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始発待ち現在進行形雑感

現在の始発待ちアンダーグラウンド(3.5世代と言うべきか)の特徴としてネガティブな要素が無くなったという感想を持っている。その特徴としての屈託のなさはモナ・ミダレとブン・ブンの合流によってもたらされて、ムラタとアスミの重厚感と新メンバー二人の軽やかさが混じり合って多面的なコントラストが次々と繰り出される輝きとなり目がくらむようだ。実際、ステージ最前で踊りまくるとヲタク帰宅までにはほとんどヨレヨレである。

始発待ちアンダーグラウンドはそもそもメンバーと楽曲の個性がかなり強い状態で始まったグループだと思っている。有体にいえばレベルが高かった。自分にはその強い個性がとても魅力的であったが、振り返ってみると多少の堅苦しさはあったかもしれない。悪く書けば「観る人を選ぶ」グループであったが、実のところ彼女らチームを最初に評価したのは同業のアイドルやプロデューサーなどだった。褒め切ってしまえばスタートから憧れの地位にいたので、ユーザーには遠い存在だったのではないかと思う。カッコ良すぎたのだ。いかん褒めすぎた。
しかし真っすぐな活動によるチームの進化により徐々にステップは軽くなり、ミダレとブンの加入による全方位へ振り切れる自由度の高さを得て、現在の始発待ちアンダーグラウンドはこれまで以上にステージに立つ度に想像を上回るパフォーマンスを見せてくれるのは間違いない。

アスミが「頑張っているムラタに負けないように頑張りました」と言ってからの成長ぶりの半端のなさ。彼女はハンドルを握ると豹変するドライバーというより自分にはもはや人格が分裂しているのではないかと思えるほどステージ上と特典会で話したときの印象が違う。以前はもう少し一致していたような気がするが、今やステージ上では鬼人で特典会では貴婦人のような佇まいであり別に上手いことを言ったつもりはない。
ミダレは初ステージのとき始終笑顔ながら先行メンバーのダンスに顔を真っ赤にしながらついていくのが精一杯という感じだったが他のメンバーがMC中にステージでからあげを食うという奇行からあっという間に「あの子はバカなのかもしれない」と思ったが、新曲の『SHIBU SHIBU SHIBUYA』について熱心に語ってくれたときがあり、つまりは始発待ちアンダーグラウンドに必要な度胸は既に獲得しており、末っ子(かどうかは知らないが)という立場に甘んじ続けたりしないだろう。そういえば、「ムラタに負けたくない」と仰られておりました。アスミとミダレが素晴らしいのはムラタに真っ向から勝負を挑んでいることだ。
運営兼サポートメンバーとしてステージの上と下で活躍するブン・ブンは、「人生という終電に乗り遅れて」などと訳の分からないこと言って始発待ちに加わったそうだが、おまえそれもう始発ないんじゃね?歩くしかなくね?とツッコんでみれば、その小さな体躯からは考えられないストライドで前進する彼女の跳ねるような姿が想像できてしまうスピード感がある。内に秘めたる何かを抱えながら生活習慣はアレなので心身ともに元気であり続けていて欲しいだんだん真面目な口調が疲れてきた俺。

ムラタには好きだ以外あまり言うことがないのだが、彼女はたくさん褒められたいタイプなので書いておくと、高水準のパフォーマーでありながらなかなか自身が納得のいくステージを出来ていないヒリつきを過去には感じたこともあったが、現在は今日ある食材をどう料理してやろうかという閃きに磨きがかかり、フロア全体の征服感が毎回毎回増してきていて幼稚園の先生というより寮母のような、違う表現あるだろ。余裕というより観客の電波をザバっと束ね上げて自分にジャックインさせる本来持っている能力をしなやかに力みながら扱うことが出来る能力者としての王者の風格が出てきた。んじゃない?と思っている。

というようなことをこの頃は考えて、いたわけではなく、たまには長文を書かないと腕が鈍ると思って書いてみたが、どうやら鈍ったっぽい申し訳ない。

実のところ『光れ』で頭打ちかと思っていたことを正直に申し上げたい。
自分にとってある種の満足感がそこにあって、着地点は遠いとしても緩やかなカーブが下降していく感覚を持っていたのだが、『終末の猫』と『SHIBU SHIBU SHIBUYA』のアーバンでアダルトでチルアウトな曲が立て続けにリリースされて、聴いてみると始発待ちアンダーグラウンドらしさ全開でありながらこれをどうステージで成立させていくのかの期待が新たな刺激となって追いたさが増幅してきた。読み返してみるとおまえ何様目線なのか分からない文体ですみませんでしたありがとうございました。

蛇足ながら付け加えると、パフォーマンスがそのときそのときのリアリティであれば、バックトラックもナマモノとして扱ってもらえるとダイナミズムが増すと個人的に考えている。一時期『ハレルヤ』はイントロをリミックスして使っていたこともあった。とても素晴らしい試みだったので、安井プロデューサーはもっと大胆に楽曲に手を入れても面白いと思っている。
その楽曲とパフォーマンスが現実を蹴り飛ばすイキモノになったとき始発待ちアンダーグラウンドはまた新たな華麗で美しい変化(へんげ)を遂げるのではないかと期待している。

始発待ちアンダーグラウンドが脇役であったことは一度もない。いついかなる場所でも彼女らチームは主役であった。これからもそうであるために研鑽を続けるチームを自分はこれからも追い続けていきたい。そんでちょっぴり他の人より優しくしてもらいたいです♡

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