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就活ではスカートを穿かないと決めていた

※こんなタイトル&書き出しで何ですけど、中身は意識高いとか全然ないゆるい書き散らかし記事です。思ったよりもとっ散らかった。


最近転職をして、一番変化したことといえば
日常的にスーツを着る職業になったことだと思う。

前職はだいぶカジュアルな格好で仕事をしていたのもあり
今までそんなにスーツを着る機会が多くなかったから、
大学時代の就活から今回の転職まで、大学に入った頃に買ったリクルートスーツ一着で凌いでいた。
実に十年ぶり近い。あ、歳がバレる。

初めてスーツを買った当時、
当たり前のように、女性用スーツはスカートだった。

いや、パンツスタイルももちろんあったし、決して珍しいというほどではなかった。
それでも多数派はスカートだったし、
「ズボン“も”買っておきます?」のニュアンスで
スカートを買わないという選択肢がほぼなかった気がする。(※なにぶん結構昔のことなので、記憶はだいぶ曖昧です。違ったらごめん)
ここ数年でまた情勢も変わったし、今はリクルートスーツでも違うのかもしれない。

今回はオフィススタイルということもあってか
それとも、10年の時の流れか
はたまた自分の年齢が「女の子」ではなくなったからか
選択肢は、パンツスタイルが大多数だった。

とはいえ、情勢だけならまだそこまでではない気がする。
最近見た範囲だけだけど、フレッシャーズスーツの広告の女の子の写真は
男女一人ずつの画だとほぼ100%スカート
複数人いたらスカートとズボン半々か6:4くらい
という感じなので、昔よりはパンツスタイルが多い感じ。
まあ、男性が100%ズボンなので、
それと並べるならスカートにしてコーディネートに差をつけたい気持ちは、分かるっちゃ分かる。

でも、脇に逸れるけど
そっちの多様性は求められてないんだろうか。
女性はズボンも穿きたい!ってなるのに
男性はスカート穿きたい!とはならないのなら、
スカートって、そんなに衣服として魅力がないのか、ということにはならないんだろうか?

話をみっつほど戻して。
私も、大学生の時はスーツのスカートを買っていた。し、穿いていた。
大学の入学式はスカートで行ったし、
1年生の頃(前半だけ)やっていた試験監督のバイトもスカートだったと記憶している。

それから少し空いて、大学3年生の就職活動。
始まった当初から、ひっそりと、就活では一切スカートを穿かないと決めていた。


「女らしく」というのが、苦手である。

フェミニンな服装が苦手なわけではない。スカートは何着か持っているし、休日に穿くことも多い。
ピンク色や可愛らしいものだって嫌いではない。
何より、客観的に見た時、自分の骨格としても顔貌としても「かっこいい系」よりはそちらの方が似合うことも自覚している。
もちろんいかにも女の子!なフリフリヒラヒラとかそういう話ではなくて、むしろロリータとかは着られないんだけれども、
肩幅がなく撫で肩なので、メンズ服は体のラインが合わないことが多いし、顔も「かっこいい」「男勝り」みたいな格好というのが似合わないのだ。
女らしく在りたいとは思わないけれど、結果的にフェミニンな見た目には、なる。

思春期の頃は「かっこいい」に憧れていた。

中学から大学の十年間を女子校で過ごした。
女子しかいないものだから、当然ながら男女で分けられるということが無かった。
それは自分にとってとても居心地の良い環境で、
出来ることならこのままずっと、性別を意識せずに生きていきたいとさえ思った。

男になりたいと思ったことは無い。
(男役はやりたかったけれども)
でも、女でいたいと思ったことも、同じくらい無い。


自分はいわゆる「家庭的」と言われる、料理や裁縫のたぐいが人並み以上くらいには得意である。
……いや、クラスの上位に食い込む自信があるくらいには、得意である。
家庭科の成績は常に良い方だったし、
なぜか個人でミシンも持ってるし、
中高は手芸部で、ビーズとか刺繍とかそういう可愛らしいものをよく扱っていた。
おまけに、大学の専攻は「家政学」の「児童学」。

自分の中のそういう部分を
「女の子らしい」と言われるのが、一番嫌いだった。
だった、じゃない。今も嫌いだ。

思うに、自分の中の「自分らしさ」を、
自分だけではない、性別という概念にくくられてしまうのが嫌なのだろう。
私はたぶん、もし女に生まれていなくても、
今の自分が好きなものを
変わらず好きでいるだろうと思うから。
変わらず好きでありたいと思うから。

どんなに「女の子らしいもの」が好きで得意で
「女らしく」見られてしまうとしても、
私の芯の「女らしくない」部分は変えられなくて、
そこを否定したくないから。


「らしさ」でくくられるのは、苦しい。
ほんとうは違うかたちなのに
無理な額縁にはめられてるみたいだ。

だから、人に勝手に額縁をはめられてしまう前に
私は自分の額縁を自分で選ぶしかない。

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