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新しい正念場。事業と組織の課題を見つめ直す #食べチョクチーム

こんにちは、食べチョクを運営する株式会社ビビッドガーデンCOOの山下です。

シリーズC約13億円の資金調達を終え、多くの投資家の皆さんから実績への評価と今後の将来性への期待をいただき、身が引き締まる思いでいます。

直近2年で流通額は128倍になり、月の売上が1,000万円を超える生産者さんも出てくるなど、認知度・利用率がNo.1の産直通販サイトへと成長しました。また、多くの生産者さんから期待をいただき、生産者数は毎月数百件単位で増え続けています。
その結果「食べチョク順調でいいね!」と言っていただくことが増えてきていますが、成長した先には新たな課題が多くあり、今、新しい正念場を迎えていると考えています。

この正念場をどう捉え、どうしていきたいのか。
このnoteでは、

  • 事業/組織の成長とともに課題がどう変化してきたのか

  • 今後どうしていきたいのか

  • 私自身の役割とは

などをお伝えできればと思います。

新しい正念場

現状、産直ECというサービスの土台は作れている状況ですが、今後この事業をスケールさせていくための課題もまた存在しています。

まず配送オペレーションや送料の負担感が大きい、商品数が増えるほど購入者は選びにくくなってしまう、などの産直/マーケットプレイスの宿命である課題を乗り越える必要があります。

また、その課題を乗り越えるだけでは”使いやすいEC”の域を出ない。
日本中の美味しいもの・他では手に入らないものが集まっていることを活かしてより多くの人に届けるには、リアルなファーマーズマーケットや商店街で味わうような楽しさ・ワクワクさ・熱量を届けるような、食べチョクにしかない体験を作り上げることもまたこれからの挑戦です。

  • 上記のような事業の課題に対して方向性を決めていくこと

  • それと同時に事業を成長させていける組織をつくること

が今後の私の最大ミッションです。
ここでは特に後者の組織について書いていきます。

組織拡大に伴う成長痛

私が2年前に転職してきた時には10人台だった組織が、今や100名規模に。
数人のリーダー的な人が頑張れば事業を成長させられるフェーズが終わったんだな
そう実感することがこの数ヶ月かなり増えました。

  • 意思決定のスピードが落ちている…?

  • 各チームのミッションや業務がうまく機能してきていた一方、全社最適での判断が難しくなってきている…?

  • せっかく入社してくれている1人1人の最大ポテンシャルを引き出せていないのでは…?

食べチョクは、プロダクト、マーケ、生産者サクセス(出品者サポート)、カスタマーサービス(購入者サポート)、定期便チーム、広報、コーポレートと色々なファンクションのチームがコラボレーションすることでサービスが成り立ちます
例えば、開発を検討している機能が他チームへの影響がある場合に、懸念事項や論点が出てきて、ミーティングをしても一度持ち帰りになったりなかなか施策の実施有無が決まらない、ということも起きてきました。

組織規模の拡大がどういう影響を及ぼすのか、徐々に起きている変化にしばらく気づけず、ある日色々な課題が出てきていることに突然気づいた、そんな感覚です。

ではどうする(道半ば)


規模が大きくなると自然と生産性が下がる・スピードが落ちていくのが一般的。
しかし常に高い成長を求められるスタートアップにおいてはそれを打破することは必須です。事業フェーズや組織規模が変われば、事業を成長させるために必要な動き方は当然変わります。

動き方を変えなければいけない

今はこんなことが必要だと思っています。

  • 全社的に、「最短で最大の効果を出す」という意識の強化(遅くなっていると自覚)、意識するだけでなく具体的なアクションの促進

  • チームや個々の状況によって、意思決定のやり方を分けていく

    • 自らがんがん決めて前に進めていく

    • 大きな方針を決めたら、あとの具体的なやり方の設計・実現は任せる

    • 方針を決めるところから/方針決める前の課題の議論から任せる

一例ですが、4月は「スピード重視月間」と銘打ち、実際に個々人の動き方ががらっと変わった月でした。

全社員が集まる月次MTGで出した4月の方針(抜粋)

意思決定者の明確化や必要な権限委譲ももっとやっていかないといけない。
「今それに時間使っていて良いんだっけ?」という観点で、取捨選択やリソースマネジメントもやっていかないといけない。

変化・成長する人をサポートする仕組みも必要

事業をのばすために必要な動き方をする人で組織を溢れさせられれば、事業はのびる。1人1人が変化・成長していくことが肝です。
そのためには、指針とその指針に向かって成長していける環境が重要だと考えています。

