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東京キモノショー2022 キモノスタイル  繰り回しのすすめ

43歳の5月29日に、振袖を着る機会が訪れた!

どうする、どうする…20代の頃、何度も着た振袖着ちゃう?
う〜ん…いいのかなぁ…ちょっと微妙だよなぁ…

個人的に楽しむなら、あの振袖で良いけどなぁ
公の場だぞ…ちょっと考える…

単衣の振袖も持ってないし
ちょうど良いわ〜仕立てちゃおう。


それから、振袖を色々見てみたけれど
何かが違うなぁ。

あ、そうだ、無理に振袖から選ばなくても
袖丈を長くすれば振袖じゃないの〜
それなら探す範囲が広がる。

まずネットオークションで小紋から。
どんな色がいいかな〜
持ってる振袖が水色だから
シックなのが良いかな。
いや少しは派手目なのが良いかな。

色々探してこれに決定!

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着尺の小紋1反では、振袖はつくれない。
これに何か別の小紋を合わせて2反で振袖を作ろう。


がしかし、なかなか合うものが見つからず
シンプルな黒を合わせて片身がわりにするかな。
でもちょっとさみしい…

そうだ、着尺でなくてもよくない?
そうだよ〜要布的には、羽尺でもいい!

というわけで、ネットオークションで羽尺を検索。
それで見つけたのがこれ!

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こうして、着尺と羽尺から振袖が完成!

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ちなみに、袖の振りからチラッと見える長襦袢は
正絹絽の半襦袢です。
夏の喪服の長襦袢用にと買ってあったのですが
長期保管でシミが…
それなら、単衣振袖用に染めよう!と思い立って
ダイロンで染めました。
とても綺麗に染まってびっくりでした。

さて、この単衣の振袖は
かなり簡易的に仕立ててあって
着用後は、すぐに解いて
小紋と羽織に仕立て直すつもりでした。

だけど、ちょっともったいなくなって
そのまま6年…
せっかくなので、キモノスタイルに出展!

出展にあたってタイトルを「繰り回しのすすめ」にしました。
となると、43歳の時のコーディネートのままではダメだよなぁと。

急きょ、いただいたものの幅の狭い喪服の帯と
安く購入した小紋とで袋帯を。
幅不足は、裏に使う小紋を見せて幅出ししました。

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これで完成のつもりだった…ところが、もう少し何かしたくなった。

この大島の残り布で、何かできないかなぁと。

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そこで、愛猫をモデルにポイント柄を。

お太鼓にはボール遊びをしている猫

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胴には、キャットウォークで寝そべる猫

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帯締めをすると、帯締めが板の断面になって
机の上で寝そべっている風の猫に…のつもりです!

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そして半襟には、番傘柄の残り布を使って
コーディネートのサブタイトルは
「雨の日は、眠くなるにゃ〜」です🐈

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今回は、全て、繰り回しをテーマに仕立ててみました。
実は、捨てられる着物もかなり多いそうです。
着物は、今ある形を解けば、また四角い布に戻り
その先はまた何かに作りかえることができる衣服です。
すでに裁ってあるということは、多かれ少なかれ制約があるということです。
繋がった反物からお仕立てするよりも難しさはあります。
でも、誰かが、様々な理由で、繰り回して何かにしたいと思った時に
喜んでいただけるような提案ができる和裁技能士でありたいと思っています。


東京キモノショー2022のキモノスタイル展示では
着付師 下村直枝さんにとても綺麗に着付けていただきました。
どうもありがとうございます!

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