夏が来る

夏は僕にとって生の季節
だからなのか
長い長い死にたい時間の中に
そうじゃない時間が少しだけ増える
・・・ほんの短い時間なんだけど

例えば
今日は こんなことを思った

死にたいと思う気持ちは 自分だけに向けた言葉
こんな言葉を外に発すれば
様々な問題が発生することは分かっている
それらと向き合わざるを得ない  
自分の質(こと)も分かっている

だから(言い訳がましいけど)あえて言う
これは(自分以外の)誰に発した言葉でもないと

…とここまでが寒い季節の僕

暖かかくなってくると(なのか)
この先がある

まずは後ろめたさ
それが出てくる
なぜだろう

その後ろめたさの理由(のようなもの)
は 
その時々でまちまち

今日はこんな具合だ

僕は生まれてこなかったかもしれない と
比較的最近知った
そして その後
実際に生まれてこなかった弟もしくは妹がいることも

この事実(こと)は 普段
僕が 死にたいという気持ちに 
1ミリもかすりもしない

(そのくせ弟の誕生に嫉妬して
兄が僕にした仕打ちのことは
変わらず思い出していた)

空が明るくなると
日が長くなると
つまりは
このようなことが
頭をかすめるようになるのだ

これはなぜだ
脳に余裕ができるのか

寒さに震えることなく
強制的な暖かさに
僕の 頑固さ・かたさ・頑なさ が
融解されるのか

これから書く言葉は 言葉にすれば 浅い
(でも 素直だ)

いま僕が ここに生きていないかもしれない可能性
つまり 死にたいとさえ 思えなかったかもしれないこと

些細なしあわせを感じる瞬間はある 確かにある
常に死にたいわけではない
そして 実際に生まれてこなかった命
それらの死と 兄や僕の生
そして それらと
まさに自分の命をかけて向き合った母
いまも 向き合っているんだろう
(だから いまになって そのことが口から漏れたのではないか)

こんなことさえ 忘れて生きて
バカの一つ覚えで 死にたいを繰り返す

その理不尽な不快感を 少し溶かす夏
そんな夏が来る
それを 愛しく思う

こんな風に
何かを愛しく思う気持ちに
理由はあるのか

死にたい死にたい死にたい死にたい
そう思う気持ちに理由はあるのか

あ またループした

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