012

午前五時
失くした夜空を探しにいく
まだ肌寒い静けさの中を
ねこが半透明になって歩いている
ひしゃげた鳥の死骸が空を飛んでいる
妹が二階から落下する
繰り返し落下する
妹の血液が流れ出して
道がおかしくなっていくのに
朝の入口にさえ立つことができない

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