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一本の芝居を見ているようであった"TheWhiteLounge"レポ①

Bonsoir

こんばんは。

2023/2/26、大阪フェスティバルホールにてMrs.GREEN APPLEのFCツアー、”TheWhiteLounge”を観劇しました。(このライブは「観劇」という言葉がふさわしいと感じています。)

大森さんが突発性難聴を公表したときからずっと不安で不安で、、。大阪遠征するけれども、せっかく手にした1枚のチケットだけども、直前に中止になっても仕方ない、とどこかでは覚悟をしていました。

しかし、無事に大阪で観ることができ、そしてツアー自体は1公演も欠けることなく完走し、大森さんやメンバーの方々だけでなく、ツアーに携わった皆様に本当にありがとうございますという気持ちでいっぱいです。

ネタバレ解禁、ということで、私が観劇した感想を書いていきたいと思います!

(今回のツアーに関して様々な意見があることは私も重々理解しているつもりです。私は昨年(2023年)夏からファンになったド新規なので、私の感想や考察を読んでいて不快に思う方がいらしたら申し訳ないです。単に一個人の意見と捉えていただければ幸いです。そして所々記憶が曖昧であることも先にお伝えしておきます。。🙇)

芝居仕立て


コンセプトツアーということで、一般的なアーティストのライブ(私はライブなるものにほとんど行ったことがないので、何を一般的とするのか正直戸惑う。。)とは異なるものなのだろうとは思っていた。だがネタバレ禁止であるし、そもそもミセスのライブが初めてでまさに"真っ白"な気持ちで見たかったため、「何が出るかな」感覚で客席に入ると、、

「開演前に舞台の演出があるじゃないか!!!!しかも真っ白な1戸建ての内装みたいなところに白い衣装でキャストさんがお芝居を始めている!!」

そのように開演前にすでに舞台上で演出が始まっていた。これは、ジャンルは違えどミュージカル『ムーラン・ルージュ!』の、舞台を利用した開演前演出に非常に似ており、すでにこのライブが演劇的な要素を含んでいることを察した。

↑は『ムーラン・ルージュ!』ロンドン公演の開演前の動画である。少し見づらいが、ホワイトラウンジのように、開演前にアンサンブル(コーラスやダンスに加えて、一人で何役も担当するキャスト)さんが舞台に出ている様子を見ることができる。

そして開演。

オープニング、私の心の声、、

「ミュージカル!?!?!?ナニコレ好きぃぃぃいいいいい!!!!!」

聞いたことない楽曲(今回のために書き下ろされた「TheWhiteLounge」という曲だそう)で始まって、ミセスとキャストさんたちが一気にホワイトラウンジの世界へ連れていってくれた。この曲は確かに、大森さんが以前インスタライブで口ずさんでいたらしい、ミュージカル映画「Dear Evan Hansen」のオープニング曲(?)「Waving Through a Window 」に激似だった!!

ちなみに、「Waving Through a Window 」の日本語バージョンを、私が大好きなミュージカル俳優の西川大貴さんが歌っている大好きな動画がある。彼の訳詞と歌唱が刺さる。



非常にミュージカルらしい始まりに「私の好きな世界をやっていただけるのね!!!!!泣」となった。

(ここだけの話、開演してからミセスの3人が出てくるまでの時間が長すぎて待ちくたびれそうだった。仮面付けた若井さんと涼ちゃんが出てきたときは安堵でしかなかった笑)

Act 1


ここからは曲ごとの感想を綴りたい。もはや私の記録なので申し訳ないくらい新規ファンの感想であることをご了承ください。。

Folktale:刺さった歌詞→”無愛想な君なら意味がわかるでしょ”。
まだこの時は大森さんの歌がきれいだな~くらい。なんてったってオープニングのTheWhiteLoungeで彼の音圧がすごすぎて口から音源を体感したばっかりなのだから。

