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【海外留学】カリフォルニア州立大学に編入するまでのプロセス


米国に仕事で滞在している間、私は地元のパサデナ・シティ・カレッジ(PCC)とカリフォルニア州立大学ロサンゼルス校(CSULA)で、一般教養科目や財務会計及び税務の科目を学びました。

実はCSULAへの編入するまでに、必要となる一般教養科目が履修できていなかったため、大変苦労した思いがあります。

そのプロセスについてまとめると、以下ようになります。

  • 志望する大学の編入学条件を再度確認する(Upper-Division TransferやLower-Division Transferで条件が異なるので、確認要です)

  • 一般教養等の足りない科目は、カリフォルニア州のコミュニティカレッジ(公立の2年制大学)で履修

  • 編入に必要となる科目が履修できたら、その科目単位を編入先大学に移管する(編入学願書の提出)

CSULAに編入するには、上記の流れで進めると一番早いと思います。

次に、それぞれの内容について説明していきます。ご参考になれば幸いです。


編入先をカリフォルニア州立大学ロサンゼルス校に決めた理由

まずは志望した編入先の大学をご紹介します。

カリフォルニア州立大学は「California State University」という州立大学のグループの総称で、23校のキャンパスで構成されています。

私が通っていたキャンパスは、L.A.ダウンタウンに近いロサンゼルス校でした。

この大学を選んだ理由はただ一つ、職場と家に近いから。

職場から近いこのキャンパスは、通学する上で一番便利な立地にありました。

カリフォルニア大学(UCLAやUCバークレーが属する州立大学)に比べると成績平均値(GPA)は落ちてしまいますが、学部もキャンパスの雰囲気もとても気に入っていましたので、この大学へ編入することを目標に手続きを進めることにしました。

志望する大学の編入学条件を再度確認する

仕事も住む家もひと段落したあたりで、私は大学への編入手続きを始めましたが、申請結果は「Not approved」。(今はオンラインで申請し、結果も電子メールで送信されます)

その理由は、「Upper-Division Transfer(3年次編入)において志望する専攻の必須科目(ここでは一般教養科目等)が不足しているため」でした。

完全に編入学条件の確認不足でした。。。

カリフォルニア州立大学に編入学するには、志望する専攻の必須科目をあらかじめ履修しておくことが前提となっていて、私はいくつかの必須科目が足りていませんでした。

大学が指定する必須科目をコミュニティカレッジで履修し、その単位を移管すれば3年次編入できますので、次の申請に向けて、足りない科目の履修を目指すことになりました。

日本の大学の卒業証明書があれば、すんなりCSULAに3年次編入できるだろうと高を括っていたのですが、それが大きな間違いで、実際には編入するまでに1年以上の時間がかかりました。

次は、その足りない履修科目の取得方法について説明します。

一般教養等の足りない科目は、カリフォルニア州のコミュニティカレッジで履修する

コミュニティカレッジ(又はシティカレッジ)は公立の2年制大学で、入学基準も低めに設定されています。

出願すればほぼ100%入学することができ、修了すると準学士号が授与されます。

また、コミュニティカレッジは地域住民の教育を目的としているため、授業料が4年制大学と異なり低く抑えることができます。

そのため、大学の編入学時に必要となる必須科目を履修する学生も多くいます。

不足している一般教養科目を履修するために、私はパサデナ・シティ・カレッジ(PCC)に入学しました。(こちらは願書を提出してすんなり入学できました)

この一般教養科目(General Education)は、日本の大学では主に大学1年生から2年生の間に履修する科目に該当します。

米国ではこの一般教養科目をコミュニティカレッジで履修して、その単位を志望する大学へ移管するといった編入システムが整備されていて、利用している人は多くいます。

コミュニティカレッジで履修した科目単位が編入先の大学で認可されるかどうかについては、編入先の大学で移管可能かどうかをチェックするサイト「assist」(カリフォルニア州)がありますので、科目を履修する際にしっかりと確認を取る方が良いかと思います。

