引っ張っていく目線で活動してほしい」とは言われていたそうだが [13]、副キャプテンという肩書が与えられたことで、「私の発言がグループを代表した発言になることもあるし、さらに『グループを良くするためにもっとこうしたらいいのでは』といった提案力も必要になってくる」と考えたが故に完璧主義になりすぎて、自分で息苦しくしてしまっていたそうだ [2] [11]。
 しかし、『10th YEAR BIRTHDAY LIVE』の頃から [2]、「いい意味で抜けているところが魅力の(笑)、キャプテンの(秋元)真夏さんを見習って、もうちょっとくだけたところを見せてもいいかなと考え方を改め」「後輩と一緒にふざけられるようになった」のだと言う [11]。そして、「そういう楽屋や裏側での空気感のようなものはすごく大事で、それはふとした瞬間、必ず表にも出てしまうと感じます。(中略)後輩との距離を縮めながら団結して、礼儀や活動に対する真摯さは大前提ですが、まずは自分たちが楽しむという、先輩から受け継いだ空気感を大切にしていきたいです」と語る [11]。
 こうして、「いい意味の圧」(©小川彩)に「いい意味の抜け」が加わり、厳しくも優しい憧れの的・副キャプテン梅澤美波が誕生したのだ。

 そして、先輩から学んだものを後輩に伝えていく使命を果たそうとしている。梅澤は、「5期生とかは、やっぱり当時の…私たちがずっと一緒に活動してきた先輩たちの姿とかは知らないんです。そこにずっとこだわり続けるわけではないけど、やっぱり軸としてすごい大事だと思うから、そういうものを伝えていかなきゃいけない使命感みたいなものを、すごく感じています」と話す [12]。
 しかしそれは、挑戦を止めるということではない。これまでにも『Route 246』や『Actually…』のような楽曲に挑戦してきたのと同様、「“乃木坂らしさ”の軸を見失うことなく、23年も新たな路線への挑戦を恐れずに前進していきたいと考えています」と意気込んでいる [11]。

 また一方で、彼女は梅澤美波個人としての夢も追い求めている。副キャプテンという立場上、グループの活動を優先することもあったようだが、この度、2月に開幕する舞台『キングダム』への出演が決定した。その心境について彼女は、「演技はずっとやりたかったけれど、副キャプテンとして個人の夢にはいったん蓋をしていました。でも『映像研には手を出すな!』でドラマ、映画出演を経験して、褒めていただくことも多く、自分でも殻が破れたところがあったので、もっと演技の経験を積みたくて。(中略)『キングダム』以降も演技の活動を継続したいですし、また専属モデルとしてファッションの幅を広げたい気持ちもあります」と話す [2]。
 そしてこれは、個人のためのみならず、グループの後輩に対してそのような姿を見せるということ自体が、巡り巡ってグループのためにもなるという気持ちもあるようだ。彼女は、乃木坂46というグループの強みについて、「メンバーそれぞれがお芝居やファッション誌の仕事で着実に力をつけ、新しいことをどんどん取り入れながらグループの表情を次々と更新していけるところ」だと考えている [14]。だからであろう、以下のように語る [2]。

乃木坂46のなかで3期生は先輩としてグループを引っ張る立場。だけど、各々のメンバーがやりたいことを我慢する必要はないと思っています。やりたいことをやって楽しむ、それが活動する上で1番大切なので。23年は多忙な1年になりそうですが、卒業された先輩には今の私の姿を見せたいし、後輩に対しては刺激的な存在でありたい。説得力のある人間になりたいので、しっかりと行動で示して、立ち止まらずに走り続けたいです。

 さらに、別のインタビューで2023年の目標を聞かれた彼女は、こう答える [15]。

加入から7年目に入って、自分を守ることもできるし、逃げることだってできるけど、安易な道は選びたくないと思ってます。「同期だけ」「私と後輩だけ」という仕事が増えて、先輩に頼ることもできないので、もっと芯の強い人間になりたいです。

 ファンの私にも、その姿は格好良く映る。

久保史緒里

 再度、3・4期生ライブの頃に時計の針を巻き戻したい。当時、梅澤美波と山下美月が映画『映像研には手を出すな!』の撮影のため、リハーサルにあまり参加できないという状況があった。そのことについて山下は、「特に梅みたいな人がいないと、やっぱり大変だと思うんですよね。何かをみんなで作り上げていく上で、まとめてくれるキャプテンのような立ち位置の人間って必要じゃないですか」と話した [16]。
 そんな中で始まったリハーサル。いつもとは違って1・2期生の先輩たちはおらず、自立性が求められているのに、どこか漂う緩んだ空気。その時、涙ながらに意識改革を訴えたのが久保史緒里だった [16]。それは、3期生同士の話し合いの中で、4期生に話そうと決めて起こした行動であった。その時の想いについて、久保は以下のように語る [3]。

「誰かが言わなきゃいけないなと思っていました。そうじゃないと、ライブが成功しないかもしれません。どうせ言うなら早いほうがいいと思ったので、このライブが開催される意味を、私なりの解釈でみんなに話しました。『このライブを成功させるためには今までと同じ心持ちじゃいけないんだ。今までだってみんな本気で取り組んできたと思う。私がみんなより、できているわけじゃない。でも、みんなもっとできると思う。そのためにはリハから全力で踊ろう。全力で歌おうよ。私たちも頑張るから。ついてきてほしい』って」

 これをきっかけに、みんなが変わったそうだ。全体での話し合いの後、3期生と4期生に分かれてミーティングを行い、本音を共有し合った [3]。その後も折々、3期生と4期生が一緒に、あるいは期ごとに、意見を交わすようになった [16]。梅澤美波は「みんな泣いてたかな。でも、そこから明らかに変わりましたね」と振り返る [16]。
 さらに久保は、ライブ2日前までの5日間、舞台『美少女戦士セーラームーン』のため上海に滞在していてリハーサルに参加できない中、日本で行われている通しリハの動画をチェックし、細かい振りの間違いを紙にまとめて送っていたと言う。そのことについて賀喜遥香は、「“先輩!”って感じで、本当にありがたくて」と感謝した [16]。

 時が経った現在、そんな久保は、梅澤と共にグループをけん引する存在となっている。
 2021年末のインタビューにおいて、キャプテンの秋元真夏は梅澤と久保のことを「グループを広く見ているふたり」と表し、思いや情報を共有している旨を語っていた。「本来なら3期生は伸び伸びと活動したほうがいいと思うけど、1期生と2期生の卒業が続いている中で、ふたりには知ってほしくて。ひとりじゃ抱えきれないことを助けてもらっています」とのことだ [17]。

 その様子は、後輩メンバーの発言からも垣間見える。
 テレビ番組『MUSIC BLOOD』によれば、5期生に対して「憧れの先輩は?」というアンケートを取った際に圧倒的支持を得て1位となったのが久保だった。その選出理由として、奥田いろはは「5期生を凄い気にかけてくださったり、いつも元気をもらっているので、好きです」と述べた。そんな5期生たちに対し、久保は「道に迷いそうになった時に、支えるために自分たちがいると思ってるので、自由にのびのびやって欲しい」とメッセージを寄せた [18]。
 井上和は、ブログで「もうすぐ成人ですがどんな成人になりたいですか?」と質問された際にも、「先輩の名前を上げさせていただくと久保さんのような成人になりたいです/お茶目な一面もあって、でも芯のあるカッコいい成人になっていたいなと思います」と答えている [19]。
 筒井あやめは、「『今、自分は何をするのが正解なのかな』と悩んだときには、3期生の久保史緒里さんや梅澤美波さんの行動を真似することが多いんです」と語っており [20]、その尊敬ぶりが分かる。さらに、「久保さんや梅澤さんは4期生全体に『グループに思うことがあったら、私たちに伝えていいからね』と言ってくださっているので、私もグループに何か思うことがあったら積極的に伝えていきたいなと思っています。」とも話していて [20]、2人がグループの中心的存在であることが伺える。
 金川紗耶は、配信番組『久保チャンネル』において「久保さんはまず、すごい真面目なんです。歌とかもすっごい練習しているだろうなと思いますし、梅澤さんと一緒にグループのことを考えて下さったりとか、色んな面で本当に真面目に取り組んでいるところを見て、本当に尊敬する先輩だなと思っていますし……挨拶を誰にもするってところとか、本当に疎かになっていないところが、初期からの気持ちをずっと持ってるんだなと思うところが完璧だなって思ってます」と絶賛していた [21]。「褒められるのが苦手な久保を褒めてみよう」という会話上の流れではあったが、その内容に嘘偽りはないだろう。
 プライベートでも親交が深い田村真佑は、「どんなことにも真面目にきちんと対峙するところを尊敬しています。 仕事への姿勢は本当に見習いたいです。 ドラマ、モデル、ラジオなど、いろいろな活動すべてがちゃんと高いレベルで達成できていて、本当にすごいんですよ」と語る [22]。また、「先輩としての姿勢を学んでいるのは、久保さんです。(中略)ライブで5期生のみんなに『こうしたほうがいいよ』と教えている姿を見て、久保さんは先輩ながら年齢は私のほうが上なんですけど、『自分もしっかりしないと』と思いました」とも述べる [2]。

