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【WBC×KBO×MLB】Merrill Kelly、KBOからMLBへの逆輸入の話

「スポーツは筋書きのないドラマ」というものを見事に体現した、追い込まれた9回裏の逆転勝利でした。

WBC準決勝日本vsメキシコは劇的サヨナラ。3-4の1点ビハインドから最後は村上が決め、2009年の第2大会以来の決勝進出を決めました。

決勝での日本vsアメリカは初のマッチアップ。予告先発は今永(DeNA)vsMerrill Kelly(ARI、以下ケリー)となっています。

今回はアメリカ代表ケリーの、KBOからMLBへの逆輸入について記していきたいと思います。

◆Merrill Kelly(ARI)
2010年の米ドラフト8巡目でTB入り。2014年までメジャー昇格はできず、最高は2014年の3A。その後、KBO(韓国プロ野球)のSK(現SSG)と契約。2015年から2018年まで4シーズンプレーしました。4シーズンで48勝、4年連続2桁勝利を達成。SK時代の成績は以下の通り。

2015 30試合 11勝10敗 防御率4.13
2016 31試合 9勝8敗 防御率3.68
2017 30試合 16勝7敗 防御率3.60
2018 28試合 12勝7敗 防御率4.09

KBOは外国人枠が1球団あたり3人までと決められており、ほとんどの球団は投手2、野手1で外国人を保有します(その為、成績不振、故障による長期離脱となれば、早いタイミングでウェーバー手続きをとることが多いです)。この中で、4年連続で2桁勝利と安定した成績を残していました。

しかしこれはKBOでの成績であり、一般的に3A(マイナー)>KBO>2A(マイナー)のレベルに位置すると言われています。

ケリーは2018年を最後にSKを退団。ARIと2年総額550万ドル(現在のレートで約7.5億円)のメジャー契約を結びました。

私もこのくらいからKBOに興味を持ち始めていたこともあり、このケリーについてもMLBに戻り、どれくらいの成績を残すのか楽しみでした。ARI移籍後の4年で計36勝をあげ、ローテーション投手として活躍しています。

2019 32試合 13勝14敗 防御率4.42
2020 5試合 3勝2敗 防御率 2.59
※2020年は短縮シーズン
2021 27試合 7勝11敗 防御率4.44
2022 33試合 13勝8敗  防御率3.37

昨シーズンは初の200イニング突破と、イニングイーターとしも活躍し、4年間で最高の成績を残しました。ケリーは「KBOからの逆輸入右腕」として名を馳せ、ついにWBC2023のアメリカ代表として選出されたのです。

そして来る明日、決勝でケリーが先発することになりました。昔から追っていた選手が日本代表と相対する、苦労人であるが故に、非常に感慨深いものがあります。もちろん日本代表に2009年以来の優勝を手にしてほしいですが、日本打線vsケリーがどういった結果になるのか、一野球ファンとしても、とても楽しみにしています。

では、今日はこの辺で。

決勝は3/21(火)19:00〜(日本時間3/22(水)08:00〜)試合開始です。


photo by:https://twitter.com/StoolBaseball/status/1638010905941221377?t=dQGnIzZ_SPao1iQwS5X0zQ&s=19



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