Vol.38 築古戸建て投資にはお金がかかるのだ

みなさま、ご機嫌よう。

私こそが、関西地方でその名を轟かすパワー系大家のマックである。

みなさまも、一度くらいは私の所有物件を目にしたことがあると思う。

街中を走ると、至る所で私の存在を認識することになる。

真っ赤な看板に綺麗に映える黄色で彩った独特な形の「M」のマーク。

自身のブランド力を高め、世間に認知されることが成功者の階段を登るためにも必要なことであろう。

「マックでいいか」ではなく、「マックがいいな」

みなさまにそう思っていただけるよう、これからもより美味しいファストフードを提供していく所存である。

さて、本日は久しぶりにnoteに記事を投稿する。

ブログを立ち上げて、更新していくつもりが全くもって継続しなかった。

なんてダメな男なのだ。
だがそれがいい。

いつでもどこでも手軽に記事を書けるのはnoteの方なので、ブログに投資した初期費用のことは忘れて舞い戻ってきた次第である。

先日、私のツイートに思わぬ反響があった。


やはり、戸建て投資に興味を持つ人が多いのだろうか?

もしくは、すでに運営をされている方にも関心を持っていただけたのだろうか?

それとも、数々のトラブルに見舞われ、リアルガチで儲かっていない私を笑いたいだけなのだろうか。

自分自身の投資の振り返りも含めて、中途半端な時期だがこれまでの数字を簡単に振り返ってみることにした。

まず、私の現状を簡単に確認しておく。

・関西在住
・30歳イケメン
・2020年1月に不動産賃貸業を開始
・個人4戸所有(区分1、テラス1、戸建て2)
・2020年12月に法人設立
・法人1戸所有(戸建て1)

様々な悪あがきを駆使し、ここまで買い進めてきた。

現在は憧れの1棟アパートのオーナーになるため、貯金に励んでいるところである。

本業からの収入とは別に、個人と法人合わせて月に30万円以上の家賃収入がある。

そこから返済や経費を引き、妄想手残りCFは約13万円ほど。

余裕を持って蓄財ができそうなオーラである。

さて、そんな私の手元には不動産投資によって幾らお金が残っているのだろうか。


答えは簡単。

お金など1円も残っていないのである。

むしろ、しっかりとお金が出ていっているのである。

摩訶不思議な現象が起こっているが、これが現実だ。

これから築古戸建て投資を始める方は、夢と希望を抱きすぎずに、恐る恐るスタートすることを強くオススメする。

Twitterに生息している、並外れた生命力と不屈の闘志を持つ人たちの投稿を真に受けて、「自分にもできる」なんて思うとえらい目にあうので気をつけてほしい。


不動産投資を1年半している私の手元にお金が残らない理由はこんな感じ。

①借入金利が高く、融資期間が短いため返済比率が高い
②購入時の諸経費は融資でカバーできないことが多く、手出しになる
③短期間で購入しているので、不動産取得税がキツい
④同じく、火災保険料もキツい
⑤築古木造物件のため突発的な修繕の発生率が高い

今回の記事では、「どれほど手元にお金が残っていないのか」と、「⑤突発的な修繕の発生率が高い」について深掘りしてみる。

以下は、私の可愛い所有物件たちである。( )内は築年数。

個人所有
区分(25)
テラス(47)
戸建て①(35)
戸建て②(64)

法人所有
戸建て③(24)

他に、自宅として区分②(36)を所有している。

この中で、突発的な修繕が発生したのはテラス、戸建て①、戸建て②、戸建て③である。

要するに、区分マンション以外だ。

区分マンションは利回りは低いが、エリアと間取りさえ間違えなければインカム、キャピタルの両面が狙える投資だと感じ始めている。

それに比べて我が木造軍団たちのキャッシュアウト率よ…!

しっかりせんかい!!!

具体的な修繕の内容をご紹介する前に、ざっくりとした収支報告をしておこう。

ざっくり収支報告

2020年に受け取った家賃収入の総額は約140万円。
年度途中からの始動ということも影響し、収入はこれだけである。


以下は全てキャッシュアウト。

借入金の返済で80万円。
管理費・修繕積立金で約15万円。
火災保険の支払いで約30万円。(3件の長期契約と1件の月払い)
修繕費で約23万円。(火災保険の適用で12万円カバー)
租税公課で約20万円。
広告料で約15万円。
その他諸々の支出が約5万円。

計算するのも億劫である。

2020年は不動産投資を開始し、借金が2500万円増え、物件を4つ購入し、運営する中で現金が36万円減った。
物件購入時に、ローンでカバー出来なかった分は当然手持ちの現金が減っている。

貯金などできる気配がなかった。

続いて2021年の途中報告。
7ヶ月間で受け取った家賃収入の総額は約215万円。
個人・法人合わせての結果である。

借入金の返済で120万円。
管理費・修繕積立金で約8万円。
火災保険の支払いで約40万円。(2件の長期契約)
修繕費で約40万円。(火災保険の適用で7万円カバー)
租税公課で約50万円。
広告料で約14万円。
その他諸々の支出が約1万円。

