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【写真】 《サンプリング、レイヤー》によるモアレ

 京都の観光用の粗い地図(わたしが居住する碁盤の目の単純な地図)をパソコンにとり込み数センチ部分をサンプリング。
 それをさまざまな解像度に変換しレイヤーとして幾層にも重ねる。
するとレイアー映像が干渉し合いモアレのような映像が浮かび上がる。
元の映像にはない、ズレによる新しいイメージの浮上。
 スティーヴ・ライヒのミニマルミュージック、2台のピアノのための『ピアノ・フェーズ Piano Phase』(1967)(*参照)からインスピレーションを受けて制作。

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 このシリーズ写真を見た人から、次のようにメッセージをいただいたことがある。
   「海のようですね。
   京都とライヒの粒子。
   伸びる音の響きを揺れながら掬い上げるように見る。
   杉本博司さんの《海景》シリーズを思いました。」
このメッセージは嬉しかった。

 他の写真シリーズは以下のサイトを。

(*)について
 スティーヴ・ライヒ(Steve Reich)は1936年生まれのアメリカの実験的な作曲家。
〈2台のピアノのための『ピアノ・フェーズ(Piano Phase)』について〉
 五線譜にかかれた単純で調性的な12の音のフレーズからなる。これが24の小節の断片としてあり、二人の奏者で演奏される。両奏者は正確な不動のテンポで演奏しなければならない。ひとりはかかれた音列を忠実にリフレインし、他のひとりは一音ずつ音をズラし演奏する。音のズレにより元の音列にはないリズムや音素が聞こえ、モアレ効果に似た音楽となる。演奏時間は限定されない。
 ピアノ以外の楽器や電子音での演奏も可能。

(日曜映画批評:衣川正和 🌱kinugawa)

 『ピアノ・フェーズ』をYouTubeで視聴できます。たとえば




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