君を知らない:早くも泣いたーーーーーーーーーーー。
私はこの曲を深く聞いたことがなかった。だから感覚としてはほぼ初めて聴いた、、

「その"君"が私だ泣」

自分の過去の恋愛を重ねてしまったぁああああ泣。

個人的な話になるが、最近、恋愛について考えることが多かった。以前、私は付き合っていた人と私が振る形でお別れしてしまった。
今はあまり説明もしないで私から一方的に切り出してしまったことをすごく後悔している。彼は彼の何が悪かったのかわからなかったと思う。どうしたらよかったの、って何度も泣きながら言っていた。
自分の都合で勝手に切り捨てた私が悪かった。非情だった。なのに最近の私は彼との思い出を懐かしんでいた。写真も全部は消せないし、ラインもインスタも消せない自分が意地悪だとさえ思う。

”手を離したのは君の方だ”
”手を取っていたあの日の僕ら”

”僕”でもあり”君”でもある私。哀しいかな。

そしてこの曲は柔らかいダンスがとても印象的だった。“君”と”僕”の感情をのせたダンスを取り入れることで”ラブソング”である曲の輪郭がはっきりしてた。

曲が始まる前は確か、書斎みたいな部屋で大森さんがおそらく別れてしまった相手に手紙を書いている(打っている)演出。その芝居から曲が始まっていくのもミュージカルらしくて非常に好きだ。君を知らない、という曲がまさにこの瞬間、大森さん(演じる人間)が訴えたい想いとして届けられたことで、観客である我々は彼に共感し、さらにこの瞬間にしか味わうことのできないキャストと観客との一体感が生まれるからである。

ダンスホール:曲の始まりは静かだった。「君と踊っていたい(いれたなら)」と、君を知らないのダンスから派生した流れでの"ダンスホール"なのか。広いテーブルでの食事の場面で大森さんが食べる側、若井さん涼ちゃんが給仕係。だんだん盛り上がっていき、ついに3人ともテーブルの上で踊る。(美女と野獣の「Be our guest」みたいな雰囲気。) 曲終了後、若井さんが「やばい!こんなところ見つかったら怒られる!」みたいな台詞を残して暗転。その言葉から、また君を知らないツキマシテハの間に挟まれるという奇妙な立ち位置であることから、このダンスホールはひと時の幻想を表現しているとも考えられる。

ツキマシテハ:見ているこちら側が辛くなるほど、キャストさんと衝突し舞台を縦横無尽に駆け回り、激しく狂ったように歌う大森さん。怒り苦しみ狂気そして呆れ。この場面は、ツキマシテハを作詞したとき、そして歌うときの大森さんの脳内の光景だと感じた。

Coffee:3拍子で軽快な雰囲気。午後の「コーヒー」の時間に君のことを考える(?)

ニュー・マイ・ノーマル:「いつも伝えたい(言いたい)ことを言えない(伝えられない)」?みたいな台詞の後に始まる。歌い終わった後、Coffeeの場面で会話をしていた女性キャストにプロポーズ。女性が少し戸惑った後に絶妙な表情で「ありがとう」と言ったのが印象的。そして何より私の脳裏に焼きついた出来事は、女性のありがとうの後に「こちらこそ」と言った大森さんである。その言い方が心からハッピーな「こちらこそ!」ではなく、まるでこの先に待っている試練のようなものを見透かしているかのような雰囲気であった。

PARTY:おそらくプロポーズ後の祝祭的な意味であったのだろうが、ほとんど記憶にない。なぜなら、この曲も私はほとんど聴いたことがなく、あまりに私的ミュージカル楽曲であることに衝撃を食らったからだ。特にこの曲の3:15あたりから音色が変化する部分が繊細で美しく、宝塚のショーのひと場面だったら、流れるような衣装の男役と娘役が袖から出てきて美しいデュエットダンスを繰り広げる瞬間である。(超個人的妄想)

心が動かされすぎたまま一幕終了。この時点で私の脳と体が興奮状態なのに、一人で参戦していたものだから話し相手もおらず大変だった。


長くなってしまったので二幕は次の記事に書かせていただきます!


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