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散歩日記:北野異人館街

前回はこちら。


3日目。
この旅も大詰め、ついに東京に戻る日。

思いの外順当に見たい場所を回れたので、3日目の予定が宙ぶらりんになってしまった…。
どうにも睡眠が浅くて、この日も暗いうちから目が覚めた。友人あての絵手紙を描くべく早起きしたのもある。

描いていたら朝ご飯の時間になっていたので、いそいそと食堂へ。
昨日もそうなんだけど、部屋に持っていけるのはいいね。食べながら計画立てられる。

 昨日の朝ご飯と間違い探し。

悲報再び

「いい天気だし、どこ行こうかな〜」
と考えていたところに、ニューステロップで不穏な速報を見る。
「山陽新幹線 運行見合わせ」
……………………え?

前回の旅行では、行きで新幹線トラブルあったけど…また?

早朝発生なら、多分…自分の乗車予定までには復旧…う〜ん、でもなぁ…
食パンかじりながら、うんうん唸ること10分。
ネガティブに考えるのに疲れたので、兎にも角にもチェックアウトして観光を楽しむ方に全振りすることにした。

「まぁなんとかなるでしょ。」

そうと決まれば、土産物その他諸々で重くなったバッグを抱えて歩くには辛すぎると判断。
「荷物預けりゃいいか」とまずは駅へ向かうべく、荷物をまとめてチェックアウト。早い時間に出たはずなのに、すでに日差しがきつかった。

びっくりするほど周辺が緑

新幹線と地下鉄のスタンプをもらって、北野天満宮の方へ。
ハーブ園行のロープウェイがあったのだけれど、まだ開業しておらず見送ることに。

どこまで続いてたんだろう…

ロープウェイからの景色は気になったものの、開業時間がまだなら仕方ねぇ。ちょっと後ろ髪を引かれつつも北野天満宮、異人館街方面へ。

北野天満宮、北野異人館街めぐりへ

北野天満宮へは異人館街を通っていく…のだけれど…まだどこも開館していないね?

ゲストハウスを利用したカフェ…だったかな
後ほど再訪する英国館。なんでシャーロック!?

必然的に北野天満宮から巡ることに。
坂が多めのこのエリア、重い荷物のままだったらって考

えるとゾッとするな。

北野天満神社の石鳥居

石鳥居をくぐると涼やかな木々と急な石階段がお出迎え。
一段あたりの幅が小さめなので登るときも降りるときも要注意。
降りるときのほうが若干怖いかな…。無理せず手すりを掴んで行った方が安全。

境内に至る階段。
急すぎん?

登った先は演舞台?のような建物の先に茅の輪。ここでも茅の輪くぐりを行って本殿へ。

茅輪越しの本殿。

 異人館街へ向かうべく、来た道を戻ろうとするとどこからともなく風鈴の音が。
音は本殿のそばから聞こえてきていた。
もう一度本殿に登ってみると、少し奥まったところに風鈴棚が設置されていて、天井にたくさん吊るされた風鈴がいた。

柔らかな風の時は涼やかに…聴こえたんだろうなぁ…。
生憎とこの日は風が強め。風鈴が割れたり欠けたりしないか不安になるほどの大音声が響いていた。
耳が痛い。

近くまで来るともはや爆音

風鈴の音を堪能した後、舞台のある見晴らし場へ。
ポートタワーのその先まで見えそうな見晴らしの良さにうっとり。
これは…とりあえず描くよね〜。

太陽からの退避場所がなかったのが大変だった…。帰りの車中で確認してみたら、見事なリストバンド焼けになっていて苦笑い。
せっかく長袖で行ったのになぁ。

 天満宮の暑さから退避したくて、最寄りの北野観光案内所へ。

すーずーしー。
リフレッシュしつつ観光スタンプをペタリ。周辺情報満載のマップを確保したら再び異人館巡りへ。

まずは案内所目の前の風見鶏がトレードマークな洋館へ。

天満宮からすぐの「風見鶏の館」
現在工事のため休館中

残念ながら耐震補強の真っ最中で、2025年までは観光できず。
どうやらVRでの観光は可能みたい。

ちょっとしょんぼりしていると、地元ガイドと数人の観光客グループの会話が。
ガイドさん「私の行きているうちに改修が終わればいいのですが…せっかくですからご案内しましょう」

…へ?入るの?え?

