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海外で身の安全を守るってこと マカピーな日々#0344

マカピーです。

海外にいて政変などに巻き込まれた際に、日本のパスポートはどの程度有効かな?

地元政府は、他の国民より日本人を優先的に助けてくれるのでしょうか?

政変だけでなく天変地異で大災害が発生した際に日本のパスポートを示したら周囲の人が助けてくれると思いますか?

1991年のフィリピンでピナツボ山が大噴火を起こすのですが、その前年には北部ルソン島の地震が発生していました。

その地震発生地からほど近い高原都市で有名なバギオ市では高級ホテルが倒壊するなど被災者が沢山出ました。


マカピーはこの時マニラの職場にいたのですが、建物内にいても地面がうねるような振動に驚きました。

普段地震の少ないマニラではパニックになった女性が高層ビルから飛び降りてしまい亡くなったとニュースがありました。

地震が終息した後、そこで被災した人の手記を読んだのですがマカピーもびっくりする事が書かれていました。

彼は友人とバギオ市内観光している最中に地震が発生したのでした。

彼らは教会前で記念撮影していたところ、先ほどまでいた場所が最初の地震で斜面が地すべりで崩壊し花壇ごと消えていたのでした。

彼らは偶然にも間一髪助かり次なる落ちてくる教会の屋根瓦もよけて逃げることが出来たそうですが、その後はどこに行っても町中が騒然として救助活動も開始されていなかったようです。

(マニラからバギオに向かう道路が山崩れで孤立してしまっていたのです)

更に、強い余震が続いていて市民全体が逃げ場を失っていた時に、中央公園に掘っ立て小屋のようなテントを作って避難していた家族が沢山いました。

彼らがテントの近くを通るとその一つから声をかけてもらったのだそうです。

事情を話すと「家族がいて狭いけど、夜も更けて大変だから一緒に過ごさないか?」と誘って貰ったときはうれしくて涙がでそうだったそうです。

しかも少ない食料を出し惜しみせずに日本人の自分たちに分けてくれるその家族に「一宿一飯の恩義」を感じたそうです。

翌日になり徐々に周囲の状況が分かってきて、近くにあるハイアット・テラス・ホテルという高級ホテルが崩壊したニュースなども入ってきたそうですが救援が来ないままいると、ヘリコプターで日本のテレビ局の取材が来たのだそうです。

そこで日本人レポーターに会ってこちらの様子を伝えたのですが、通信手段がなくなっていたので自分たちの安否をマニラの日本大使館や、関係事務所に伝えてほしいと頼んでも、無視され憤慨していました。

おそらく取材チームは目的の取材場所(おそらくニュース的に見栄えのするハイアットホテル崩壊現場)以外には興味がなかったのでしょうが、同じ日本人として情けなく感じたそうで、彼は、またバギオに戻ったら沢山の土産物を持ってあの家族を訪ねるんだと結んでいました。

日本で同じような状況が発生した時に、あのフィリピン家族のように私たちは積極的に外国人の人々を助けられるでしょうか?


さて以上は個人レベルのお話ですが、国レベルではどうでしょう?

大前研一さんが中国で捕まった人の実刑判決記事の解説をしていました。

どうやら、日本政府はあまり頼りにならないという記事ですね。

国レベルでは柔軟な対応が難しくなるようですが、やはり「恩義」を感じた人はその子孫にまで「美談」を伝えてくれる例もあります。

1985年のイラン・イラク戦争の時に邦人脱出を助けてくれたのはトルコで、この国はかつてオスマン帝国海軍が和歌山県沖で難破した際に助けてもらった事を覚えていてくれたから恩返ししてくれたのだといわれています。


一方、これと対照的なのが国民を見殺しにしない態度を明確にする米国です。

もちろん、この映画の内容はすべて真実を語っている訳でないでしょうけど、同国人救助に全力を尽くす様子が描かれています。

そして「アメリカに歯向かうと怖いぜ」というメッセージが伝わってきます。

今や「ならず者的国家」でもあるアメリカを無用に刺激したくないと思わせるにはいい効果があるかも知れません。

体当たりしてきた船の事や、領海侵犯で拿捕しても理由もなく釈放してしまったり、おしのびでやって来て空港で捕まえた北朝鮮の金正日の長男、正男(現総書記の金正恩の異母兄)も逃がしてしまう国では、せっかくやってきた上質のカードをうまく使って、交渉することが出来ないのでしょうかね?

結局のところ海外で私たちを守ってくれるのは日本なのでしょうか?それとも米国なんでしょうか?

マカピーでした。

最後までお読みいただき感謝します。在外では3か月以上滞在すると大使館に登録して安全情報をうけます。







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