016

駅の構内が
バルーンでいっぱいだ
水星から帰ってきた人たちは
みんなそういう姿をしているんだって
肌を伝う水滴でわかった
彼らはふわふわ浮かんでいて
どこにも行けないみたいだ
ぼくはどうだろう
どこに向かっているんだろう
バルーンが邪魔して先が見えない
鏡は見ないようにしてたけど
ぜんぶ自業自得だったね

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