 加えて久保は、そのスキル面も合わせて後輩から強く尊敬されている印象が強い。
 例えば冨里奈央は、憧れの先輩に久保を挙げ、「歌もダンスも演技もトークも上手じゃないですか。そのうえ優しくて、おキレイで……久保さんのすべてに憧れてます。だけど、緊張しちゃって話せないんです」と話す [23]。
 林瑠奈は、『30thSGアンダーライブ』の『私のために 誰かのために』にて、『アンダーライブ全国ツアー2018~関東シリーズ~』での歌唱が「伝説になっている」久保と同じパートを担当したことに触れ、「1つ違いの期とは思えないくらいのレベルで偉大な先輩なのでいつも頼りっぱなしですけど、伝説を引き継ぎ未来へつないでいけたらと思っています」と述べている [2]。
 中西アルノは、「久保さんは単語を1つ1つしっかりと立て、大切に歌うんです。(中略)久保さんのように、聴いて下さる方々が(筆者注:曲の景色を)イメージできるような歌を歌えているかなと考えたときに自分はまだできていないなと思うことが多かったので、これからは言葉を大切にした歌いたいなと思っています」と語る [24]。

 だからグループにとって、パフォーマンスを作り上げる上でも重要な存在となっているようだ。
 キャプテンの秋元真夏は、「久保(史緒里)なんて、最近は貫禄が出ちゃって(笑)。振り固めで『ここどうだった?』と疑問が生まれたときは、久保が『こういう形で習いました』と教えてくれるんです」と話す [25]。また、『10th YEAR BIRTHDAY LIVE』2日目の開演挨拶を任された井上和に対しては、「梅とか久保とかの話し方が遠くに届くから、(筆者注:その話し方を)聞いて練習してみるといいよ」とアドバイスしたと言う [26]。
 小川彩は、『新・乃木坂スター誕生!』で久保と共演した際の話として、「練習している時、久保さんはリズムの取り方から教えてくださって。おかげで、ボイトレの先生から褒められるようになったんです。久保さんを尊敬する気持ちが強くなりました。」と述べる [2]。

 さらに久保は、同期メンバーからも信頼を得ている。
 キャプテンの秋元が「梅ちゃんと久保ちゃんに助けられてる」と発言していたことを踏まえ、久保の印象について問われた梅澤美波は、「真面目なところを自分でコンプレックスに感じる所も多分あると思うんですけど、誰が見ても正しいと思えるからこそ真夏さんから名前が出るわけで」と語る [12]。
 また山下美月は久保について、「言い方が合ってるか分からないけど、3期生の中でも一番、いい意味で『化けた』というか。初期はほんわかして、ちょっと泣き虫ってイメージがあったけど、今は後輩からも慕われて、私的にはめちゃくちゃリーダーシップみたいのもあると思うし、本当に強く、一番強くなったんじゃないかな。たまに弱さを見せることもあるけど、培ってきたものが、ちゃんとお仕事や信頼に生かされているのはカッコいいなと思います」と話す [12]。

 そうした姿勢が周囲に高く評価されているからであろう、久保は、書籍『N46MODE vol.2』で行われたメンバーアンケートにおいて、「いちばんのしっかり者は?」という項目で14票を獲得して1位となっていた。その理由として、吉田綾乃クリスティーは「10代のころから周りのことを考えていて、尊敬しています」、向井葉月は「すべてのものを完璧にしてくる」、早川聖来は「どんな振付もしっかり教えてくださるから」と述べた [22]。

 そんな久保は、自身の役割について、「そもそも私は目立つタイプでも引っ張っていくタイプでもなく、基本線を下げない役割なのかなと思っています。基本線とは、リハーサルに臨む姿勢だったり、礼儀、挨拶など当たり前のことであって、そうした部分でグループを底上げしようという気持ちです」と語る [2]。
 あるいは別のインタビューで、「10周年に思うことは?」という題に対し、「先輩たちが作ってくださった乃木坂46のカラーを守りながら、新しいことに挑戦し続けていきたい。そのために、3期生はいろんな解釈をする役割を担っていくべきだと思うんですよね。初心にかえって自分なりに先輩と後輩たちのいい懸け橋になりたいと思います」と話す [14]。
 「いろんな解釈をする役割」というのが興味深い。これはすなわち、「乃木坂メンバーとして行える活動の可能性を提示する」という意味であろう。その意図がより伝わってくるのが、以下のやり取りだ [27]。

――3期生はすでにグループを引っ張っていく大きな存在になっていると感じます。先輩になっていく過程で、どういったことを考えてますか?
久保:やっぱり乃木坂というグループをいつまでも守りたいなと思っています。3期生って、1期生や2期生の先輩方の背中を一番見てきたので、だからこそ憧れの存在、憧れの理想像がはっきりしてるんです。その姿を知らない後輩たちに何か教えていけるのは私たちだけなので、その先輩方から盗んだことや素敵だったこと、“乃木坂らしさ”を後輩たちに繋いでいきたいと思っています。ただ一番は、後輩たちが“乃木坂らしさ”にとらわれずにやりたいことをやってくれるのが理想です。
――そういった“乃木坂らしさ”と、それに当てはまらない“自分のやりたいこと”みたいなせめぎ合いや揺らぎ自体が、乃木坂の歴史のような印象もあります。
久保:それで夢見て旅立っていった先輩をこれまでも見てきたので、本当にどんな選択肢でもありだと思っています。それぞれ自分の人生だから、後輩たちが“自分の人生”を軸に考えた上で、乃木坂46で頑張る姿を応援したいなと思います。

 ここには久保のグループ観が表れているように思う。彼女は、「乃木坂46は、それぞれが理想とするアイドル像を持っていて、そこに対して切磋琢磨するグループ」「メンバー全員が『頂点を決めず、それぞれのアイドル坂を登りつづける』という共通認識をずっと持っています」と言う [28]。これは梅澤美波とよく似ているが、「乃木坂というグループの強みは個々の活動」という認識からさらに一歩踏み込んだ、「個々の活動の集合体こそが乃木坂というグループ」という考え方のように聞こえる。

 思えば久保は活動初期の頃から、お芝居の仕事に対して熱い想いを発信し続けてきた [29]。そんな中、2020年のインタビューを読むと、1つ転機が訪れていたことが分かる。「私は映像の仕事をやらせてもらいたいってよく言っていたんですけど、それは”自分のために”そう考えていただけで、そこで思考が終わっていたんです。でも、今の自分の思考回路では、映像の仕事をやることで、乃木坂にほんの少しでも何か持って帰れるようにしたいっていうところまで、考えを進められるようになった」と彼女は言う [30]。
 並行して、彼女の「乃木坂らしさ」に対する考え方も、同期メンバーたちと交流を重ねる中で変化が起きたようだ [31]。2021年末のインタビューで彼女は、「加入したタイミングで”乃木坂46のファン”という意識は捨てようと思ってました。でも私は、どうしても加入前に見てきた乃木坂46をなぞろうとしちゃって。ちょっとでも自分の知っている乃木坂46から逸れると、すべてが間違っているように感じてしまったんです。(中略)でも、ここ数年になってようやくみんなの価値観を認められるようになって。今振り返ると、当時の自分のやり方も間違っていなかったし、みんなの考え方も正解だったんだなと思います」と話している [32]。
 「グループの活動を大切にすること」と「個人の活動を大切にすること」。一見矛盾するその概念を両立させようと思考を巡らせたこと、そして価値観の多様性を認められるようになったことが合わさった結果が、現在の久保グループ観であり、「乃木坂らしさを繋ぐこと」と「乃木坂らしさに捉われないこと」の両方の重要性を説くことに繋がっているのだと思う。彼女はより高次な視点から、相対する概念をその手中に収めている。

 そして久保は、現在の自身の個人活動への意気込みを以下のように話す [11]。

 自分の中で決めていることがあって、それはグループ活動とソロ活動のどちらも絶対にそれぞれの忙しさを言い訳にしないこと。それぐらい自分にとっては、乃木坂46もお芝居も、どちらの存在を比べようがないほど大切なんです。
 このバランスが崩れてしまうと、乃木坂46でもっと輝きたいと思っているメンバーにも、もっとお芝居がしたいメンバーにも失礼になってしまいます。「どちらも両立させてすごい。信頼できる」と思ってもらえるようになりたいです。

 本記事で取り上げてきた後輩からの言葉を読む限り、それは実現できているのではないだろうか。

 そしてその原動力の1つになっているのが、後輩にそのような姿を見せたいという想いだ。「5期生のみんなに活動する上で大事なことを『教えたい』と思うなら、自分自身できていないとダメだと思っていて。本当は、新たな場所へ飛び込むのは苦手だし、1人で動き出すのができない人間なんですけど、舞台やラジオとか、グループ外のお仕事へ挑めるのも周りのみんながいてくれるからですし、新たな変化はプラスに捉えて、いろいろと挑戦できたらいいなと思っています」と久保は語る [33]。

 彼女は今年、大河ドラマに出演する。

山下美月

 あの3・4期生ライブにおいて、中心的な存在にいたのが山下美月だった。1曲目『おいでシャンプー』の煽りを担当し、本編終盤の『空扉』間奏での決意表明の最後を任され、そしてアンコール最後の曲『乃木坂の詩』ではセンターを務めた [1]。
 そんな彼女は、映画『映像研には手を出すな!』の撮影によりリハーサルになかなか参加できない状況の中でも、撮影の合間に通しリハの動画を見て、揃えたい部分や振りの誤りなどのコメントをライブチームのスタッフに送り、ライブを作り上げるのに貢献していたそうだ [16]。

