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2021年を振り返り、2022年を迎える

2021年の元旦をインド・チェンナイで迎え、2022年の元旦は佐賀で迎えました。2021年はターニングポイントでした。しっかりと振り返り、2022年はもう一歩踏み出そうと思います。

2021年1月~5月 インド・チェンナイに駐在

2020年12月に着任し、外国人登録、住居契約、銀行口座の開設といったインドに長期滞在するための必要な手続きを2ヶ月強で済ませました。

同僚の強力なサポートもあり、上記の手続きを完了した頃には、インド英語や南インド料理など現地での生活に適応することができました。

仕事面でも、所属先で与えられたを職務こなす他、やるべきこと、やりたいことを徐々に考えられるようになり、それをやらせてもらえる機会もあり、恵まれた環境にありました。

公私ともに充実しはじめたタイミングで新型コロナの感染が拡大したのは残念でした。特に、4月以降は州政府による活動制限が通達され、外出もままなりませんでした。

短い期間ではありましたが、インド駐在の経験は私に大きなインパクトを与えました。特に、以下の3つは私に影響を与え続けていくことになると思います。

1.外国人として生活する経験
郷に入れば郷に従ったが、現地人にはなりきれない
2.ドライバーを雇用する経験
同い年のドライバーおよびその家族の生活費を私が賄っているという事実
3.家族と離れて暮らす経験
家族と一緒に暮らすことを重視する自分の価値観への気づき

2021年5月~8月 日本に退避

5月2日に外務省からスポット情報が発出され、在インド邦人の一時退避が急加速しました。例に漏れず、私も5月14日に現地を発ち、翌日日本に帰国しました。

帰国後14日間の隔離を経て、家族とおよそ半年ぶりに再会しました。
これまでの半年間を妻の実家で過ごしていた4歳の息子は、しばらく私の事を「おじいちゃん」と呼んでいました。「おとうさん」不在の間、「おじいちゃん」と口にすることにすっかり慣れてしまったようです。

新型コロナの感染状況が落ち着けば、私はインドに戻らなければならない立場にありました。一方で、家族が一緒に暮らすことは、私にとって何事にも代えがたいものでした。

大いに悩みましたが「家庭があっての仕事」であり「仕事があっての家庭」ではないとの考えに収束し、退職を願い出ることにしました。ゼロベースで家庭と仕事のバランスを再設計したく、異動ではなく退職を願い出ました。

関係する方々に私の願いを受け入れてもらうために、「自分が発言・行動した結果、相手もしくは全体がどう動くかを想定する」ことは非常に重要でした。「この想定がないまま、自分が正しいと思うことを発言・行動しても、相手もしくは全体が自分にとって好ましい(正しいと思う)方向に動くとは限らない、場合によっては事態を悪化させることになる」ことを痛みをもって学びました。

2021年8月~10月 独立準備

「好きな場所で」「好きな人と」「好きなことをやる」ことを追求しました。

サラリーマン時代は、「勤務地」「一緒に働く人」「職務」にランダム性があり、自分が好きなことを探索することができました。この探索があったからこそ、以下の暫定解に至りました。

好きな場所で:佐賀(2017年~2020年に駐在)
好きな人と:地域産品メーカーの経営者とその後継者たち
好きなことをやる:次世代によりよい形でバトンを渡す
(例)地域産品メーカー個社では難易度が高いグローバル化、エシカル化への対応

私が佐賀駐在時代に携わっていた「SAGA COLLECTIVE」が、まさにやりたいことでした。「諸富家具」「有田焼」「名尾和紙」「鍋島緞通」「うれしの茶」「佐賀酒」「神埼そうめん」「海苔」「味噌・醤油」「柚子こしょう」の各産業を代表するメーカー11社のグループで、海外展開に取り組んでいます。

私が上記の暫定解に至った頃、SAGA COLLECTIVEは自立した組織運営を実現するため、「専任者の確保と法人化」を検討しているところでした。両者にとってこれ以上ないタイミングでした。
そこで私が専任者となることを申し出、2021年10月に「SAGA COLLECTIVE協同組合」を設立する運びとなりました。

2021年10月~ 独立(個人事業主)

2021年10月1日に個人事業主として独立しました。個人事業のポートフォリオは以下のイメージです。

(SAGA COLLECTIVE)、(中小企業診断士)、(講義・研究活動)を組み合わせています。このポートフォリオには以下の狙いがあります。

1.収入の安定化
・産(月額委託料)でベースとなる収入を確保。官(成功報酬)でサラリーマンでいうボーナス分を上乗せ。
・好況であれば産が伸び、不況であっても官で収入を底入れできる想定。
2.経験値の蓄積と体系化
産で実務を経験し、官で横展開し、学で体系化し、産に還元する(リニアではなくサイクル)。
・具体化と抽象化を行き来することで日々の経験の消化を助ける。
3.キャリア形成
将来的には博士号の取得や人に教える職に就くことも考えている。学(講義・研究活動)に継続的に取り組む。
・新型コロナに匹敵するパラダイムシフトに備え、新分野への挑戦を怠らない。

状況に応じて上記のポートフォリオは見直しますが、今のところはしっくりきています。

2022年にやりたいこと

SAGA COLLECTIVEの活動を本格化させます。
法人設立に伴うペーパーワーク、酒類販売業免許取得や知的財産権の整理など(司法書士、税理士、弁理士に外注せず内製化しています)がもうじきひと段落します。

「プロダクトや体験ツアーの開発と販売」「エシカル対応」「大学との共同研究」などを、11社のメーカー、航空会社やエシカルベンチャーなどの連携企業、大学、県内の支援機関と協力して進めていきます。

以下のような短期・中期・長期的な視点を持って、1つでも多くのSAGA COLLECTIVEと皆さんとの接点を2022年に作っていきます。

短期:自立した組織運営の実現
中期:1社ではできないことに11社で挑戦する
長期:次世代により良い形でバトンを渡す(事業承継)

おわりに

2021年は変化が激しい年でしたが、おかげさまで良い1年となりました。
これまでのご恩とこれからのご縁に対する感謝の気持ちを忘れません。

2022年もよろしくお願いします。
皆様に感謝の気持ちを伝えていきたいと思います。

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