【私の経験】販売条件の審査業務
仕事の経験を書きたい、と思うと膨大な量になりそうだし、まとめられるのか。「職種ひとつひとつをnoteに書いてみよう」と書き始めました。
第3弾は販売条件の審査業務。
耳慣れない言葉かもしれません。
この仕事を担当するきっかけは、前任者の退職。入社25年目、5月の人事異動から担当になりました。
ここで5年間の経験をしました。
●仕事の内容
お客様にお見積もりを提出する前に、商品構成、販売金額、支払い条件など、様々な条件を事前に申請・決裁をもらう過程があります。
その条件はお客様に提示してよいのか、それとも提示できないのか。
その判断をする仕事です。
販売条件以外の審査としては、法令順守しているか、コンプライアンス違反に該当していないか、会社が決めた手順に則った申請か、もありました。
九州全域の実績に直結する仕事、かつ、監査的な意味合いもある仕事。
結構荷が重い、と感じながら日々の業務に取り組みました。
審査業務と並行して月次レポート作成も行いました。提出先は経営層。レポートの詳細は割愛します。
レポート業務で労力を要したことを一つ。
1件当たりの回付時間(申請から決裁が下りるまで)を全数行うように、という指示がでたこと。
回付時間を実働日のみとすると、土日の48時間は時間外。
エクセルでその時間を算出するのですが、エクセル大嫌いの私。
他者に教えてもらうしか方法はなく、胃が痛くなる思いをしながらこの業務を行いました。
●この仕事の難しさ
手順に沿って仕事をすること
審査、ということを考えるとルールに則るのは当然。手順も決められたやり方以外はNG。これが何より辛かった。
同じ結果が出るから、といって手順を変更することは認めてもらえませんでした。(提案、即否定)
これが私にとって、この仕事の難しさの一でした。
判断軸はひとつ、裁量はなし
3人体制で行いましたが判断軸を同じにすることは難しかった。
都度上司に聞きましたが上司も同じ仕事をしているので相談のタイミングが難しい。
裁量がないことがこれほど難しいのか、と悩みが深く大きな仕事でした。
●印象的な出来事
販売条件は会社が定めたルールがあります。
それに該当しない時は「否決」の結果が出ます。
それを不服として、激しく詰め寄られることがありました。
中にはそれはそれは激しい口調で「文句」を言われたこともあります。
感情的な言葉に感情で返答をしては進むものも進まない。
その時の私がなぜあれほど冷静に対応できたのだろう、と今でも思う時があります。
電話対応でしたが、商談に対する「思い」を熱く話していらしたので途中で言葉は挟まず、相槌のみ。
ずっと話を聞いていたら相手から「どうしたらこの商談が進められるか」と前に進めそうな言葉が出てきました。
そこからようやく、建設的な話ができました。
これは、この仕事を任されてから間がないときの出来事。
それ以降、その方から厳しい言葉を浴びせられることはなかったこと、度胸がついたのか、他の方から多少の文句を言われてもめげなくなりました。
「営業の敵」とあからさまに言う人が数多くいましたが、そう見えるんだろうなーと思いながら「(リスクヘッジするのだから)最大の味方ですよ」と話していました。
●まとめ
この仕事を最後に、約30年間勤務した企業を退職しました。6つの企業からの出向者が集まり、異文化の中での仕事を学んだ期間。
審査という役割の黎明期だったが故に、それに対する反発があったことも難しさを助長する結果になったように思う。この厳しい中で「聴く」ことの大切さを学べた。
役割であっても、上位職者に進行中の商談に「NO」を伝えなければならないことは骨が折れることだった。
退職して6年以上経過。見え方に変化があるかな、と思って書き始めました。
昇華するにはもう少し時間がかかりそう、そう思った審査業務の仕事です。
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