LUSHの泡風呂

LUSHの泡風呂が好きだ。正しく言えばバブルバスという名前らしいが、好きだ。子どもの頃から泡風呂というものが好きだったが、LUSHの泡風呂の泡立ちは格別である。

お菓子や雲などを模した固形の入浴剤を砕いて、上から勢いよくシャワーを注ぐ。はじめはブクブク、というよりもごうごうと出てくる泡に埋もれる。まるで毛布に包まれているようなふわふわで暖かい泡が気持ちいい。次第に泡がしぼんでいくと、お湯が見えてきて雲の上にいるみたいな気持ちになる。ここでシャワーをかけて泡を復活させてもいい。泡が消えていっても甘い香りのお湯にゆっくりつかって楽しい気持ちになる。そのグラデーションすべてが楽しい。

生活に直接役に立たないものは、楽しい。楽しくて、優しい。人を楽しませるためだけにそこにいてくれるからだと思う。例えば、私にとってそれは、ディズニーランドの風船とか、ぬいぐるみとか、叔父が小さい頃に買ってくれたわたあめの機械とか、父が買ってくれたセボンスターだとか、LUSHの泡風呂だったりする。

世の中が大きな災害や事故で混乱し、今なお苦しい思いをしている人がいるなかで、こんな「不要不急」の極みみたいなことをしていていいんだろうかと思う。私ばかり楽しんでいていいのだろうか、と思ったりする。

でも、こういう不要不急の楽しくて優しいものたちに癒されながら、そうして得た力で仕事をして社会と繋がり、できる範囲で募金をしたり、それでいいのではないかとも思う。

たぶんそれでいいのだと思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?