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エンジニアリングマネージャーが3ヶ月の育休を取得するまでの道のり

この記事は 『LITALICO Advent Calendar 2022』13日目の記事です。

今から1年半前(2021年5月)に、3ヶ月間の育児休暇を取得しました。
育休中もそれはそれで大変で、多くの学びがあったのですが、それはまた別の記事にするとして。
今回は、男性エンジニアリングマネージャーが育休を取得するまでに行ったことをご紹介しようと思います。

まえおき

  • 筆者について

    • LITALICOへ新卒入社、インターン期間も含めると在籍8年(当時)

    • Webサービスの開発チーム数名のEM

    • 入社からほぼ一貫して、LITALICO発達ナビ の開発に従事

    • 2020年前半から在宅勤務中心

育休取得の理由

「なぜ育休を取ろうと思ったのか?」

理由はひとつではないですが、一番は「初めての育児を妻に任せっきりにしてしまうと、一生追いつけない」と思ったからです。全てが初めてのことなので、試行錯誤するその過程に自分も携わりたいと考えていました。

なので「子どもが生まれたら育児にコミットしたい」というのが取得理由になります。

あとは、新卒エンジニアの育休取得実績がなかった(単純に年齢層が若かった)ので、先駆者となって色々知りたかったというのもあります。

育休取得までの道のり

取得7~6ヶ月前

この頃は、妻のつわりもひどく、できる限りのサポートをしながら仕事をしていましたが、安定期に入るまでは周りにも伝えることができないがゆえに周囲のサポートも無いため、なかなか孤独な時期でした。

業務上は具体的な動きはまだない時期です。

取得6~3ヶ月前

安定期に入り、上司へ報告しつつ、人事など手続きのサポートをいただける部署と連絡を取り始めた時期。

「出産と同時にお休みに入りたい」と考えていたものの、「出産予定日って飽くまで予定日であって、出産がずれ込んだらどういう扱いになるの?」など、全く制度のことがわかっていませんでした。
特に印象的だったのは、「男性の産休」というワードは以前から聞いたことがあったものの、てっきり「産前休暇」のことを指していると勘違いしていました。
産休は産前と産後に分かれています。一般的な「男性の育休」は「産後休暇」と「育児休暇」の組み合わせを指すことが多い印象です。

そして、男性の産前休暇は法律上認められていないので、出産予定日前後に確実に休むとなると、有給などを組み合わせて前もってお休みを確保することになります。

こんな具合で、他にも自分の希望が実現可能かどうか、細かいところまで人事の方に回答、サポートいただきました。

また、業務の話でいうと、自分の業務をどういう方々に引き継ぐべきなのか、主に職務権限・規定に基づいた確認を人事と進めました。

取得2ヶ月~1ヶ月前

妊娠後期からは、通院が2週間に1回あり、車で送迎していたため仕事の調整が困難に。休む日の会議などを他の日にずらしてもらって対応していましたが、自分の作業時間がなくなるという自体に陥っていました。

同時に、自分に属人化してしまっている業務や、職務規定上チームメンバーに引き継げない業務などを洗い出し、お休み前に関係各所へ引き継ぐ必要があるため、ドキュメントを作成を始めた時期もこれくらいです。

内容は多岐に渡っていました。

  • 出席している会議の洗い出しと、代理担当者の確認

  • 普段見ている重要なメールや、連携先の整理

  • マネジメント業務(チームメンバーとの1on1など)の代理担当者の確認

  • 携わっているPJTの状況やドキュメントの作成と口頭での引き継ぎ

  • 追っている事業KGI/KPIのモニタリングダッシュボードと運用の引き継ぎ

  • 管掌範囲の予算と実績管理シートの引き継ぎ

など、細かいものも挙げるとキリがありません。

特に、携わっているPJTをリリース当初から知っているのが自分だけの状態だったため、属人化している知識、オペレーションなども言語化する必要がありました。過去の障害票やissue、PRなどから、気になることを列挙し、少しずつ引き継ぎ先へ説明を進めていきます。

幸いにも、育休取得を早く決めたことによって、引き継ぎ内容の精査と、引き継ぎ先への説明時間が確保できたため、一気に引き継ぎではなく、優先度をつけて、少しずつ伝えていくことができました。
また、引き継ぎ先も一人ではなく、適切な担当者へ複数人に引き継ぐ必要があったので、準備期間を確保して本当によかったです。

取得直前

取得予定の2-3週間前には、各担当者への引き継ぎが完了し、細かい引き継ぎの抜けモレの対応を進めていました。

もう直前にもなると、子どもがいつ生まれてもおかしくない時期になります。
産前休暇の代わりに一部有給を使いつつ、5月の連休もフル活用して、出産前の慌ただしい時期を乗り越えることができました。

そして晴れて育休開始、となったわけですが、育休中の話はまた後日。
ちなみに、出産直後からお休みに入って本当によかったです。世界観が変わりました。

おわりに

  • 育休取得までは計画的に準備しましょう

    • プライベートも仕事も、やることがたくさんあります

    • 根拠となる法律も刻々と変わっているので、確認が必要です

  • 記録はつけておきましょう

    • あまりの忙しさ、目まぐるしさに、当時思ったこと、取り組んだことをすごい勢いで忘れていきます

    • この記事も、過去の記録を見て思い出しながら書きました(上司との1on1議事録、人事とのメール、子どもの写真、etc)

改めて、育休取得に向けて当たり前のようにサポートしてくださったみなさま、ありがとうございました。これを会社の、そして世の中の当たり前にしたい、と強く思いました。

産育休だけでなく、長い人生の各ライフステージで、働き方を変えたいと思うときや、働き方変えたりお休みを取る選択を迫られるときもあるでしょう。
長い労働期間をどのように過ごすのか、自分で設計することが当たり前になるよう、できることから取り組んでいきたいなと思います。

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