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今週のビットコイン急騰は必然?仮想通貨は価格が動いてこそ面白い?

「えっ、ビットコイン価格めっちゃ上がってませんか!?」

同僚の声が室内に響き渡った。毎度のことだ、上がったと言ってもたかが知れているだろうと思い、何事もなかったかのように私は目の前のデスクトップに集中した。カタカタカタ…カタカタカタ…画面上を文字だけが走る。

「えっ、すごい!どんどん上がっていく!」

ここでも私は微動だにしない。2年以上毎日毎週の相場の動きを追っていると、ここ数カ月の上下数万円程度の変動は過去に比べてあまりに退屈なのだ。

「うぉぉぉぉ!!」

どうやら同僚は頭がおかしくなったらしい。私もさすがにこれは無視することができず、まさか、まさかねと思いながら価格を確認した。

あれ、ほんまや。

4月2日のわずか数時間のうちにビットコイン価格が10万円近く急騰した。これまでの企業活動の蓄積、規制環境の改善、グローバルマーケットのリスクオン変化等々複合的な要因があるだろうが、今年入って仮想通貨市場の取引高が増加し着々と価格を伸ばしてきたことを考えれば、今回の急騰は必然であったと言えるのかもしれない。この急騰によって新規参入が増えるとまではいかないが、改めて仮想通貨売買を活発化させる投資家、市場に再参入してくる投資家も多いと思われる。当然価格が上がればスキャム勢も動き出すが、ここ最近の仮想通貨の投資環境整備やブロックチェーンの社会実装に向けた動きを見れば、その信用不安は小さい。

別の観点から感じたことがある。ネットでの煽りについてだ。過去の自分はネットでの煽りに対して反対的であったが、改めて見ると面白い。価格が高騰した途端、ここぞとばかりに「もっと上がるで!」「いや、また暴落くるで!」「また一服して横やで。」などと皆が好き勝手に値動きの予想を口にする。そこに値動きの根拠への言及は一切なく、もはやノリだけの世界だ。おそらく彼らは相場がどっちに振れようが構わないのだろう。彼らは値動きによるリスク感覚を楽しんでいるのだ。ただし“一般”投資家のことを考えれば、やはり煽りを正とするのは難しい。しかし、必ずしもそれは悪ではないと思った。

煽りに動くネット民のように、今回のビットコイン急騰によって、改めて仮想通貨の値動きが気になり始めた人は多いのではないだろうか。私もそのうちの一人だ。今もなお仮想通貨はボラティリティの高さが問題視されているが、改めて仮想通貨は価格が動いてこそ面白いと感じた。仮想通貨を投資活動ではなく暮らしの中で使うことを想定すれば、そのボラティリティは様々な弊害をもたらすだろう。しかし、投資家目線に立った時には仮想通貨ほど投資妙味のあるものはない。この投機と実用とのバランスを最適化する為にも、今週米国SECがトークンの証券該当基準に関する枠組みを発表したように、トークンの性質による棲み分けが必要であると考えた。

私の戯言はさておき、仮想通貨市場が息を吹き返して盛り上がりを見せるのはこれからだ。

#仮想通貨 #ブロックチェーン #ビットコイン

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