母が車にひかれた

2022年10月26日午前8時、公衆電話からの着信。
心拍数が急激に上がる。
父88歳、母87歳。
この時間、公衆電話、間違いなく両親のいずれかに何かがあったに違いない。
電話の相手は父。
父「お母ちゃんが車にひかれた。」
私「生きてるの?死んでるの?」
父「わからん。」
私「いまどこ?」
父「わからん。」
私「近くにいる人に聞いて」
・・・
母が数年前に転倒し骨折したのを契機に両親は車の少ない早朝を選んで毎日散歩をしていた。
この日も朝6時、家を出た途端に前方不注意の自家用車に後ろから追突されたらしい。

病院に駆け付けると医師から説明があり、
「今のところ、右足首が完全に骨折しています。その他、全身を強く打っており、今日、明日は命の危険があります。」
と告げられた。

面会した母の顔は晴れ上がり痛々しい姿だったものの生きていてくれたことに心から感謝した。
どうか助けてください。
祈って、祈って、祈って。

数日後、母は、順調に回復していった。
コロナ禍で面会制限があるものの毎週末見舞いにいった。
何があっても母が生きてさえくれていれば乗り越えられる。

私の人生に母はなくてはならない存在だから。

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