 加入当初から現在に至るまでファンの高い人気を集め続ける山下は、あれから時が経った今、NHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』とフジテレビ系水10ドラマ『スタンドUPスタート』に出演するなど、女優としての活躍も著しく、『モデルプレス』の「2023年ヒット予測」女優部門では1位に選出されている [34]。

 そんな多忙を極める一方で、彼女は後輩メンバーひとりひとりをよく気にかけている先輩でもある。
 一ノ瀬美空は、「私たちの活動内容まで把握してくださって、『あの雑誌、見たよ』とメッセージをいただいたこともあります。ライブが終わって、山下さんから『お疲れ様。ゆっくり休んでね』と連絡をもらったけど、山下さんご本人は翌日もお仕事なんですよ。本当に尊敬します」 [2]「しかも、先輩なのにすごく話しやすくて。人間力が素晴らしくて、私もこういう人になりたいと、ずっと背中を追っています」 [11]と語る。
 五百城茉央は、全国ツアーの出来事として、「大阪公演だったかな、(中西)アルノがのどの調子がよくないなか頑張って歌っているのを見て、私、泣いちゃったんですよ。そのとき山下(美月)さんが、『どうしたの?』って声を掛けてくださって、すごくうれしかったんです。ものすごくお忙しいのにいつも明るいし、さりげなく優しくて憧れています」と述べる [2]。
 冨里奈央は、新型コロナウイルス感染で全国ツアーの東京公演を欠席することになった際、「(秋元)真夏さんをはじめたくさんの方から温かいメッセージをいただきましたし、山下さんと久保(史緒里)さんからは『今はつらいかもしれないけど、この経験はきっと今後のバネになるはず。今はゆっくり休んでね』といった内容のメッセージをいただいてすごくうれしかったです」と話す [2]。
 小川彩は、紅白歌合戦について、「乃木坂46の出演時間が決まって私がパフォーマンスに出られないと分かった時、山下さんが連絡をくださいました。来年は一緒に出ようね、頑張ろうねって言ってくださいました。すごく嬉しかったです。ありがとうございました」と述べる [35]。
 遠藤さくらは、ドラマ『もしも、イケメンだけの高校があったら』に出演した際のインタビューで、「山下美月さんが放送前に『見なきゃ!』って言ってくださって、放送されるたびに『おもしろいね!』と言ってくださるのがすごく嬉しいです。梅澤美波さんからは『めちゃめちゃ可愛いよ!』という感想をいただいて、それに勇気づけられました」と語る [36]。
 弓木奈於は、「『乃木坂工事中』の収録では(秋元)真夏さんが『面白いね』とすごく褒めてくださって。山下(美月)さんにも『弓木ちゃんは怖いもの知らずですごい』と言っていただきました。先輩方が私を面白いと思ってくださっていると知ってからは、臆病にならず発言できるようになったんです」と話す [2]。
 柴田柚菜は、「先輩からかけられた忘れられない言葉」を聞かれた際に、「(齋藤)飛鳥さんや(山下)美月さんから『期待してるよ』って言葉をかけていただいたのが、すごく記憶に残っています」と語る [37]。

 当の山下は、同期の久保史緒里について「後輩力も、先輩力もあると思う」「コミュニケーション能力がすごく高いと思うし、尊敬するところばかり」と述べた後で、自身については「人見知りというのもあって、後輩に話しかけるのもちょっと緊張しちゃう。(中略)人見知りで緊張しいの私は、とりあえずそのコの素敵だなと思ったいいところを素直に伝えていくことが、先輩力を磨く第一歩なのかな、なんて思っています」と語っていた [38]。
 しかしここまでの後輩からの言葉を見る限り、山下はまさにそれを実践しているし、先輩力は相当高いと言えるのではないだろうか。

 さらに山下は、仕事への姿勢という点でも後輩に尊敬されている。
 冨里奈央は、「ツアーでは先輩方の姿を近くで見られたことも大きな学びでした。日頃お忙しいはずなのに、リハーサルから笑顔を絶やさず歌ったり踊ったりされていてすごいなって。 特に山下(美月)さんのライブに本気で向き合う姿勢に感動しました」と話す [2]。
 また以下の金川紗耶の発言 [24]を読むと、その姿がより具体的に見えてくる。

「パフォーマンスするときは誰よりも顔を作って誰よりも大きく踊って、乃木坂46のメンバーの中でもいちばんアイドルしている方だと思います。でもそれができるのも普段誰も見ていないところですごく努力をされているからだし、それだけアイドルというお仕事に懸ける想いが強いからできることなんだな、と……」
山下さんを見ていて見習いたいなと思うところはどんなところですか?
「全部見習いたいですけど、1つ挙げるとしたらファンの方々への姿勢です。同じ曲でも髪型や仕草1つ1つをアレンジしているのは毎回観ている方への気持ちがあってこそだと思いますし、どれだけお仕事が忙しくてもメッセージをきちんと送っていらっしゃったり。いつ寝ているんだろうと思うことがよくあります。私も去年に比べたら格段にお仕事を頂く数が増えて忙しくさせてもらっていますけど、山下さんを見たら“忙しい”なんて、絶対に言えないし、すべてが見本になる先輩が傍にいて下さるって本当に幸せなことだなと思います」

 また女優として、尊敬されている。賀喜遥香は、「乃木坂46の活動で美月さんの演技をそばで拝見する機会もありますけど、本当にすごいなって。美月さん自身は『そんなに自信はないんだよ』とおっしゃっていますが、堂々とされているのがカッコいいです。そんな姿に憧れていましたし、『目指すべきはここだ』と思いながらいつも見ています」と語る [39]。
 あるいは、美容のお手本となっている。柴田柚菜は、「美容のお手本ということで言えば、私は山下美月さん。『どうしてこんなにかわいいの?』っていつも見つめちゃうし、ご本人にもいろいろ聞いています」と言う [14]。例えば、山下は柴田からグラビア撮影をする前に「コンディションを整えたいんですけど、おススメのサロンありませんか?」と聞かれたそうだ [40]。

 また同期から見ても、その仕事ぶり・活躍ぶりは驚くべきもののようだ。
 梅澤美波は、「やまは、めちゃめちゃ仕事人間だと思います。もう、休日とかも仕事のために動いてるんじゃないかなと思うくらい。なんかずっと仕事してんな、みたいな感じ(笑い)」「やまに任せとけば大丈夫だろう、みたいな認識がすごくある。何を投げても絶対ストライク、みたいな。ライブでもいろんなパートを任されてますけど、ボケることもできるし、決めることもできる。すごいなって思う。今や乃木坂のエースだけど、これほどイジれるエースみたいな人って、あんまり聞いたことがない気がする(後略)」と語る [12]。
 久保史緒里は山下について、「活躍の場をどんどん広げていって、メンバーも、乃木坂のことを好きな方も、想像してなかったところまで行っている」と話す [12]。

 山下は、なぜそこまで頑張り続けられるのだろうか。
 ひとつの理由としては、彼女のインタビューを読んでいると、こんなに活躍していてもなおコンプレックスを抱いていて、それが原動力になっていることが伺える。彼女は、『Actually…』や『好きというのはロックだぜ!』で齋藤飛鳥とシンメのポジションに立っていることについて、「私は表題曲センターの回数は1回だけで、全国ツアーの座長を務めたこともないし、飛鳥さんと釣り合うような実績はないと思っています。グループでの実績が少ないぶん、グループを離れての仕事を頑張ろうという気持ちが強いんです」と話す [2]。またライブについては、「いまだにライブに対して苦手意識があるんです。緊張しいで、歌もダンスもうまくないから、どうしても『失敗できない』という義務感が強くなってしまって。(中略)でも、7年目になった今でも必死にアイドルをやっている自分も悪くないな、と思っています」と述べる [2]。

 さらにもうひとつの理由として、グループのため、みんなの先駆者になりたいという想いがあるようだ。彼女は今、朝ドラとフジテレビのドラマの撮影を両立しているが、「実は朝ドラをやりながら別の作品にも関わる、というのを朝ドラが決まったとき、一つの目標に掲げていた」のだと言う。そして、「女性アイドルの女優業は卒業してからスタート」という風潮に対して「『卒業っていう選択肢もあるかもしれない、でもアイドルをやりながら女優業も両立させるのが1番カッコ良いじゃん』と思っています(笑)」と語った上で、以下のように続ける [41]。

外仕事にしか興味がないなんて思ったことないですし、乃木坂46を利用してっていう気持ちも一切ないです。むしろ自分の力で自分のお芝居を見てもらって次に繋げたい。乃木坂46にはちゃんとお芝居をできる子がいるんだと思ってもらって、その先には他のメンバーにもいろんなお話が回ってきてほしい。現役でアイドルをやりながら、このスケジュールをこなすことに意味があると本気で思っています。

 「本気で思っています」。その言葉は、ゾクゾクするほど格好良い。

与田祐希

 3・4期生ライブにおいて、山下美月と並んでオープニングで登場したもう1人の3期生が与田祐希だった [1]。加入当初から現在まで、2人は3期生の中でも特にファンからの高い人気を集め続けている。