7ヶ月ですでに約50万円のキャッシュアウトが発生している。

「元金の返済は経費じゃないでしょ」とか、「そんなに短期間で物件を買うからだよ」などという愛のあるツッコミは一旦置いておいて、現実に不動産を運営していくにはそれなりにお金がかかるのだ、という事実を体感できた経験は大きい。

当たり前だが、物件の購入には様々な諸費用がかかったり、定期預金をお願いされたり、予期せぬトラブルに見舞われたりするケースが珍しくない。

私の所有物件はロットが小さいため、税金や火災保険の支払いも可愛いものだが、物件価格に0が一つ増えるともっととんでもないことになりそうである。

長期に渡り不動産を運営していくには、トラブルを笑ってネタにし、喜んで税金を納め、何事にも屈しない鋼のメンタルが必要だと感じる。

前置きが長くなってしまった。
ここまで前置きが長い記事も珍しい。
ここからが本題である。
もうあと3分ほどで読み終わると思うので、最後までお付き合い願う。

ざっくり修繕記録

2020年は、テラスハウスで2件、戸建て②で2件の修繕が発生した。
テラスハウスでは、給湯器の故障と、キッチンシンクの破損・漏水が発生した。

速やかに新品を手配し、交換した。
給湯器(16号)で86000円、キッチンで124000円だった。
ここでは、これが高いか安いかは議論しない。
キッチンの破損については、火災保険の適用が認められた。

水回り設備の故障は、入居者様の生活の質に直結するので迅速な対応が必要不可欠だと思う。

また、投資エリア内に信頼のおける工務店や職人さんを探すのも、非常に大切なことだと痛感した。

戸建て②では、コンセントの交換と、浴室カランの交換が発生した。
コンセントの交換は4000円、浴室カランの交換は15000円だった。

電気工事士2種の有資格者やDIY大家さんなら、ご自身でササっと直してしまうと思うのでもっと安く済むと思う。
私の場合は外注して職人さんとの繋がりを作り、自分自身の時間と作業の安全性、安心感を担保している。

2021年は、テラスハウスで1件、戸建て①で2件、戸建て②で2件、戸建て③で3件の計8件の修繕が発生している。

テラスハウスでは、ネズミが発生した。
専門業者の見積もりは15〜30万円程度で、再発の保証をつけてくれる業者はいなかった。
詳しくは過去記事に書いてあるのでご覧いただきたい。

そのため、馴染みの業者さんに格安で応急処置と罠の設置、毒餌の配置をお願いした。
75000円だった。

当然のように再発し、悶え苦しんだ。

戸建て①では、イタチ&ネズミと、シロアリが発生した。
どうも春先は害獣・害虫が活発になるらしい。
ぶち殺してやろうか。

これらも、専門業者にお願いすると25〜50万円になるようだった。
またまた馴染みの業者さんにお願いし、2件で125000円だった。
イタチ&ネズミについては保証なし、シロアリは5年保証がついた。

ちなみに、シロアリの施工には「予防」と「駆除」があるらしく、料金体系が違うこともわかった。
長期保有を前提としている場合は、早めに予防の処置をしておいたほうが良いかもしれない。

戸建て②では、網戸の新設、波板と下地の撤去&浴室窓の格子の交換を行なった。
網戸の新設に関しては入居者さんと話し合い、少し負担してもらった。
4箇所に新設して53000円だった。
波板と下地の撤去&浴室窓の格子の交換は70000円だった。

どうも木材ごと腐食しており、非常に危険な状態だったものを見過ごしてしまっていた。
大きな被害につながる前に対処ができて良かった。

戸建て③では、浴室カランの交換、汚水マスの詰まり、キッチンの防臭パッキンと排水ジャバラの交換が発生した。
浴室カランの交換は15000円、汚水マスの詰まりは70000円、キッチンの防臭パッキンと排水ジャバラの交換は11000円だった。

汚水マスの詰まりは本当にカオスだった。

また、この物件は庭が広く至る所に伐採した庭木の切り株がある。
道路が狭いため抜根に重機を使用することができず、業者に依頼すると40万円ほどになる見込みである。
自然の生命力の強さをしみじみと感じている。

見にくい記事になってしまい、大変申し訳ない。

細かい数字が違っていたり、計算が合わないかもしれないが大目に見てほしい。
ざっくりとした修繕の内容や、それにかかった費用がどなたかの参考になれば大変嬉しく思う。

私なんかよりもっと激しい体験をされている方はまだまだたくさんいるので、公開するのが少し恥ずかしいと思った。

まだまだひよっこ大家だが、少しずつ経験を積んでレベルアップしていきたい。

ではまた!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?