言葉が与える力とは。「本日は、お日柄もよく」

小学生の時、作文が嫌いだった。

起承転結がなく、まとまりのない文章、終いには何を書いているか自分でもわからなくなる始末。

昔から「言葉」に対して、苦手意識を持っていた私。

noteを始めた理由の1つは、もともと苦手であった「伝える」ということを少しでも克服できたらいいなという軽い気持ちもあった。

わたしのパーソナルについて知らない人たちが客観的に読んで、どう思うのかということを知りたかった。



「伝える」手段というのは、言葉だけでなく、ボディランゲージなど様々な形がある。その中でも一番使う「話す言葉」。


「言葉」の大切さを素敵な内容と共に楽しめる小説があったので紹介したい。


「本日は、お日柄もよく」

原田マハ著


この作品は「こと葉」という普通のOLが、スピーチライターを仕事とする「久美」と出会い成長していくストーリーである。

スピーチライターという職種はスポットライトが当たりにくく影のような存在である。しかし、彼らの作る言葉というのは不思議と力があると感じてしまった。序盤から涙なしでは読めない。

内容の説明はわたしが記載するよりも文庫本に書いてあるあらすじを読んでもらった方がいいと思うので本屋へぜひ。


この本を読み終わったあと視野が広がった気がした。今までだったら興味を持たなかった政治、言葉の大切さについて考えることが多くなった。

恥ずかしながら、わたしは選挙権を持ち始めてから10年近く経つが1回しか選挙に行ったことがない。

選挙に興味がなかったこともあるが、私一人が何かをしたところで状況は何も変わらないと思っていたからである。


この作品でも同じようなことを書いており、ものすごく共感した。実際にわたしと同じような考えを持つ人は多くいると思う。そんな人ほど読んでもらいたい。

わたし一人がやっても変わらないし、誰かがやればいい。このような考え方を根本的に変えてくれる一冊の小説である。


今日のコロナにおいても関わってくるかもしれない。自分がかからなければよい、というわけではない。誰かにうつさないためにも自粛をするべきだと改めて思った。

また、自粛とは悪いことばかりではなく、忙しない日常の中でゆっくり考えごとができる日と前向きに捉えたい。その日常の中に「本日は、お日柄もよく」をぜひ推薦したい。


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