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二人の相性が持つ魅力 マカピーな日々#0441

マカピーです。

先日『先見性』について星新一さんの文庫本から考えました。

そして星新一さんの作品と言えばその未来を感じさせる数々の挿絵を描いていたのは、科学作家であった真鍋博さんでした。

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もちろん二人の共同作業的な作品群だけではありませんが、マカピーにとっては星新一さんと言えば真鍋博さんの挿絵とイコールになってしまうほど強烈な相性の良さを感じたのでした。

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因みに、上の写真の文庫本では左の二つがヒサクニヒコさんで右の二つが村上豊さんのカバー装画と挿絵があります。お二方とも著名な方で沢山の絵をいろんな作家さんに提供しています。


それでも、無機的な未来図を表現した真鍋さんのイラストは独特でした!

そして、挿絵作家の事を考えていたら、これってどこかで似たようなコンビがあったのを思い出しました。

それが児童文学作家として数々の名著で有名なロアルド・ダール(Roald Dahl)とその挿絵を沢山提供したイラストレーターであるクェンティン・ブレイク(Quentin Blake)の相性です。

マカピーがこの二人を知ったのは実はマカピーの子供たちの子育てを通じてでした。

二歳違いの3人の息子たちはマカピーの仕事で出かけた海外の任国で生まれ、そして数年ごとの転居を繰り返しながらブリティッシュ・スクールやインターナショナル・スクールで育ちました。

ですから、わが家には幾つかの日本の本があっても、彼らの学校で手にする図書も友達の家で見る絵本も圧倒的に英語の世界が広がり、自然にロアルド・ダールを読んで楽しんでいたのです。

マカピーも最初は奇異に映ったクェンティン・ブレイクの挿絵が、いつしか「普通」になっていったのです。

二人の相性は抜群で、世界中の子供たちに熱狂的に受け入れられたのだと思います。


マカピーはロアルド・ダールで大好きなのが彼の自伝的作品の『Going Solo (和訳:単独飛行)』です。こちらにはクェンティン・ブレイクの挿絵はありませんが、英語版と日本語版だと随分と印象が違いますね。

特に下の和田誠さんの装画になると、表紙だけで独特の雰囲気に仕上がってしまうからとても不思議です。

イラストレーターの持つ力は作品の内容を巧みに表現できることが多くその破壊力は計り知れないものがあるなあって日英のコンビの相性について考えるのでした。

更にそんな環境で育ったマカピーの長男は13歳で英国の寄宿校へ行き、あちらの学校を卒業すると、イラストレーターになってしまっていました。

長男もクェンティン・ブレイクの影響を認めていますし、マカピーの真鍋博さんの作品に対するイメージといい、その世界のインパクトは人の職業まで左右してしまうのだと思いました。

そして、今こうして本棚の文庫本を並べて写真を撮りながら、驚いたのはこれってマカピーの蔵書でなくてマカピー妻が独身時代からの本たちだと気づいたからです。

もちろん趣味も趣向も違う二人です。

彼女はモンゴメリーの『赤毛のアン』(村岡花子訳)を熱愛して全作品をいまだに読み返しているほどですが、マカピーは2作まででギブアップしました(笑)

同時期に別の場所で、まだ出会ったことも無い二人が、夢中になって読んだ文庫本の表紙を眺めながら、私達の『二人の相性』の不思議に気付きました。

マカピーでした。

最後までお読みいただき感謝します。それなのにどうして毎日叱られるんだろう?



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