【江戸名所図会】屋根の上
屋根に上の動物に気がついてから、屋根の上が気になりはじめ……名所図会で見つけた屋根の上の動物達です。
寝てるのか、雀を狙っているのか、屋根の上に猫。
高輪牛町の図なので、牛が主役と思いきや、右上の猫、画面真ん中に鶏とヒヨコ、左下に犬、と動物いっぱいで楽しい。
屋根の上に鶏。そうめん(そふめん)、ところてん(?)の文字、店内に貼られている人物画と広告?はなんだろ。西瓜、真桑瓜も。
大きさから、猫2匹だと思っているのですが……ネズミではないよね?(よね……自信がない……)
子犬はふっくら可愛いし、剣菱、七ツ梅、といったお酒の銘柄が分かるのも楽しい。
お寺の屋根にも鶏。屋根から飛び立つ姿も。
鶏は、神の使いであるとされ、神社に鶏を放っていたところもあるそうです。
屋根の上に鶏。木の枝にも鶏。
鶏。改めて調べたら、古墳時代の動物埴輪(※)の中で、馬に次いで多いらしいとか。ここでは屋根の上の鶏だけですが、地面にも多数描かれているので、昔から生活に溶け込んでいたんだな、と想像できて、図会での鶏チェックが楽しいです。
あ、鶏が食用になったのは近年で、江戸時代では主に観賞用だったようです。
※これを書きながら、東京国立博物館所蔵の「埴輪鶏」検索したら、本当に鶏でした!(変な日本語だけど、すごく鶏!)
ColBase (nich.go.jp)
【参考書籍】吉武成美 他「日本人のための生物資源のルーツを探る」筑波書房 1986年
■画像について
『江戸名所図会』の画像は全て「国立国会図書館デジタルコレクション」からお借りしています。
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画像下の番号は「巻数-デジコレのページ数」です。
国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2563391
松濤軒斎藤長秋 著 ほか『江戸名所図会 7巻』,須原屋茂兵衛[ほか],天保5-7 [1834-1836].
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