その後どうしたのか不明だけれど、ちょっとびっくりした出来事だった。
本当に入ってたら羨まし危ないと思うんだけどな…。

萌黄の館
震災の折、天井の煙突が落ちたとか

続いて、直ぐ側にある萌黄の館へ。
券売機から入場券を購入するスタイル。入口に下駄箱があるので、靴を脱いで内部の見学に。

落ち着いた感じの内部

2階のバルコニーは室内の延長のような感じだった。床材の劣化があるのか、定員5名まで。

きれいな萌黄色のテラス

この時は幸いにも僕一人だけ。
それでも鶯張りの廊下さながらの軋み音がしたよ。定員は守ろうね…。

一通り室内の見学を終えて戻ると、「中庭も是非」と案内された。
豪華な植物などはなかったけれど、衝撃の遺物があったよ。

それがこちら。

震災遺構として残されている煙突

阪神・淡路大震災時に落下したという煙突。
庭の片隅にあるうえにそばにある樹木が存在を薄くして、それと気づかずスルーしてしまうかも。

中庭から見た煙突落下現場
館内に展示されていた当時の様子

館内にも落下時の写真が展示されていたけれど、まさかの現物+当時の位置保存。この質量が崩れて落ちてきたってどんな恐怖…。そもそも高速道路横倒しだったもんなぁ…。

あれから29年。
そうかぁ…あの土地にいるんだよなぁ…。変な感慨。

しんみりしたところで、石畳の小路を通ってうろこの家・うろこ美術館へ。

うろこの家

うろこの家・うろこ美術館ふくめ、「うろこグループ」が管理していて、複数個所の入館券がセットになったリーフレットと、個別で入館買っていくか選ぶ感じ。

セットチケットは、チケット自体が小さなリーフレットになっていて、各建築に設置されているスタンプを押せるようにもなっていた。
対象施設全部を巡ったら、チケット自体が旅行記録・お土産になるので好きな人にはオススメ。

さっそく庭園へいくと、パワースポットのイノシシ!
見た目乙事主様っぽい。あれもイノシシだから当然なんだけど。横に気だるく流された足がセクシー。

で、このイノシシ。鼻をなでるといいことがあるとか。

噂のイノシシ
撫でられすぎてつやつやしてる

とりあえず運気は欲しいので撫でておく。
日差しが良すぎて、鼻先が温かいと言うかちょっと熱くなってきてた。後の人がやけどしないか心配。

子供部屋?かな
ヴァイキングチックな昔のソリ

うろこ美術館では神戸を題材にしたり、縁の画家による絵画が展示。
建物遺構というよりも美術館かな。館…う〜ん…サロン?

美術館3階からの眺め

山手八番館・北野外国人倶楽部・坂の上の異人館

を巡って北不動坂を下り、

ベンの家・洋館長屋

と、ぐるり異人館巡りをしていって、朝に訪れていた英国館へ。

「ここが最後ですね!!お疲れ様でした!!」
「ありがとうございます!!」

英国館最後なのは偶然だったんだけれど、シャーロックって聞いたら行きたいじゃん。
ワクワクのシャーロックルームを見学しに英国館へ。

謎の立ち人形

入口見た瞬間に若干引いたのはココだけの話。
いや、入口だけじゃないんだけどさ。

シャーロックのコスプレアイテムが入口にあったり、階段のところに「この先であの方がお待ちです」ってプレートがあったり。
ヴォルデモートでもいるのか?

階段を登ると建物の中に221Bの扉が!!
誰だ、こんなところにどこでもドア作ったやつは!!!???

ダミーなので開かない。

他、館内にはところどころにシャーロックのシーンが再現されていた。

V.R.の再現は弾痕をプリントアウトした額装だった

これ、本家本元の現地はどうなってるんだろうね?撃ち抜いてるの?
その他にマダラの紐、赤毛同盟など各シーンの再現が展示。文化財の建物にやっていいのかコレ?と、疑問に思いつつもなんだかんだ楽しんでたな。

斑のアレ
6つのソレ
赤毛同盟のコレ

あらかた探せたものの、「天井」にあるはずの「マスグレーヴ家の儀式書」再現が見つからない…。どこかの部屋の天井かな?とうろうろすれど見つからず。諦めて入口に戻ろうかな、と案内板からふっと上を向いたら…

下手なホラーより怖いわ。

へんな声出しちゃって、不審者になってなかったか不安になるやつ。
そんなこんなで歩き通した異人館街約2時間。
ついに制覇ぁあああああ!!!!

ウロコグループ以外のところまで巡るならもうちょいかかりそう。全部巡る体力もなくなってきていたので、今回は此処で終了。

この時点で新幹線の時間までは少しだけ余裕が。最後のお楽しみとして、今一度の神戸三宮駅方面へ。

前夜に教えてもらった地元メーカーの学習帳を確保して、地下鉄スタンプを2種ゲット。
ついでに地下鉄入口のコンコースで小休止。

小休止がてら、天満宮からの眺めを自分用の絵手紙に描いて投函。

投函ついでに、駅でみかけた551蓬莱の豚まんも忘れずに確保。
最後に、駅前の喫茶店で最後の神戸ご飯。

神戸名物関係ねぇカスクートサンド

ここのキャロットラペウマー。

新神戸駅まで戻ると、どうやら無事に新幹線は復旧していた模様。
ダイヤがちょっとばらばらになっているみたいだったけれど、予定時刻と変わらない時刻に乗車できて一安心。

お陰で素敵富士山が望めた。
こういうのって「怪我の功名」かな。

寝たり起きたりしながら約1時間遅れで東京駅に到着。
無事到着できたし、誤差の範疇だぁね。
復旧に尽力した皆さん、頑張ってくれてありがとう…。

異人館周りのこととか、他にも色々あったはずなんだけれどここで一旦ログは終了。
思い出した頃におまけ日記の形で増やしたいな。

旅の終わりに

最後まで神戸を堪能できたのかは不明だけれど、やりたいことは一通りできたかな…?
やり残しがあったとしても、「また次かな」の楽しみになるからいいよね。

次はいつ、どこに行こうかな。

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