 与田についての評判を聞いていると、彼女は周囲に安心感や元気を与えてくれる存在のようだ。3・4期生ライブ当時に行われた与田・久保史緒里・遠藤さくら・賀喜遥香の4人でのインタビュー記事 [16]を読むと、久保が後輩2人にリハーサルでの振りの指導を感謝されているのに対し、与田は「とにかくかわいい」(by遠藤)・「いらっしゃるだけで癒やしです」(by賀喜)と言われ、「ヤバい。久保ちゃんと温度差ができている(笑)」と言うほのぼのしたやり取りがあった。 ※ただし、直後に久保が「みんなに知ってほしいです。与田のプロ意識は3期生の中でもトップレベルにすごいので。(筆者注:与田には)絶対信じてもらえないけど、私はそれを見て学んでいることが本当にあります」と語っている点も忘れてはならないだろう。

 時が経った今も、周囲から与田への信頼感は変わらない。
 山下美月は、「多分与田は人と一緒にいる時、相手をすごく元気にさせてくれる人だと思う。それは誰にでもできることじゃないから、もともと持ってる素質というか、本当に天性のもので、アイドルに向いてるなって思う。でも、与田自身の元気が吸われていっちゃうかもって、すごい心配するし、なんか健康に生きてほしい」と話す [12]。
 梅澤美波は、与田は緊張していてもそれを感じさせないと語った上で、「いつもどっしり構えて、何が来ても大丈夫みたいな感じでいてくれるから、見ていて落ち着く。唯一無二な感じがすごい(後略)」と述べる [12]。
 また掛橋沙耶香は、「アイドルをしていると、普通に生きていたら触れなくてもいいマイナスな感情に出会ってしまうことがあるんです。そんなときに与田 (祐希)さんを見ていると『それでもアイドルとして生きることはカッコいいんだ』と思えるんです。与田さんから“盾"をもらったような気持ちがあります」と話す [42]。

 さらに与田は現在、「後輩の面倒見がいい先輩」という印象も強くなってきている。
 掛橋沙耶香は、与田がわざわざマネージャーにスケジュールを確認した上で遊びやご飯に誘ってくれている旨を話した上で、「乃木坂46に加入する前から普通に与田さんのファンだったので、以前は“かわいい……”っていう、一般の方が好きなアイドルを見たときの感情だけだったんですけど、このところ色々お話しさせて頂くようになって、人としてとても尊敬できる方だし、当たり前ですけどすごく大人で信用できる方だなって思うようになりました」と語る [43]。
 川﨑桜は、「私が悩んでいた時に、与田さんはすごく忙しいのにめちゃくちゃ長文でLINEを返してくださって、その文章を読んでこれからもがんばろうと思えました。与田さんはそれからも、『お見立て会、見るね!』とか、『見たよ!』って感想を言ってくれたりして、そういうこともすごくうれしいんです」と言う [4]。
 筒井あやめは、ドラマ『真相は耳の中』出演に当たって、「与田(与田祐希)さんと一緒に焼き肉に行った時に、ドラマのことについていろいろお話しさせていただきました。『緊張して不安なんです』とお話ししたら、『みんなすごく優しい方ばかりだと思うよ』と言ってくださいました。今回、与田さんが主演された『量産型リコ』と同じスタッフの方が多く、『すごく面白い方々だよ』と教えてくださって、ちょっと緊張が解けたような気がします」と話す [44]。
 賀喜遥香は、「与田(祐希)さんに『写真集撮影の前って、何をしましたか? 運動とかしましたか?』と聞いたら、『もちろんするけど、そんなに気張らなくても大丈夫だよ。めちゃめちゃ気を張っていくよりは楽しんだほうがいいから』と言ってもらえて。それで心が軽くなりました」と述べる [45]。
 また、与田のことを加入前からの推しメンと慕う柴田柚菜も、焼き肉や寿司に連れて行ってもらっているそうだ [40]。

 当の与田も、自身の変化について自覚しており、「4期生をごはんに誘えるようになりました。特別に誰を、ということなく、まんべんなく接しています。5期生はこれから攻めようかなと考えている最中です。でも、川﨑桜ちゃんは向こうから話しかけてくれるタイプで、『与田さんのお下がりが欲しいです!』なんて言ってくれます。中西アルノちゃんとは爬虫類の話で盛り上がったりして。たわいのない話ができるようになって嬉しいですね」と語る [46]。
 また、後輩から頼ってもらえる心境について、「4期生からちょいちょい相談を受けることもあって。最近もかっきー(賀喜遥香)から写真集のことでいろいろ聞かれました。ずっと先輩に甘えてきた身なので、頼れる先輩になれるように頑張りたいです」と述べており [47]、先輩からしてもらってきたことを後輩にしてあげたいという想いがあるようだ。

 そして、ドラマ『量産型リコ』出演にあたってのインタビューで、こう話した [48]。

私は乃木坂に加入してからかなり早い段階で舞台やドラマをやらせていただき、個人でも本当にありがたい経験をいろいろさせていただいたんですけど、それは先輩たちが積み上げてくださったものがあったからこそ、ということは私自身もすごく感じていて。そんな先輩方が卒業していって、いまは後輩も増えてきたので、今度は自分たちが後輩に道筋を作っていかなければいけないなという責任は感じています。私が加入したばかりのときは、先輩方が優しく接してくれて、それがすごく嬉しかったので、私も後輩に対してそういう存在になれたらいいなと思っています。

 個人仕事を頑張り、後輩に優しく接し、彼女はバトンを未来へ繋いでいく。

岩本蓮加、阪口珠美

 最新シングル『ここにはないもの』で選抜入りした2人。彼女たちもまた、3期生としてグループを引っ張っていく覚悟を持っている。

 岩本蓮加は、以下のように話す [49]。

私が見てきた偉大な先輩たちのように、後輩のみんなから尊敬されるような先輩になりたいと思っています。歴史を作り上げてきた先輩たちからは、グループの“まじめさ”や“ストイックさ”を学んできました。その背中を見て成長してきた3期生もみんな、まじめにコツコツ努力を重ねられる、ストイックなメンバーばかり。愛を持ってグループと向き合うのが大事だと、後輩のみんなに伝えながら活動していきたいです。

 岩本が悩むのは、その想いの強さの裏返しであろう。「先輩の卒業により3期生にかかる期待やプレッシャーも大きくなっているのでは」と聞かれた際に、彼女は以下のように答えていた [43]。

先輩方の卒業って、あるときまではただ悲しい、寂しいっていうだけだったのが、いつからか、今お話しされたような重さを感じるようになったのは事実です。もちろん、期待して下さっているのは嬉しいんですけど、人間って急には成長できないし変われないから焦りが募ってしまうこともあって。“私たちが乃木坂46を守らなきゃ!!”っていう気持ちが強すぎて、中々前に進めないなと思ってしまうときもありました

 また別のインタビューでは、「乃木坂46って、私にとってすごく大きな存在だから、人生を大きく変えてくれた存在だから、そこを守りたいなっていう気持ちから、ちょっと思い悩んでしまったりとかすることもあるんです」とも語っている [50]。

 そういった悩みは、キャプテンの秋元真夏など先輩たちと話す中で乗り越えていくことができたそうで、「今はとにかくグループの活動を楽しもう、1つ1つのお仕事にちゃんと向き合おうと思っていて」と言う [43]。
 そして実際に、彼女は信頼を得ている。高校卒業時のインタビューで自身の変化について聞かれた際には、「前よりも乃木坂46のメンバーが自分に相談してくれることが増えたら、信頼してくれてるんだな、自分も大人になったのかな、ちょっとは成長したのかなって、そういう部分で変化を感じます」と話した [51]。
 また後輩の賀喜遥香は、「今年の神宮公演の2日目、3期生の(岩本)蓮加さんから『かっきーが乃木坂46に来てくれて本当によかった』とステージ下でおっしゃっていただき、うれしかったです。先輩方にもファンの皆さんにもそう思っていただけるくらい立派な人になりたいと思い活動していたので、蓮加さんの言葉を受けて自信が湧いたし、『ここにいていいんだ』という気持ちになれて、一気に変わったと思います」と語る [52]。

 岩本は着実に、先輩としての道を歩み進めている。

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 阪口珠美は、「先輩から学んだことを後輩に伝えていきたい」という想いを人一倍強く持っている印象がある。

 例えば、北野日奈子卒業を目前に控えた時期のインタビューでは、「日奈子ちゃん、前に(日本)武道館のアンダーライブ(’20年12月)に出演していた3期生全員に、長文のメッセージをくれたことがあったんです。その時は私がセンターに立たせていただいたんですけど、そのメッセージにもすごく助けていただきました。心にずっしり響いたし、そこから自分も変わっていったと思います。そういう経験を、これから自分も後輩たちにつないでいかないといけない」と話した [7]。
 また樋口日奈の卒業について、「ステージでのパフォーマンスはもちろん、誰にでも平等に優しく接する姿や、誰も見ていないうちに1人で楽屋のお片付けをするなど、ひなちまさんから学んだことを受け継いで後輩にも伝えていきたいと思っています」と語った [2]。

