タンデム・ポンチョだ! マカピーの日々 ♯1550
マカピーです。
結局昨日も帰宅が8時半を回ってました!
一昨日の雷雨はとても激しく、ハリー叔父の家のキッチンのドアからは吹き付ける雨で水が浸入してきました。
慌ててモップを持って拭いたのですが、流し台の下部が腐ってしまっている理由がこれで納得できました。
雨が入って来てしまう家の構造は欠陥とも言えます。
しばらくは同じような天候が続くと見たマカピーはインターネットで天気予報を見ると「午後5時ころから雷雨」とありました。
「今日は早めに行って、早めに切り上げて帰って来よう!」
イフガオのインサンマロンのサリサリ(雑貨)店の裏手を舞台にハナさんのクリニックが週二回ほど開かられています。
(表題の写真の山の麓あたりです!)
3年前は一人でマッサージもやっていたハナさんですが、それに代わる理学療法器具の登場でだいぶ治療も楽になったのでした。
いつものハリー叔父のオートバイの2人乗りで、丘の上の臨時クリニックに午前10時に到着すると既にかなりの人がいました。
マカピーは「あ、こりゃ午後6時までに終わらない」と直感しました。
(後でハナさんから40人いたと聞きました)
とてもハナさんだけでは手が回らないので、今回はマカピーも理学療法器具でブローする手伝いをしました。
およそ一人40分かかるセッションを7人ほどこなしたのですが、トタン板だけの屋根のクリニックはとても暑くなるのでした。
しかもブロアー自体が熱風を発生させるので汗が垂れないようにタオルを巻き、4回もシャツを交換しながら施療したのです。
これまで時々ハリー叔父の施療をやってきましたが、この状況では冗談ではなくとてもきつい作業であることが実感できました。
ハナさんのコンサルテーション(診療)が一通り終わったので、彼女がマカピーの後を引き継いでくれたのは、彼女の患者さんの改善状況をチェックするためでもありようやく人心地をつくことが出来ました。
日が陰って来ても、肉体労働である施療作業は変わらず大変です。
そこに3年前の患者さんが来てハナさんが「おめでとう!」と声をかけたのは近くの村の村長になった方でした。
彼は「ボクは次の村長選挙に出るんだ」と言ってそれを手に入れた人だったからです。
午後6時過ぎにとうとう恐れていた雨が降り始めてしましました。
最後の診療も終わり、8時。
インサンマロンと奥さんが夕飯を食べて行けと言うのですが雨が更に本格する前に帰りたかったマカピーは「帰る」ことを主張しました。
そこでレインコートが必要になったのですが、手元にありません。
するとインサンマロンがセパレーツのレインコートを一つ貸してくれることになったのです。
しかしこれだとマカピー分しかありません。
すると、先ほどまでハナさんの治療を受けていた患者さんの一人が「これを使ってください」と赤いレインコートを差し出してくれたのです。
広げてみるとしばらく使っていなかったとみえゴワゴワしていましたが、広げるとポンチョでした。
しかも二人用です。
おお、「タンデム・ポンチョ」だ!
初めて使うのですが、ヘルメットをつける前に頭を入れなければいけません。
そうするとハナさんは「獅子舞」のように後ろに乗った後でないと自分の首の穴に頭を入れてその後にヘルメットをつける必要があります。
なるほど、ちょうど「ふたこぶラクダ」のこぶが出来たような形ですね!
大きなバッグを背負って帰るのはさすがにためらわれたのでなるべく身軽で帰る事にしました。
とにかく夜間走行で強い雨で殆ど交通量が無い山道は、ところどころ道路が傷んでいるので時速30キロでゆっくり走ります。
そうです、マカピーはハナさんの安全を守る必要があります。
真っ暗なワインディングロードを上ったり下ったりしながら約5キロ走るとようやく平原にでます。
ところどころ未舗装の河原のような道路が現れ、極めつけがバリオ川にかかる大きな橋です。
ところがまだ未完成なので古い欄干のない一本橋が更に狭い鉄製の滑る橋に変わるとても心細い難所です。
道路幅が無いので車の相互通行は出来ません。トライシクルもおそらく二台は無理でしょう。一番狭い鉄製橋は完全に一台のみの交互通行ですからどちらかが待つことになります。
ときどきお互いに橋に乗ってしまってから「こりゃだめだ」と一方がバックするのですが、橋のたもとは未舗装で更に段差があり、バックするのも怖いのでした。
夜なので殆ど車は通りませんが、オートバイは時々通るので狭い橋ですれ違う際にはお互いのライトが眩しくその背後の状況が分からないので緊張します。
確かにボチボチ作業員が仕事はしているのですが、3か月前に来た際と比べても殆ど工事が進んでいないようです。
この橋梁工事が終わるのはあと一年くらいかしら?
橋の手前の未舗装路の泥沼状の水たまりにタイヤが滑り、危うく転倒しそうになりながら、泥だらけになったうえ、ポンチョがあり直接雨に濡れる事はありませんでしたが、次第にいろいろな場所から沁みてくる雨水でグッショリ。
ヘトヘトになってようやくハリー叔父の家にたどりついた時は、たった18㎞なのにボロボロ状態でした。
それにしても、フィリピンで夜中までバイクに乗るなんて想像もしていませんでした。
おかげで、マカピーはだいぶバイクの操作も慣れてきましたよ!(笑)
そうだ、自分たち用のタンデムポンチョを購入しよう!
マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。フィリピンでも冒険は続くのでした。
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