出前館(2484)に関するメモ

四季報 ONLINE より。

【特色】出前仲介サイト『出前館』を運営。配達代行業務、飲食店向け酒類通販も展開。AHD子会社【連結事業】出前館91(-26)、通信販売9(12) <20・8>

本日 Q2 決算を発表した。その発表資料より。

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いろいろな企業の決算発表資料を見てきたが、「売上」の数字が決算発表資料の14ページになって初めて出てくるというのは初めて見たような気がする(まだ、「利益」という文字は見ていない)。まあ、凄い伸びではある。

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15ページ。まだ「利益」という単語は出てこない。売上が62億で、コストが114億で約58億の赤字ということである。同社のビジネスはデリバリーだから、売上原価と人件費は削る余地はあまりないだろう。一番上の販管費他だが表の右上の方に「業務委託費(営業外注他)の増加」という説明があるので、飲食店への営業を外注に委託していることが窺える。これも同社がビジネスを成長させていくには削りにくいコストのように思える。

ということは、広告宣伝費の36億が仮になかったとしても、約22億の赤字ということである。この会社、黒字転換は可能なのであろうか。

株探より四半期業績の推移を。

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表の右側の売上営業損益率を見ると、3四半期連続して率が悪くなっている。売上規模を拡大するための戦略投資による一時的な赤字とみるのはちょっとためらわれる変化率である。

財務を見よう

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利益剰余金は前年度末にマイナスに転じ、その数字がマイナス96億まで悪化している。自己資本が前年度末に大幅に増加しているがそれは LINEと未来Fund に第三者割当を行ったからである。

LINE 株式会社との資本業務提携契約並びに LINE 株式会社及び未来 Fund 有限責任事業組合との株式引受契約の締結、第三者割当による新株式の発行並びに主要株主及び親会社の異動に関するお知らせ

Q2の決算短信から、キャッシュフローの表の下3行を持ってこよう。

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現金同等物を期初からQ2末までで91億減らしている。まあ、第三者割当増資前の前年度の期初21億の現金同等物と比べれば余裕があるともいえるが、出ていく金額もけたが一桁上になっているので、果たして。

今年の1月に同社の藤井社長のロングインタビューが出ていたのを見つけたのでリンクしておく。


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