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着物の仕立てについて考える

投げ銭スタイルになっていますので、最後まで読めます。

着物の海外縫製は、最近はベトナムの方にお願いしていると聞きます。
その仕立ても、昔のように、安かろう悪かろうではないので
普段着物を楽しむ方はもちろん
良いお着物でも十分なお仕立てなのではないかと思います。

海外の縫製をYouTubeで見たことがありますが
標をつける人、袖ばかり縫う人、縦縫いばかりする人
縫い上がってきた表と裏を合わせる人
という感じで、完全に分業になっていました。

それで、その縫製工場で仕事をしている子達は
良い環境で雇われていて(エアコン完備、食事付きみたいな)
家族を養っていけるくらいの給料をもらっているのではないかと。

一方、日本で和裁技能士や和裁士として仕事をしている女性の多くは
扶養の範囲で働いているか
縫うものがあまりないので、夫がいるから食べていけるか。

和裁技能士として、縫うことだけで
家族を養っていけるくらいの給料をもらっているとか
自分一人が稼ぐ仕立て代だけで独立して仕事をしているのは
いったいどれくらいいるのだろうか。

そんなことを考えていたら、
和裁技能士という名前を、
わざわざ国家検定として受験して
1級をもらうほどの意味がある存在なのか。
今の和裁技能士1級というものは、ただの自己満足に近いです。

たいした収入も見込めないのに
和裁技能士を育てる意味があるのか。

ものすごく真剣に考えています。

1年前は、和裁技能士さんの数を減らさないようにと思っていたけれど
着物の需要が増えないのなら
このまま少なくなっても良いのではないか。
普段着物は海外の方に任せて
少なくなった礼装の着物を、少なくなった和裁技能士で捌いていけば
それで十分なのでは?と。

そんなふうにに考えるようになってきました。

1年後、私の考え方は、どう変わっているでしょう。
それもまた楽しみです。

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