 『30thSGアンダーライブ』では、レッスンが始まる前に3期生みんなで4期生に伝える時間を作ったそうで、阪口は「私はアンダーライブが好きだから、そのいいところを受け継ぎたい。みんなでリハーサルからちゃんと歌おう。アンダーライブの魅力を伝えよう」と話したと言う [53](このアンダーライブで3期生が果たした役割については後章も参照)。
 あるいはその前、2022年1月のインタビュー記事で「’21年8月にダンスの要の渡辺みり愛が卒業したが、全体のパフォーマンスが下がらないようにという気持ちはあるか」と問われた際には、「アンダーライブ2021(’21年10月)ではそんなことを考えながらリハーサルしていました。これからは3期生が引っ張らなきゃいけないと思っています。みり愛さんのようにひとりで空気を支配できるようなダンスを目指しているんです」と答えていた [54](筆者注:「アンダーライブ2021」の名称は渡辺みり愛ラストとなった’21年5月のライブを指すはずだが、「’21年10月」という脚注は阪口の意図を反映したものだろうか)。

 そして阪口自身、先輩の背中に学んで真面目に活動に取り組んできた旨をしばしば語る。
 樋口日奈卒業の際に行われたインタビューでは、「樋口さんの『見せない努力』が好きだから、私もそうしようと決めたんです」と話していた [55]。
 また別のインタビューで「『ここにはないもの』で選抜入りした理由はなぜだと思うか」と問われた彼女は、以下のように答えた [53]。

これという理由は思いつかないけど、私は先輩の背中を見て活動してきて、その背中に教わってきたことをやってきたからだと思います。それは、真面目に、誠実に取り組むということです。アンダーライブで(北野)日奈子さんや(伊藤)かりんさんが全力で踊ってらっしゃるのを見ていたから、その姿を学ぶことができて、それが私の財産になりました。その姿勢が伝わったのかもしれません。というか、伝わっていてほしいです(笑)。

 だからこそ彼女は、後輩にも自分の背中を見せたいと意気込む。
 「一番継承していきたい、乃木坂46らしい大切なものは何か」と問われた彼女は、以下のように答えた [56]。

恵まれた環境だと思うんです。そういうことを当たり前に思わずに日々感謝しながら活動していくことを伝えていきたいです。私たちの行動を見て、3期生みたいになりたいと思ってもらえるように、私たちがしっかり意識しないとなと思っています

伊藤理々杏、佐藤楓、中村麗乃、向井葉月、吉田綾乃クリスティー

 最新シングル『ここにはないもの』でアンダーとなった5人。アンダーにおいても、3期生が担う役割の重要性は増してきている。
 2022年最初のリリースとなった29th『届かなくたって…』では1・2期生が和田まあや・山崎怜奈と2人いたが、30th『Under’s Love』では和田まあや1人のみ、最新の31st『悪い成分』では0人となっており、この1年で3期生が先輩として引っ張っていかなければならない状況へと完全に移行したことが分かる。

 振り返ってみると29thシングル期間が始まる前、2022年2月発売のインタビュー記事において、向井葉月は「3期生には後輩を引っ張っていく先輩メンバーとしての役割も大いに期待されていますよね」と問われ、前年の『28thSGアンダーライブ』での反省点を以下のように語っていた [57]。

元々、3期生って引っ込み思案な子が多いというか、皆仲良くて会うと盛り上がるのに物事を率先して進めたり、皆の前で発言したりするメンバーが少なくて。それは私も例外ではなく反省なんですけど、ライブで気づいたことがあっても言いそびれてしまったりしたことがあって。すごく細かいことなんですよ、例えば“今日のライブのオープニングで一列に並んで挨拶したとき、列が微妙に乱れていたな”とか。その場で指摘すれば次の日から良くなる筈なのに、そのときは言い出す勇気が出なくて。

 その上で向井は、「当時は何も分からなかった私たちに対して“あなたたち3期生は、今こういう風に見えてるよ”と、言いづらいことも口にして下さった」生駒里奈のような先輩になりたいと話した [57]。

 そのような意気込みを持って臨んだ『29thSGアンダーライブ』。公演後のインタビューで、向井は「いままでとは違う気持ちで取り組みましたか?」と聞かれ、「はい。『引っ張っていくぞ!』という気持ちが強かったです。アンダーだけじゃなく、『グループを引っ張っていきたい』という気持ちです。歌番組以外で『乃木坂 46ってこんなにすごいんだ』と思わせるのはアンダーライブだと思っているから」と答えた [47]。彼女は着実に、先輩としての歩みを進めているように感じられた。
 実際、例えば佐藤璃果は、このアンダーライブに当たって向井から「『一緒に頑張っていこうね』といったメッセージをもらった」と言い、向井とは話しやすく距離感が縮まっていると感じている旨を語っていた [58]。

 また伊藤理々杏も、「3期生が引っ張っていくという気持ちは強かったですか?」と聞かれ、「やるしかないですからね(笑)。自分から言うタイプじゃないので悩みながらも、気になったことは伝えようと頑張りました」と答えている [47]。

 そうして行われた『29thSGアンダーライブ』は、最終日において、アンコールが終わった後の拍手が鳴り止まずにダブルアンコールに突入するという大熱狂のライブとなり、ファンからの高い評判を得た。
 向井葉月は、かつての伊藤万理華・井上小百合・中元日芽香がアンダーセンターを務めた時代を「伝説」と形容した上で、「今回は伝説に近づけた手応えがあります」と語った [47]。そしてその「伝説」の頃からアンダーライブに参加し続ける和田まあやも、「あの一体感は初期のアンダーライブを彷彿とさせるものがありました」「私にとっても3本の指に入るライブだったと思います」と振り返った [59]。

 アンダーセンターとして29thシングル期間を過ごした佐藤楓は、センターが自分だと発表された時のことを振り返って、驚きと不安を感じたのと共に、「よく考えてみたら今のアンダーメンバーは先輩の方が少なくなってきていて、私たち3期生が引っ張っていかなきゃいけない立場にいるんだということを再認識して。今まで1期生、2期生の先輩方にはたくさんお世話になってきて、そのご恩を返すのが今なのかもしれないと思ったんです」と言う [60]。
 その想いを胸に、彼女は1つ1つの活動に集中して取り組んだ [60]。『29thSGアンダーライブ』だけでなく、『10th YEAR BIRTHDAY LIVE』という過去最大規模のライブにもアンダーセンターとして臨んだ。「29枚目の期間はあっという間に感じたけど、アンダーメンバーは後輩のほうが多いから、『いつまでも誰かに甘えてばかりじゃダメなんだ』と思うことができて、強くなれた気がします」 [61]「3期生が先頭に立ち、グループを盛り上げていくためにも、決して弱音は吐かず、後輩のみんなに背中を見せようと意識を切り替えられたし、自分の成長も感じました」 [2]と話す。
 そして、次の30thシングルで選抜入りを果たす。彼女は、喜びと共に、「選抜であれ、アンダーであれ、私たち3期生がもっともっと乃木坂46というグループを引っ張っていかなくてはいけないと思っています」と責任感を改めて語った [60]。

 また30thシングルには、29thシングルアンダーメンバーから金川紗耶と弓木奈於が共に選抜に入ったが、ここにはアンダーで培われた絆があるようだ。金川は選抜入り後に「(筆者注:弓木と)2人から楓さんに『不安でいっぱいだから相談させてください』と話したんです」と言う [62]。弓木も佐藤楓について、「なんでもお話しできるし、楓さんに救われたこともあります」と話し、歌番組のリハーサル映像に映った自分の顔が悲劇的だったことについて「ユーモアで包んでくださって助かりました」と述べる [62]。

 山崎怜奈が『10th YEAR BIRTHDAY LIVE』の後に卒業。続けて、和田まあやが卒業発表をした状態で30thシングルのアンダーの活動は始まっていく。
 アンダー曲『Under’s Love』は『真夏の全国ツアー』の全公演でセットリストに組み込まれることとなったが、ここでも向井葉月が引っ張る姿勢を見せ、後輩に刺激を与えていたようだ。
 センターを務めた和田は、「セットリストが『Under's Love』のあとが表題曲の『好きというのはロックだぜ!』で、どうしても比べられてしまうから『ここはキメようね』と話したんです。グループLINEで『振りをしっかり確認して、わからないところは聞きあおうね』と(向井)葉月が呼びかけて、4期生も『ここはしっかり揃えたいです』と積極的に言ってくれるようになって。みんなのパフォーマンスに対する意識が高くなっているように感じます」と語った [59]。
 向井は、「『しっかり音を聴いて、タイミングがずれないように意識しよう』と言わせてもらいました」と話し、「2、3年前なら言えなかったか」と問われると「言えなかったと思います。いまでも申し訳ないくらい。でも、『発信した本人だから』と気を引き締めることで、意識を高く持ったパフォーマンスができると思ったんです」と答えた [63]。

 また中村麗乃は、和田まあや卒業後のアンダーに対する不安を語った上で、3期生としての決意を以下のように話した [43]。

 4年前にアンダーメンバーで全国を周ったことがありました(『乃木坂46アンダーライブ全国ツアー2018』)。あの頃のことを知っているのは3期生までなんですよね。当時はアンダーメンバーとして合流したばかりで何もわからず、ただ先輩たちに置いていかれないように必死についていっただけだったんですけど、今、3期生の私たちがあの頃の先輩たちのように振舞わなきゃいけないんだなと思います

