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自動化は「できない人間」を量産するのか?

便利になったら、「なにもできなくなる」と言われました。

私は「できない人間なんていない」
やる気にさせていないだけだと思っています。

これは、現場との交渉中なことなのですが、反省として記しています。

アナログすぎる作業

現場では、今でも生産設備のデータを、紙に手書きで書いています。
作業時間は10分程度ですが、ほぼ毎日です。
そして、そのデータを書いた紙をファイルに保存していて、データは同じような製品を作るときに活用されています。

あまりにも非効率だと思い、少しでも楽になることができないのかと考え、ある程度の費用は発生しますが、自動化の提案をしました。

時間短縮や記入ミスなどのメリットは認めてもらえたのですが、
「1日に10分から20分しか短縮できないものに費用をかけのはどうか・・・」
とあまり乗り気ではありませんでした。

いろいろと説明を繰り返した結果、少しですが理解をいただき、なかば強引でしたが、導入テストをすることになりました。

やらない人に便利さはいらない

検証開始して、一カ月ですが、あまり使ってもらえていません。
なぜかなのか?と思い、現場の方に聞いてみると、ちょっと不便なところがあるとのことでした。

「プリントアウトがめんどくさい」そうです。

なるほどと思い、導入を検討してくれている課長に相談にいき、自動でプリントアウトするようにしたいと伝えたのですが、却下されました。

その理由が、「そもそもプリントアウトすらしない人たちにそれ以上便利さを与える必要があるのか」とのことで、「その装置を使おうとしない、どうすれば便利なのかも考えない、それをこちらから便利にしてあげる必要はない」と言われました。

これ以上のことは「考えることをしなくなる」
だから、このままでいいとのことでした。

「現状維持バイアス」

これは完全なる失敗でした。
私の提案の仕方がまずかったのだと理解しました。

現場の人は、ちょっとくらいめんどくさくても、時間がかかっても、知っている作業だから苦にならないのでしょう

まさに「現状維持バイアス」です

なので、提案するときはデメリットで伝えるべきでしたが、メリットしか伝えていませんでした。

だとしても、課長の意見にはちょっと抵抗がありました。
作業者をなめているようにも感じたからです。もっともな意見のように聞こえましたが、違和感しかありません。

「やらない」のを「ほっとく」のはなんの解決にもならないと思うからです。それに、やらないのには理由があるはずです。

「それを考えてあげるのが課長ではないのですか」とは言えず
「わかりました」と言って帰ってきました。

明日はとりあえず
作業者の方へ使わないデメリットを言いに行くつもりです。

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