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レタス畑でつかまえて?!マカピーな日々#0605

マカピーです。

さて、マカピーが農学生だったころは、夏のアルバイト?でポピュラーだったのが「北海道の知床での昆布干し作業」「北海道の酪農と乾草作り支援」「信州八ヶ岳高原でのレタス収穫」「沖縄のサトウキビ収穫」などの募集が学校の掲示板にあったと記憶しています。

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因みにマカピー妻の学生のころ夏のバイトは、伊豆半島での民宿で住み込みの洗濯、食事準備などだったそうです。(随分と雰囲気が違いますね)

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マカピーの選んだガッテン系バイトは「体力勝負」そのものでした。

2年生の夏、北海道中標津養老牛では、朝夕のベコ(牛)の搾乳をしてトラクターで草刈り、乾草造りそして運搬収納。乾草用の長いフォークの取り回しはすぐに覚えてベール(乾草梱包)の積み上げは得意技になりました。

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翌年は長野県川上村のレタス畑に行きました。そこは八ヶ岳高原にあり、包丁片手に収穫をするのですが一目でレタスの素性を理解できるには数日を要しました。

最初は全く要領が分からず適当に作業していました。

すると、世話になった家のじいちゃんに収穫したレタスを、片っ端から蹴り棄てられた時には「オイ、なにすんだよ!」って叫びそうになったものでした。

実はそれにはちゃんとした理由がありました。

マカピーは収穫してはいけないレタスをとってしまっていたのです。

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一般的に売られているレタスは結球というキャベツなどのように葉が巻いて充実してきて固く締まるのです。他方でサニーレタスなどはドバーッと広がっています。

そこで市場に出せる球(タマと呼びます)はしっかり充実していることが求められるのです。だからたまに見かけるサニーレタス状に葉が開いてしまったものは全くの市場価値がないのです。

その充実度は手で触った瞬間で判断します。

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次にレタスの株の下に包丁を差し込む際に何枚の外葉を残すかという問題をクリアーするのです。

つまり、市場価格が高いのはL級と呼ばれるサイズの球が求められるのですが、外葉をむしり取りすぎると歪な形状の結球が現れてしまうと、残念なん事に変形球の「B級」となり安くなってしまうのでした。

切り口は外葉を除いた後で斜め切りになっていないように修正して、そこに食塩水を含んだスポンジで濡らすと赤く酸化するのを防げます。

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段ボール箱は、巨大なステープラー(ホチキス)で事前に組みたててあり、すでにL級、M級、LL級、S級、B級とスタンプされてあるので、きれいに収まるように詰め込みトラクターに取り付けられた大きなコンテナー一杯になると集荷場へ運び、生産者番号を確認した後で抜き打ちのチェックを受けます。

つまり、自主的に偽装や品質をチェックするのです。

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その後に、収穫後のレタスに細菌が繁殖しないように真空予冷庫に入れます。それが大きな冷蔵トレーラーで東京市場に向けてどんどん送られているのでした。

収穫するだけでなくレタスには結球を促進するためや細菌病に侵されないように薬が撒かれています。もっとも害の少ないボルドー液だったりしますが、毎年同じ農地でレタス生産するので土壌はその性質が変化しています。

特にネマトーダと呼ばれる線虫(ミミズよりももっと小さい顕微鏡サイズの虫)が大繁殖してしまうので、土壌を燻蒸消毒してから作付けするのですがこの消毒剤がご察しの通り猛毒なんです。

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それってオカシクナイ?

消費者はこうした実情を知っているのでしょうか?

リンゴじゃあるまいし、そのままの形状でレタスの球にかぶりつく人を見たことはありません。大概はちぎって食べますよね。だったら球が締まってなくてもいいじゃない???

そんなことを考えながら、学生だったマカピーは作業をしていました。

(写真はすべてヨルダンのものです)

マカピーでした。

最後までお読みいただき感謝します。あの頃の疑問は今も続いています。





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