 そして、『30thSGアンダーライブ』が始まる。大きな決意を胸にした3期生たちは、リハーサル初日にある行動を起こす。
 吉田綾乃クリスティーは、ライブ前に行われたインタビューで「リハの初日に、私と麗乃と(向井)葉月からスタッフさんに、アンダーライブを守るためにやるべきことを提案しました。私たちのそんな気持ちがファンの方たちに伝わるようなライブにしたいです。そして、1期生と2期生のみなさんがいなくてもアンダーライブ独自の魅力は失われないことを分かってほしいというか、むしろ『勢いがあるね』と思ってほしいです」と決意を語っている [62]。
 その提案内容とは、「(現地リハーサルからではなく)通しリハーサルの段階から、マイクの電源を入れ、イヤモニも聴こえるようにしてやること」だったそうだ。向井葉月は、「率先して動いてくれたのは麗乃とあやてぃーなんです。麗乃とあやてぃーがその話をしているところにいたんですけど、私は歌があまり得意じゃないので、『そうだよね!』と強く賛同できなくて。でも、ふたりが『葉月も一緒に行こう』と誘ってくれたんです」と話す [63]。

 スタッフへの提案と同時に、3期生は話し合った上で、4期生に自分たちの想いを伝える機会を作ったそうだ。
 吉田綾乃クリスティーは、「リハーサルの前に3期生で集まって、どういうライブにしたいかをしっかり話し合いました。そこでアンダーライブで大事なのは“熱さ”なんだと再確認して、そのためにはリハーサルの段階から全力でということを後輩たちに伝えたんです」と述べる [2]。
 中村麗乃は、「3期生から4期生に声を掛けて『こんなライブにしたい』と思いを伝えました。演出の方たちと話して、通しリハーサルの段階からマイクを持ってイヤモニをつけて100%で歌って踊ったんです。アンダーライブはダンスを見せることも必要だけど、なにより歌をしっかり聴いてほしくて、本番さながらのをしたかったんです。自分がキツかったので、4期生たちはもっとつらかったはずだけど、しっかりついてきてくれました」と語る。その行動に出た理由としては、1つには「乃木坂46で1番必要な存在だと思っていた」和田が卒業するのなら「まあやさんがセンターを務める『30thSGアンダーライブが1番よかった』と言われるようにしたかった」という意気込みと、もう1つには伊藤純奈や伊藤かりんが頑張ってきた歌の文化を途切れさせたくないという想いで「そのために誰かの行動が必要なら私がやろうと思ったんです」という決意があったようだ [2]。

 そんな3期生の想いを聞いた林瑠奈は、「先輩方から言われたのは、『パフォーマンスのクオリティを上げたいよね』ということでした。(中略)(筆者注:アンダーライブへの参加が)3回目ともなると、私たちも甘えてられないですから。4期だけで『頑張ろうね』という話をして、まとまっていました」と語っており [55]、3期生の行動は4期生に大きな刺激を与えたようだ。
 また黒見明香は、「一緒にライブを作っていくことで改めて先輩方のすごさに気づかされ、特に3期生さんは中心となってアンダーライブを引っ張ってくださったので、見習うことが多かったです。直接指導を受けるようになったので、先輩のパフォーマンスをお手本によく見るようになりました。そうすると、(中村)麗乃さんや(伊藤)理々杏さんはここがスゴいという具体的なものが見えてきて、それを自分のパフォーマンスに生かしたいと意識も変わっていきました」と話している [2]。

 東京公演3日間を終えた時点でのインタビューで、座長の和田まあやは「ライブのどのあたりで体力がきつくなるのか、どのあたりで声量が落ちてくるのか、そういったことに気づけて、本番までに修正できたのでよかったと思います。本番で一人ひとりの声がハッキリと届けることができたのは、この通しリハの成果なんです」と振り返り、そういった提案の中心に3期生がいることへの嬉しさも語った [63]。
 またキャプテンの秋元真夏は「1期生の(和田)まあやがラストだったので、後輩たちも思うところがありながら頑張っていたはずです。もちろん寂しさはあるけど、それ以上に『ここからどうしてくべきか』という責任感を背負って向き合っていたはずだし、3期生たちがリハーサルを引っ張っていくことで、まあやもそれにつられて『私ももっと頑張らないと』と思ったそうです。その流れはすごく素敵だなと思いました」と話した [2]。
 副キャプテンの梅澤美波も、3期生が中心となって提案をしたことについて「30枚目を境に、アンダーから1期生と2期生がいなくなるという環境が意識を変えたんだろうなと思います。それぞれのメンバーが、その子にしかわからない気持ちを抱えている集団を引っ張るってすごいことです。(中略)アンダーライブでの3期生は、4期生を後輩じゃなくて同士として接しているように感じて。だから4期生もやりやすいんだろうなと思います」と語った [15]。

 そんな30thアンダーメンバーからは、林瑠奈が31stシングルで選抜入りを果たす。林は、名前を呼ばれた瞬間は申し訳なさや不安が大きかったと言うが、先輩から声を掛けてもらううちに前向きな気持ちになれたと言う。特に、「3期生の吉田綾乃クリスティーさんが1番に連絡をくださったのですが『気持ちはわかってあげられないところもあるかもしれないけど、いつでも話を聞くし見守ってるよ』とメッセージをくれたことが本当に嬉しくて。その後も一緒にお仕事がある日は声を掛けてくださるのですが、活動する場所が変わっても気に掛けてくれる先輩がいることはありがたいなと感じています」と語る [64]。アンダーで共に過ごした先輩は、自分が選抜に入り活動する場所が違くなったとしても頼りになる先輩なのだ。

 和田まあやが卒業し、『31stSGアンダーライブ』は、アンダーライブ史上初めて1・2期生のいないライブとなった。
 『乃木坂配信中』にて生配信された『31stSGアンダーライブ全国Zeppツアー開催記念特番』では、過去のアンダーライブの映像を振り返る時間があったが、見終えた後に中村麗乃は「私たちしかいないからさ、守んなきゃいけないじゃん、このモノを。だから、すごい心に刺さりました」と涙ぐんだ [65]。そこには、ファンにはこの後に発表されたアンダーセンターとしての覚悟もあったのだろう。その後更新されたブログでは、「今回のライブは初めて先輩のいない、3・4期のみの新しい形でお送りいたします。今まで沢山のメンバーが繋いできたこの場所をまた次へと繋げるために座長として覚悟を持ち挑みたいと思います」との決意が語られた [66]。
 そして彼女たちはアンダーライブツアーを完走する。それは、最高に熱いライブだった。

 『31stSGアンダーライブ』は先月行われたばかりなのでインタビュー記事がまだあまり出ていないが、きっとその裏には、3期生がアンダーメンバーを引っ張っている光景があったことだろう。
 松尾美佑は、ブログに「3期生さんの先輩方って本当に凄いんだなと近くで改めて実感した期間でもありました/私ももう少しで加入して丸3年になって、4年目に突入するのですが、何年経っても先輩方のような真っ直ぐな人間でいたいなと凄く思いました。/妥協しないで作りたいものに向かって引っ張って行って下さって、こんなにもライブが進化していく事を感じながらステージに立てるなんて楽し過ぎる と心は大騒ぎでした」と綴った [67]。

 3期生5人はそれぞれ、2022年末に発売された記事で、先輩としての今後の決意を語っている。
 伊藤理々杏は、「先輩方がそうであったように、自分もグループにとってパイオニアのような存在になりたくて。いろいろな道を切り拓いてきた先輩方の姿に憧れてきたので、例えば自分がネットのジャンルで先陣を切って新しいチャレンジをすることで、後輩たちに『新しいことにどんどん挑戦していいんだ』と思ってもらえるように頑張りたい。そうすることで、乃木坂46は多様性を持ったグループになれると信じています」と話す [2]。これは梅澤美波や久保史緒里、山下美月らとも類似する思想だ。梅澤の言葉を借りるならば、そうしてみんなが共にチャレンジを重ねることで、「グループの表情を更新」し続けてくれることだろう。
 佐藤楓は、「私は、後輩に自分から話し掛けられるタイプではなかったんですけど、最近は自分の殻を破ろうと思っていろいろな後輩たちに話し掛けていて」と言い、特に、表情が初期の自分と似ていると感じた奥田いろはには積極的に話し掛けているそうだ。さらに、「これからもギャップを見せられるスポーツ関連のソロ仕事にも力を入れながら、グループの縁の下の力持ちとして活躍したいです」と語る [2]。個人仕事を頑張って後輩に背中を見せるのと同時に、意識的に後輩に目を配っている姿は立派な先輩だ。
 中村麗乃は前述したように、アンダーライブの歌の文化を途切れさせないよう積極的に行動しているが、加えて「アンダーライブだけではなく、乃木坂46全体としても歌うことを大切にしていきたい。私たちはアイドルだから、見てくださっている人の心に歌を届けたいんです」と話す [2]。『Endless SHOCK』への出演も決まり、乃木坂46の中でも随一の歌い手である彼女は、グループに風を吹かせてくれることだろう。
 向井葉月は、和田まあやが卒業したことについて触れ、「これまではまあやさんが『大丈夫だよ』とみんなを元気づけてくれたり、アンダーメンバーの気持ちを1つにしてくれていました。今後アンダーをどうまとめていくのかという課題も生まれています。アイドルになって7年目ですが、まだまだ課題も、破るべき殻もたくさんあるなと感じています」と語る [2]。色々なインタビューを読んでいて、彼女のアンダーへの熱い想いを感じることは多い。そんな彼女ならきっと、アンダーをまとめていってくれるのではないだろうか。
 吉田綾乃クリスティーは、和田まあやが卒業しこれからは3期生がアンダーを引っ張っていかなければならないことについて「その覚悟はできています」と言い、だからこそ『30thSGアンダーライブ』での行動があったのだと話す。またグループで2番目の年長者であることについては、「特に気にしていません」とした上で、「自分にはお姉さん役は無理だと分かっているし、みんなもそういうふうに私を受け入れてくれるので。うんと年上の妹キャラというのも面白いかなって(笑)。いくつになっても後輩たちが気軽に話し掛けられるような存在でいたいんです」と語る [2]。その存在は、きっと後輩たちの心の助けになるだろう。

