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あなたが自由に会社を売れるのは非上場の間だけ |ニュース解説プレミアム Vol.17

「自由に仕事をしたい」
起業相談を受けていると、起業理由としてこれをあげる経営者は多いです。
会社員として上司に指示されたり、誰かの顔色を伺いながら仕事をするのは御免だという思いの方は多いようです。

そして、もしM&Aで会社を売却するという重大な意思決定をするならば、それこそ自分の意志を重視したいはずです。
ところが、上場するとそう簡単にはいかないぞ、という話が今日のテーマです。


非上場オーナー企業の場合

会社売却には無数の論点がありますが、特に重要であろう譲渡相手と譲渡金額中心に話します。

「M&Aは結婚のようなもの」と言う人は多いです、私はそうは思っていませんが。
もしそうであれば、結婚相手くらいは自分できめたいでしょう。
実際、非上場のオーナー企業のM&Aでは、多くはオーナーの鶴の一声で決まります。
広く買収者を探索する場合もあれば、最初に声をかけてきたところに売る場合も、知り合いという理由で売る場合もあります。
とにかく売り手オーナーの好きにやります。

譲渡金額も同様です。
もちろん売り手からすれば譲渡金額は高いに越したことはないですが、金額が一番高いところに決まらないケースもよくあります。
買い手社長が誠実に対応してくれたから、元々知り合いで安心して任せられるから、売却後も自分に良いポジションを用意してくれるから、など理由は様々です。
いずれにしろ、売却相手と同様に、譲渡金額もオーナーの気分次第です。


ところが、上場会社ではそうはいきません。
ホームセンター事業を運営する島忠が今まさに揺れています。
同業のDCMからのTOB提案に島忠経営者が賛同している旨リリースが出ましたが、ここで横槍が入ったのです。


島忠をめぐる騒動

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