家から徒歩圏内にあったPCCでは、平日の朝7時から夜まで授業があり、土曜日にも授業は行われていました。

平日に仕事をしていた私にとって、朝早い授業や夜の授業、土曜日の授業はとても有難かったです。

また、PCCの授業料は安かったので、1学期で3科目くらいを一気に履修していました。

編入に必要となる科目が履修できたら、その科目単位を編入先大学に移管する(編入学願書の提出)

CSULAの編入申請で必要となる科目を無事にPCCで履修し、その履修証明書を添えて2回目の編入学申請を行いました。

1年くらいかけてPCCで科目を取得していたので、郵送されてきたレターに記された「Approved」の文字を見た時は本当に嬉しかったことを覚えています。

大学の入学・編入学オリエンテーションに参加したとき、「私は本当にCSULAの学生になれたんだ!」と実感しました。

1回目の申請時に、専攻分野の必須科目について何が必要で何を移管できるか等、大学のサイト等で編入条件等を確認しなかったのは、完全に私の落ち度でした。

編入手続き前には、以下を見直してみると良いのではないかと思います。

  • 志望する大学の編入条件を再度確認する(Upper-Division TransferやLower-Division Transferで条件が異なるので、確認要です)

  • 編入学するために不足している科目があれば履修する

1回目の申請で「Not approved」の結果が来た時は正直へこみましたが、コミュニティカレッジで勉強するキッカケになったので、あとから考えればいい経験だったと思います。

余談:日本にないPCCの入学要件

こちらは余談ですが、米国の2年生大学や大学で授業を受けていて面白いなあと思ったことは、学生の年齢層がさまざまということでした。

日本でいうところの一般的な大学生(18歳から22歳)の学生もいれば、私のような社会人もいたり、高齢者もいたりで、本当に多種多様でした。

科目も様々で、ゴルフの授業もあるコミュニティカレッジもあるそうです。

PCCではそんな授業はありませんでしたが、スペイン語やヨーロピアンポルトガル語を学んでいればよかったなあと、今になって思います。

PCCでは、高校生の学生さんとも友達になりました。

その学生さんに、「高校卒業していないのに、どうしてPCCで授業がうけられるの?」と聞くと、「ある特定の条件を満たせば、上級学位のクラスを受講できる」と教えてくれました。

そこで、今のPCCの入学要件を調べてみると、次のような条件がありました。

  • 高校を卒業した者

  • 高卒ではないが、18歳以上であること

  • 12学年(高校3年生)以下の学生で、上級学位又は職業クラスの履修を学校長から推薦され、生徒の保護者(18歳未満の場合)の承認を得て、大学の特別入学基準を満たし、入学審査部副学長から入学を許可された者

当時、私はPPCで三角関数の授業を受講していて、この高校3年生の学生さんと土曜日に一緒に自習をしていました。

私は数学を教えて、学生さんからは英語を教えてもらったりと、楽しく勉強したのを覚えています。

通常は18歳以上で高校卒業の資格を有していれば2年制大学への入学を申請できるのですが、高校3年生で特に優秀な学生は、学校長の推薦と両親の許可をもって、コミュニティカレッジやシティカレッジで授業を受講することできるそうです。

くだんの学生さんも、「夏休みの期間を使って、大学の必須科目を先に取得したいからPCCに入学した」と言っていましたから。

米国の大学って、柔軟性高いなあって思いました。

まとめ

米国の4年生大学に編入したい場合は、以下についてしっかりと確認することをお勧めします。

  • 編入学したい大学と専攻分野を決める

  • 大学のサイトで編入条件をチェック、編入学に必要な専攻分野の必須履修科目を確認する

  • 編入に必要となる履修科目が不足している場合、コミュニティカレッジで足りない分を履修する

  • コミュニティカレッジで履修した科目単位が移行可能かどうかを「assist」でチェックし、志望する大学に編入申請する

これから米国4年生大学に編入を考えている方で、編入時に必要な履修科目が不足している場合は、私のようにコミュニティカレッジで履修してからの編入になるため、時間は少しかかります。

ですが、不足分を履修すれば編入することは可能ですので、諦めずにトライしてみてください。

簡単ですが、米国4年生大学に編入するためのプロセスをご紹介しました。

ご参考になれば幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました!


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