 そして、吉田のそんな雰囲気は、先輩としての道を歩む3期生たちにとっても重要なものになるだろう。配信番組『乃木坂あそぶだけ #37』では、吉田・伊藤理々杏・岩本蓮加・久保史緒里・阪口珠美という3期生5人によって3期生への熱い想いが語らわれたが、その中で久保が「最年長が吉田で良かったっていつも思う」と言った際に、全員が口を揃えて「それはそう」と激しく同意していた。久保は「吉田が1番上だから、3期のこの空気ってずっと保たれているんだろうなって本当に思う」と話す [68]。

終わりに

 ここまで、様々なメンバーの発言を通して、3期生はそれぞれの場で先輩としての役割を果たしており、今後さらにその役割を強めていこうと考えていることが伺い知れた。

 3期生がそうして先輩として振る舞う上で大きな転機になったのは、3・4期ライブでの経験だったようだ。
 配信番組『乃木坂あそぶだけ #37』では、3期生が先輩としてまとまったタイミングについて、吉田綾乃クリスティーが「3・4期ライブやったのが大きかったよね。あれは未だに思うもん」と話している。それに同調するように、岩本蓮加は「3期生めっちゃ頑張ったよ。本当に難しかった。先輩しなきゃいけないから」、久保史緒里は「言うて2年しか変わらないからね。大きい2年だけど、先輩っぽく立ち振る舞えるぐらいの年数でもなかったから、私たちが」、伊藤理々杏は「先輩をしたことがないから、どうしたらいいのか本当に分からなかった」と語った [68]。

 あれから約3年。今の3期生の役割として、久保史緒里は、「私たちがこれからのグループをどうしていったらいいのか考え始めたのって、今じゃなくて2、3年前なんですよ。私たちは多分、白石(麻衣)さんとか西野(七瀬)さんとかの卒業があった時に、それを考えるタイミングがあったから」とした上で、「3期生の役割は、これからの乃木坂人生で、自分が大事にしてきたものとか、大事にしたいものとか、残したいものをいかに後輩に見せていけるかだと思う」と話す [12]。
 また与田祐希は、「最近、3期生でよく話すんです。先輩方が減っていって、焦りみたいなものが生まれて『このままじゃダメだよね』って。だからといって、具体的にどう行動していいかわからないけど、みんなで話した結果、『先輩の背中から感じたものを受け継いで、後輩に見せていこう』という結論になりました」と語っていて [46]、3期生メンバーたちは共通認識を持ちながら、先輩としての役割を果たそうとしていることが感じられる。
 そして、2023年1月に乃木神社で成人式を行った伊藤理々杏は、「3期生は今年7年目となりますが、先輩方がどんどん卒業されていって私たちが先輩になり、引っ張っていかなければならない世代となったので、これからより良い未来が見えるようにもっともっと上を目指せる乃木坂46になれるように、3期生が後輩ちゃんたちを導いていけるように精一杯努力したいなと思っています」と決意を述べた [69]。

 そんな3期生にとって頼もしいのは、秋元真夏卒業後には唯一の先輩となる鈴木絢音の存在だ。鈴木は、「いまの私が乃木坂46ですべきことは、後輩にとって温かいご飯が待っている家庭のような場所を作るだけなのかなと思っています。安心して帰ってくる場所を作ってくれた先輩や同期を見習って、母のような存在になりたいです」 [2]「メンバーが困っていたり、ちょっとしんどいなと思っていたりするときに『もっと頑張りなよ』とか、『こうしたらできるんじゃない?』と言うんじゃなくて、まずは今まで頑張ってきたことを認めてあげたい。それが、また頑張ってみようかなと思う活力になる気がするので、そういった心に寄り添った言葉をかけられる人になりたいです」 [70]と語っている。

 そして同時に、3期生メンバーから共通して感じるのは、各々がそれぞれの道で上を目指している想いだ。中村麗乃は、『真夏の全国ツアー』神宮公演の『僕は手を叩く方へ』で涙したことについて、「3期生はソロの活動も多いので、みんなの頑張りを思うとグッとくるものがあるんです。それぞれが上を目指す気持ちが強いので、お互いの活動で刺激し合えるいい関係になっています」と話した [2]。
 それはここまで繰り返し見てきたように、グループのためにも重要なことだ。山下美月は、「先輩が少なくなったからといって、特別なことを何かしようっていう風には思っていなくて。今まで通り、1人1人が何が課題で何を頑張っていけばいいのかちゃんと見つめて頑張っていけたら、グループとしてもすごく強くなると思うし」とも述べている [12]。

 私はファンとして、3期生には自分たちが主役となって輝いていて欲しい。
 2022年末に発売された『日経エンタテインメント! 乃木坂46 Special 2023』で、久保史緒里と山下美月は、それぞれ似たような想いを語っていた [2]。

 久保史緒里。

3期生が加入したころは、今思うと先輩方たちが私たちをいろいろなことから守ってくれていました。なので、後輩と同期をつなぐパイプ役になりつつも、3期生としてももっと前に出ていきたいという気持ちも強いんです。10月に見た「30thSGアンダーライブ」で、同期が先頭に立って熱いライブを繰り広げている姿がすごく刺激になりました。私も3期生ももっと前に進んでいける、大きくなれると信じています。

 山下美月。

きっと3期生はみんな「いつか自分たちの世代が来るように頑張ろう」と思い続けてきたはずだけど、気づけば先輩と後輩に挟まれる世代になって。それぞれがグループもソロ活動も全力で走り続けてきました。みんながもっと幸せになってほしいと強く思っています。

 そんな3期生の時代は、今、訪れようとしているのだと思う。
 3期生を、応援したい。

三番目の風になろう
今までとは違う向きに吹き抜けろ!
まだどこにも見たことない新しい空 切り拓け!
僕たちは恐れてない
希望の使命は
そう 光を作ることさ
自分たちで真っ暗な未来をこじ開けろ!
 
三番目の風を起こせ!
経験とか過去のデータ関係ない
観測史上 最大風速 初めての存在になろう
僕たちは挑戦する
一人じゃ無理でも
さあ 力を合わせるんだ
息を吐いて この森全体を吹き飛ばせ!