  • 指針:組織全体のVALUE/行動指針、チーム・個人の業務目標、個人の成長課題/ニーズ、など

  • 指針に向かって成長していける環境:コーチング・フィードバックの機会、経験がなくても任せてもらえる・挑戦できる機会、など

これらがすべて、事業を伸ばすためにいま必要な人材要件は?というところに紐づけて設計できていないといけないし、仕組みがあるだけで運用しきれていないと効果が出ない

当社は半年に1回の評価サイクルで回していて、5月が上期の評価タイミングでした(10月決算のため)。
評価を決める会議名を「talent meeting」としており、そのミーティングの目的はふたつです。

talent meetingの目的は、
①個々人のこれまでのパフォーマンスと成果を正当に評価すること
②加えて、どうすれば向こう3ヶ月、半年、それぞれがより成長することが出来るか、を明確にして、それを今後のパフォーマンスにつなげていくこと(個々のtalentの最大化が目的!)

全社アナウンス資料

今回の5月のtalent meetingは「どういう機会があればこのひとはより成長するのか」「もっとこういうこうチャレンジの機会があったほうがよいのではないか」という議論にかなり力点を置きました。

今後は行動指針の再定義、挑戦する機会をより増やすこと、率直なフィードバックをし合う文化定着などを進めていきたいと思っています。

既に持っている強みを活かしてパワーアップする

今の組織の強みとして胸を張って言えるのが、働いていて本当に気持ちが良い人が集まっているということ。全員が生産者さんへの貢献、購入してくれるユーザーさんの体験価値向上に向かって仕事をしています。
そして課題に対して自ら提案して変えていける実行力に優れていること。

象徴的な言動をふたつご紹介。 

「大きな方針を決めるのは経営だけど、それをどうやって実現していくかは俺らの仕事でしょ。数値への意識をもっと強く持たないといけない」

あるメンバーとの会話より

「上下関係とか皆無で、みんなそれぞれの仕事・役割があるだけ」

あるチームのオンボーディング資料より

社会的意義が感じやすい事業特性上、やさしいカルチャーなのではと外からは見えることもあるかもしれませんが、みんな目的・ゴール意識が強く、想いと合理のバランスに優れているところが、個人的にとても好きです。

私自身の役割

組織においての私の役割は、平易な言葉ですが、良い組織をつくり事業を拡大していくために足りていないピースを埋めていくことだと思っています。

全体を俯瞰しながら、やる人がいない領域があればそこを担う。
そして自分よりもその領域で成果を出せる適任な人を作って、渡していく(採用、もしくは社内から擁立)。

なのでこれまで数ヶ月毎に私のやっていることは変わってきており、これからも変わるのだと思います。

今回の資金調達は、CFOがいなかったので私のメインミッションとして進めました。やりながら、次のラウンドでより企業価値を高めるためには私よりもファイナンスバックグラウンドの強い人のほうが絶対良いだろうと考え、並行してCFO採用を進めていました
(無事CFOが決まり5月入社の運びとなったときは、ほっとしました!)

また、今プロダクトのひとつのチームでPOをやっていますが、やりながらこれからのプロダクトを引っ張っていけるPO/PdMがもっと必要だと実感しています。また、一緒に働いていてエンジニア・デザイナーのもたらすインパクトの大きさに日々感動しています。
食べチョクの成長の核となる顧客体験を一緒に作っていくメンバーを増やしていかないといけない。

事業拡大と、そのための組織強化にコミットしていきます。

読んでくださった方へ

ここまで読んでいただきありがとうございます!

このnoteでは組織についてのお話を中心にしていますが、事業課題についてもやることが山積です。

私たちのスタートアップとしてのミッションは、小さい組織で未知の挑戦をしながら常に成長を実現していくことだと思っています。
ただ、小さい組織がゆえに今のチーム内だけで答えを探して進めるよりも、チームの外にある知見やパワーをうまく取り入れながらやっていくことの方がより成果を出せるはず。
事業課題・組織課題を一緒に前に進めてくださる方を求めています

形にこだわりはありません。
社員として入社いただくでも、業務委託で関わっていただくでも、相談にのってくださるでも。

少しでも興味を持っていただけたら、ぜひご応募やコンタクトをしていただけると嬉しいです!


#食べチョクチーム のnoteまとめ:どんなチームかご興味もっていただいた方はぜひ!

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