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美容師 離職率 厚生労働省

1:美容師さんの離職率

 美容師さんの離職率が高いことが問題となっている。
早期離職するご本人も勿論ですが、雇用主の美容室さんにとっても大変残念なことです。また、送り出す学校にとっても非常に残念なことです。業界全体の課題となっています。
 ときどき、この問題について考えることになるわけですが、具体的にはどの程度の期間で、どのくらいの比率で早期離職が起こっているのか、と思い立って調べてみました。

2:厚生労働省のデータ

 雇用関係ですから、厚生労働省と思いまして、HPで検索してみたところ、
「新規学卒就職者の離職状況」というデータが見つかりました。
データは、平成30年4月に学卒で就職した人の令和3年3月時点の離職率を学歴別、産業別に表示しています。

学歴別に見ると
大学卒:1年目で11.6%、2年目で11.3%、3年目で8.3% 累計で31.2%
短大卒:1年目で17.9%、2年目で13.0%、3年目で10.6% 累計で41.4%
高校卒:1年目で16.9%、2年目で11.9%、3年目で8.1% 累計で36.9%
というデータが出ています。美容専門学校は多分短大のデータに含まれているのではないかと思いますので、高校卒よりも離職が多い。

産業別に見ますと、美容師さんを含む業種は
生活関連サービス業、娯楽業:46.5% と高い離職率を示しています。

このほかに離職率の高い業種は
宿泊業、飲食サービス業:51.5%
教育、学習支援業:45.6%
医療、福祉:38.6%
小売業:37.4%
が目立ちます。

一方、離職率の低い業種は
電気・ガス・熱供給・水道業:11.1%
鉱業、採石業、砂利採取業:11.5%
製造業:19.0%
となっています。

最後に、企業規模別で見ますと
5人未満:56.3%
~29人:49.4%
~99人:39.1%
~499人:31.8%
~999人:28.9%
1000人~:24.7%
で、キレイに人数順に離職率が下がっています。

データは厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」から引用しました。

3:感想

  • 昔、七五三と言われていたのに、七三三と高校卒の方の離職率は低下しているのは、就職した方の頑張りか、雇用側の努力か判断できかねますが、驚きます。

  • 教育に時間と労力を必要とする美容業で離職率が高いのは、非常にダメージが大きいということを改めて実感します。

  • 離職防止のために、美容学校が出来ることは多いはずだと思いました。

  • 同時に、美容室さんに協力していただきたいことは、積極的に発信していこうと思いました。



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