乃木坂46『三番目の風』


参考文献
[1] “3・4期生ライブ 国立代々木競技場 第一体育館,” のぎ動画, 11 9 2020. [オンライン]. Available: https://nogidoga.com/episode/751. [アクセス日: 9 1 2023].
[2] 日経エンタテインメント! 乃木坂46 Special 2023, 日経BP, 2022.
[3] 乃木坂46×週刊プレイボーイ 2019, 集英社, 2019.
[4] B.L.T. 2022年8月号, 東京ニュース通信社, 2022.
[5] 週刊プレイボーイ 2022年7/11号, 集英社, 2022.
[6] EX大衆 2022年7月号, 双葉社, 2022.
[7] B.L.T. 2022年4月号, 東京ニュース通信社, 2022.
[8] “矢久保美緒 公式Instagram,” 16 9 2022. [オンライン]. Available: https://www.instagram.com/p/CikPNuKLsw5. [アクセス日: 9 1 2023].
[9] “乃木坂46・遠藤さくらが「自分のままでいいんだ」と背中を押された齋藤飛鳥の言葉とは,” クランクイン!, 22 2 2022. [オンライン]. Available: https://www.crank-in.net/interview/101073/2. [アクセス日: 21 1 2023].
[10] B.L.T. 2022年12月号, 東京ニュース通信社, 2022.
[11] 日経エンタテインメント! 2023年2月号, 日経BP, 2023.
[12] 乃木坂46新聞2022, 日刊スポーツ, 2022.
[13] 日経エンタテインメント! 2022年2月号, 日経BP, 2022.
[14] anan 2022/2/23号 No.2287, マガジンハウス, 2022.
[15] BRODY 2023年2月号, 白夜書房, 2022.
[16] B.L.T. 2020年2月号, 東京ニュース通信社, 2019.
[17] EX大衆 2022年1月号, 双葉社, 2021.
[18] MUSIC BLOOD, 日本テレビ, 26 8 2022.
[19] 井上和, “「」,” 乃木坂46 5期生リレー 公式ブログ, 20 1 2023. [オンライン]. Available: https://www.nogizaka46.com/s/n46/diary/detail/101072. [アクセス日: 21 1 2023].
[20] “乃木坂46筒井あやめ、新メンバーに驚いたこと “初の後輩”加入で感じる課題<「Actually…」インタビュー>,” モデルプレス, 22 3 2022. [オンライン]. Available: https://mdpr.jp/interview/detail/3067412. [アクセス日: 10 1 2023].
[21] “久保チャンネル #56 ごめんねFingers crossed@真夏の全国ツアー2021 FINAL! IN TOKYO DOME,” のぎ動画, 26 11 2022. [オンライン]. Available: https://nogidoga.com/episode/1527. [アクセス日: 10 1 2023].
[22] N46MODE vol.2 乃木坂46 デビュー10周年記念公式ブック, 光文社, 2022.
[23] EX大衆 2023年1・2月号, 双葉社, 2022.
[24] アップトゥボーイ 2023年2月号, ワニブックス, 2022.
[25] ENTAME 2022年3・4月合併号, 徳間書店, 2022.
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[28] “「異質さ、だと思います」ガチファンだった久保史緒里に「乃木坂46」にハマる理由を教えてもらった,” 新R25, 27 6 2022. [オンライン]. Available: https://r25.jp/article/1088399329581968433. [アクセス日: 11 1 2023].
[29] マカロンは好きではない, “久保史緒里の2021年の意味~芝居で得た自信~,” note, 5 2 2022. [オンライン]. Available: https://note.com/macaronloving/n/nb08a7c5a1c9d. [アクセス日: 10 1 2023].
[30] blt graph. vol.53, 東京ニュース通信社, 2020.
[31] マカロンは好きではない, “価値観の違いが面白い,” note, 16 7 2022. [オンライン]. Available: https://note.com/macaronloving/n/necab3e65d6d4. [アクセス日: 11 1 2023].
[32] WHITE graph 008, 講談社, 2021.
[33] “乃木坂46・久保史緒里、舞台・ラジオと挑戦の日々 周囲の変化もプラスに捉える,” クランクイン!, 26 6 2022. [オンライン]. Available: https://www.crank-in.net/interview/109878/2. [アクセス日: 10 1 2023].
[34] “「2023年ヒット予測」女優部門トップ10 山下美月が覆すアイドル像、吉川愛が次世代を牽引、“国民的花嫁”堀田真由ら美女ずらり【モデルプレス独自調査】,” モデルプレス, 1 1 2023. [オンライン]. Available: https://mdpr.jp/news/detail/3515710. [アクセス日: 11 1 2023].
[35] 小川彩, “新年明けましておめでとうございます。,” 乃木坂46 5期生リレー 公式ブログ, 11 1 2023. [オンライン]. Available: https://www.nogizaka46.com/s/n46/diary/detail/101050. [アクセス日: 11 1 2023].
[36] “乃木坂46・遠藤さくらが語る演技への苦手意識の変化「一歩ずつ、楽しいなと思える方向に向かっています」【『もしイケ』インタビュー】,” TV Bros. WEB, 19 2 2022. [オンライン]. Available: https://tvbros.jp/hit/2022/02/19/29231/. [アクセス日: 11 1 2023].
[37] “「やっと乃木坂46の一員として認めてもらえた」 4期生 田村真佑&柴田柚菜が振り返る、4年間の活動で実感した成長,” リアルサウンド, 10 9 2022. [オンライン]. Available: https://realsound.jp/2022/09/post-1123981_2.html. [アクセス日: 11 1 2023].
[38] CanCam 7月号, 小学館, 2022.
[39] “乃木坂46・賀喜遥香、2度のセンター経験で成長「ネガティブな気持ちをプラスに変えられるように」,” クランクイン!, 3 11 2022. [オンライン]. Available: https://www.crank-in.net/interview/116891/2. [アクセス日: 11 1 2023].
[40] 乃木坂配信中, “【公式】「乃木坂工事中」# 346「乃木坂46 バレンタイン大作戦①」2022.02.06 OA,” YouTube, 7 2 2022. [オンライン]. Available: https://www.youtube.com/watch?v=34mXv9ML8z0. [アクセス日: 12 1 2023].
[41] ““女優・山下美月”を深掘りしたら、本職・乃木坂46への感謝と彼女を支えるファンにたどり着いた――「自分が舵を取って、ときには盾となって、かつ先陣を切っていきたい」モデルプレスインタビュー,” モデルプレス, 1 1 2023. [オンライン]. Available: https://mdpr.jp/interview/detail/3531977. [アクセス日: 11 1 2023].
[42] ENTAME 2022年8月号, 徳間書店, 2022.
[43] アップトゥボーイ 2022年10月号, ワニブックス, 2022.
[44] “乃木坂46筒井あやめ、地上波連ドラ初出演で与田祐希からアドバイス グループを「支えられるような人に」<「真相は耳の中」インタビュー>,” モデルプレス, 21 10 2022. [オンライン]. Available: https://mdpr.jp/interview/detail/3413829. [アクセス日: 12 1 2023].
[45] “乃木坂46賀喜遥香が明かす、1stソロ写真集への思い「子供と大人の境目を見せられたら」,” リアルサウンドブック, 1 6 2022. [オンライン]. Available: https://realsound.jp/book/2022/06/post-1040723.html. [アクセス日: 12 1 2023].
[46] FLASHスペシャル グラビアBEST 2023年新年「トップアイドル総登場」号, 光文社, 2022.
[47] EX大衆 2022年5・6月号, 双葉社, 2022.
[48] “与田祐希、人生の分岐点となった乃木坂46の存在 「今度は自分たちが後輩に道筋を」,” リアルサウンド映画部, 21 7 2022. [オンライン]. Available: https://realsound.jp/movie/2022/07/post-1081329_2.html. [アクセス日: 12 1 2023].
[49] “乃木坂46・岩本蓮加、先輩から学んだ「まじめさ、ストイックさ」 後輩へ伝えたい,” クランクイン!, 30 3 2022. [オンライン]. Available: https://www.crank-in.net/interview/102676/3. [アクセス日: 13 1 2023].
[50] BIG ONE GIRLS 2022年5月号, 近代映画社, 2022.
[51] B.L.T.graduation2022高校卒業, 東京ニュース通信社, 2022.
[52] “乃木坂46・賀喜遥香、2度のセンター経験で成長「ネガティブな気持ちをプラスに変えられるように」,” クランクイン!, 3 11 2022. [オンライン]. Available: https://www.crank-in.net/interview/116891/2. [アクセス日: 13 1 2023].
[53] BUBKA 2023年1月号, 白夜書房, 2022.
[54] EX大衆 2022年2月号, 双葉社, 2022.
[55] BUBKA 2022年12月号, 白夜書房, 2022.
[56] BOMB 2023年2月号, ワン・パブリッシング, 2023.
[57] アップトゥボーイ 2022年4月号, ワニブックス, 2022.
[58] “乃木坂46佐藤璃果、生田絵梨花から受け継いだ姿勢 初舞台出演への思い&メンバーからの支えとは<「女の友情と筋肉 THE MUSICAL」インタビュー>,” モデルプレス, 24 6 2022. [オンライン]. Available: https://mdpr.jp/interview/detail/3219451. [アクセス日: 17 1 2023].
[59] EX大衆 2022年9月号, 双葉社, 2022.
[60] アップトゥボーイ 2022年12月号, ワニブックス, 2022.
[61] EX大衆 2022年10月号, 双葉社, 2022.
[62] ENTAME 2022年11月号, 徳間書店, 2022.
[63] EX大衆 2022年11月号, 双葉社, 2022.
[64] “乃木坂46林瑠奈、齋藤飛鳥・遠藤さくらと“心の距離”縮められた理由 初選抜入りへの本音・関係性の変化とは<「ここにはないもの」インタビュー>,” モデルプレス, 7 12 2022. [オンライン]. Available: https://mdpr.jp/interview/detail/3492702. [アクセス日: 21 1 2023].
[65] 乃木坂配信中, 31stSGアンダーライブ全国Zeppツアー開催記念特番, YouTube, 22 11 2022.
[66] 中村麗乃, “覚悟,” 乃木坂46 中村麗乃 公式ブログ, 22 11 2022. [オンライン]. Available: https://www.nogizaka46.com/s/n46/diary/detail/100906. [アクセス日: 18 1 2023].
[67] 松尾美佑, “失うものなんて何もないだろう,” 乃木坂46 松尾美佑 公式ブログ, 16 12 2022. [オンライン]. Available: https://www.nogizaka46.com/s/n46/diary/detail/100997. [アクセス日: 21 1 2023].
[68] “乃木坂あそぶだけ #37【乃木坂46 11th YEAR BIRTHDAY LIVE 直前特別企画 3期生決起集会】,” のぎ動画, 20 1 2023. [オンライン]. Available: https://nogidoga.com/episode/1573. [アクセス日: 21 1 2023].
[69] “乃木坂46加入時は中学生だった伊藤理々杏が成人迎える「3期生が後輩ちゃんたちを導いていけるように」,” モデルプレス, 6 1 2023. [オンライン]. Available: https://mdpr.jp/news/detail/3542254. [アクセス日: 21 1 2023].
[70] CMNOW vol.216, 玄光社, 2022.

筆者プロフィール
大園桃子さん推し。久保史緒里さんのインタビューを読むのが趣味。伊藤理々杏さんのパフォーマンスを間近で見れると歓喜する。梅澤美波さん『キングダム』と中村麗乃さん『Endless SHOCK』が楽しみ。2月に行われる3期生ライブのチケットを手に入れたい。
P.S. 立見席で無事見れました。

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